night and sundial

じゃわじゃわ日記 -the 5th defection-

「高御座と御帳台」/「博物館に初もうで」@東京国立博物館 1/10

 昨年の式典で使用された玉座が、東京と京都で限られた期間に公開されるそうだ。東京の会場は上野の国立博物館で、どうやらものすごい行列になっているらしいことは知っていたので、平日に行ける機会を狙っていた。金曜日の夜間開館を狙い、時間調整して16時半過ぎに行ってみたところ、入場待ち行列はなくなっていた。

東京国立博物館>特別公開「高御座と御帳台」

f:id:jawa_jawa:20200114004652j:plain
 あ、たしかにきれい。これが高御座。天蓋の上には日輪の飾りがつけられている。──現在では再現されていない歴史的な本来の(?)姿としては、あの人は日輪の飾りのついた冕冠を被っていたわけで、伝統だと言うならなんでそれを再現しないのだろうか、と思っていたが、ここにその要素が残っていると言えなくもないのかな。

f:id:jawa_jawa:20200113215432j:plain
 こちらが御帳台。なるほど格差がつけられている。(画像のサイズに差があるのはトリミングの都合で、他意はない。)

f:id:jawa_jawa:20200113215440j:plain
 後ろから。すべてが漆で塗られた上に、色鮮やかに飾られている。なるほどこれはもはや工芸品だ。──別の部屋には弓や太刀や盾などの“威儀物”も展示されていた。

*

 高御座だけなら無料で入れることになっていたようだが、本館を一回りするので最初から常設展の観覧券を買っていた。

f:id:jawa_jawa:20200113215501j:plain
 やっぱり正月は国立博物館に来ないとね! ──国宝室では、正月のおなじみ、長谷川等伯の松林図屏風も出ていた。毎年見るのでいいか、と思って今年は通り過ぎたけれど、あの絵は、ぼくはいつからか、泣いているように感じられるようになって、あまり直視しにくくなったということもある。

f:id:jawa_jawa:20200113215445j:plain

f:id:jawa_jawa:20200113215515j:plain

f:id:jawa_jawa:20200113215511j:plain
 花車っていう意匠、強烈な雅と、ある意味、物語らぬモダンを感じる

f:id:jawa_jawa:20200113215455j:plain

f:id:jawa_jawa:20200113215450j:plain
 横山大観さん。

f:id:jawa_jawa:20200113215520j:plain
 あ、若冲の変な鶴!(『松梅孤鶴図』)

f:id:jawa_jawa:20200113215535j:plain

f:id:jawa_jawa:20200113215528j:plain
 「禾目天目」と、「梅花天目」ですって。うわあ、なんだこれは。目が霞みそうになる。初めて見たよこんなの。南宋の吉州窯だそうだ。

1/10(金)東京都庭園美術館、国立科学博物館附属自然教育園

 久しぶりに庭園美術館へ行った。

f:id:jawa_jawa:20200113215346j:plain

f:id:jawa_jawa:20200113215350j:plain
東京都庭園美術館>アジアのイメージ 日本美術の「東洋憧憬」

 入ってすぐ左手の壁に、川端龍子の雲岡石仏の大きな絵があるのだが、初め、それとわからず、何が描いてあるのかもわからず、離れてから振り返って、あっ、と気づいたような感じ。──戦前から戦後にかけての日本の美術において“アジア”(というかむしろ“中華”と言い換えたほうがよいかもしれない)がどのように受容されたか?に焦点をあてた展示、なのだけど、「1960年代以降」それがフェードアウトしていったことを認めつつ、それがなぜなのかに触れていないようで、新館のほうでいきなり現代アーティストの作品が出てきても、うーん、という消化不良感は否めなかった。前田青邨の牡丹の絵が、不思議なくしゃくしゃとした立体感が出ていて感心した。

*

 すぐ近くに、「国立科学博物館附属自然教育園」というところがある。初めて入ってみた。ここは何の土地なのだろうと前から不思議に思っていたが、松平讃岐守の下屋敷が明治に軍用地になり、“白金御料地”になったあと、戦後に文部省の管轄になったところなのだそうだ。適度に手は入れられているにしても基本的には自然に任せてあるような場所らしい。

f:id:jawa_jawa:20200113215421j:plain

f:id:jawa_jawa:20200113215359j:plain
 広葉樹が中心で、よく見られる雑木林のようでもあるが、驚くような巨木があったりもする。池もある。こんな散策路になっているとは知らなかった。沼地の近くで青い鳥が素早く飛んでいくのを見かけたが、かわせみだったのだろうか。

f:id:jawa_jawa:20200113215413j:plain

f:id:jawa_jawa:20200113215404j:plain
 葉の斑の色合いが、日本画を思わせて、美しい。

12/31(火)高幡不動尊

 初詣をしない代わりに、ここ何年か、都合があえば、大晦日に寺社に詣でることにしている。──高幡不動は、京王線の駅名としては耳慣れているが、考えてみれば不動尊には行ったことがない。自転車で行ってみた。昼頃までは年末とは思われないほどの暖かい日だったが、午後からはだんだんと北風が強くなってきて、向かい風に打たれながら進んだ。

f:id:jawa_jawa:20200103022837j:plain
 高幡の駅前から参道を歩いていくと、山門が現れた。

f:id:jawa_jawa:20200103022845j:plain
 ここは真言宗の寺で、高幡山金剛寺というのが正式名らしい。不動堂は1342年に移築されたというもので、意外に古い。堂内では不動明王に向かって、当年最後の午後3時の護摩行が行われていた。終わって、参会者に向かって僧侶が挨拶する。「寒くなってまいりました…」

f:id:jawa_jawa:20200103022852j:plain

f:id:jawa_jawa:20200103034145j:plain
 大日堂のほうがいわゆる本堂なのではないかと思われるが、ここには入れなかった。

 裏の山には、散策路のところどころに仏像が点在し、八十八か所巡拝ということになっている。

f:id:jawa_jawa:20200103022901j:plain
 茫洋とした多摩の眺め。埼玉のほうまで見えているような気がするが、はっきりとはわからない。

f:id:jawa_jawa:20200103022907j:plain
 都心の方向は、…東京は大気汚染がひどいなあ。

f:id:jawa_jawa:20200103022829j:plain
 上杉憲顕の墓と書いてあるが、上杉禅秀の子と書いてあるし、年代的にも合わない気がするなあ

 京王高幡ショッピングセンターのカフェで休憩してから、また自転車で帰宅した。

読書&査収音源リスト(2019年10月~12月)

▼いつもひとりだった、京都での日々/宋欣穎、光吉さくら(訳)
いつもひとりだった、京都での日々
 書店で偶然目にとまって、手に取った一冊。台湾からの留学生が、桜が満開の京都に降り立つ。具体的にいつから何年の物語なのかはつまびらかにはされず、ぼくはおそらく’00年代のいつかだろうと推測する程度だが、登場するお店などは実在したもののようなので、京都に詳しい人や地元の人ならもう少し年代が特定できるだろう。彼女の生活は、さまざまな風変わりな人々──大家さん、友人、教官、留学生仲間、アルバイト先の客の老人、銭湯のおばちゃんなど──に取り囲まれている。仲間と浴衣がけで祇園祭に行ったり、居心地の良いカフェで語らったり、吉田寮の奇人と出会ったり、うまくいかない恋愛に振り回されながら生きている友人がいたりと、若い彼女の生活はまったく「ひとり」ではないのだ。その点は、書名に偽りあり、なのだけれど…、最後の章まで読んだぼくは、電車のなかで少しほろっとして、小沢健二の歌詞など思い出した──「二度と戻らない美しい日にいると」。いつかは離れていくもの、その重なりの美しさの中に、“孤独”を見出し、その日々をいとおしみながら、そしてまた桜の咲く京都を、彼女は後にするのである。原題は『京都寂寞 Alone in Kyoto』だそうだ。きっと著者は、彼女の回想の中で、彼女だけの京都を、今でも歩くのだろう…そう思うと、この訳題も少し腑に落ちる気がする。このエッセイは、もともとは日本の読者を想定して書かれたものではなさそうだが、そういうものすら翻訳して出してしまうのが、早川書房の、そして日本の文芸翻訳市場の、底知れないところでもある。原書を読んでいないから何とも言えないが、翻訳もおそらく、こなれたよい訳文なのだろうと思った。

忘れられない青春を過ごしたすべての人たちのために


▼アステリズムに花束を 百合SFアンソロジー(ハヤカワ文庫JA)
アステリズムに花束を 百合SFアンソロジー (ハヤカワ文庫JA)
 ネットで噂の「謎のソ連百合」(南木義隆『月と怪物』)を収録、ということで、話題性ばっちりで買ってしまったのだけど。なんかいま世間では百合が流行しているよね。発売当初各地で品切れを起こしていたほどだったこれ、ぼくはしかし、最後まで読み切れなかったんだよな…。百合がどうのよりも、自分にはSFに耐性がないことに気付いた。自分では全然、ハードSFもイケるクチだと思っていたのだけど(?)、そんなことなかったようだ…。面白かったのは、宮澤伊織『キミノスケープ』/今井哲也『ピロウトーク』/陸秋槎『色のない緑』。

▼残業学 明日からどう働くか、どう働いてもらうのか? (光文社新書)/中原淳、パーソル総合研究所
残業学 明日からどう働くか、どう働いてもらうのか? (光文社新書)
 書かれている様態が、いちいちうなづけるものばかりで…

▽都市の起源 古代の先進地域=西アジアを掘る(講談社選書メチエ)/小泉龍人
都市の起源 古代の先進地域=西アジアを掘る (講談社選書メチエ)

▼日本鉄道史 昭和戦後・平成篇 国鉄の誕生からJR7社体制へ(中公新書)/老川慶喜
日本鉄道史 昭和戦後・平成篇-国鉄の誕生からJR7社体制へ (中公新書)

▽新版 犬が星見た ロシア旅行(中公文庫)/武田百合子
新版-犬が星見た-ロシア旅行 (中公文庫)

「旅行者って、すぐわかるね。さびしそうに見えるね」
「当り前さ。生活がないんだから」

▼小説 ぬけがら monogatary.com presents(Kindle版)/夏川椎菜
小説 ぬけがら monogatary.com presents
 TrySailの夏川椎菜さんが小説を書いてしまった、という連作短編集。才能を感じる…! 夏川さん、身のまわりのいろんな人の姿を、よく見てきた人なんだね。それをできる人って、なかなかいないと思うんだ。

▼鉄条網の世界史(角川ソフィア文庫)/石 弘之、石 紀美子
鉄条網の世界史 (角川ソフィア文庫)

▽奴隷の哲学者エピクテトス 人生の授業  この生きづらい世の中で「よく生きる」ために/荻野弘之
奴隷の哲学者エピクテトス 人生の授業 ――この生きづらい世の中で「よく生きる」ために

▼斜陽の国のルスダン/並木陽
斜陽の国のルスダン

▼やがて君になる (8)/仲谷鳰
やがて君になる(8) (電撃コミックスNEXT)
 完結おめでとうございます。連載中から思っていましたが、ある種のイデアを見せてもらった気がします。

▼君と漕ぐ2 ながとろ高校カヌー部と強敵たち(新潮文庫nex)/武田綾乃
君と漕ぐ2 :ながとろ高校カヌー部と強敵たち (新潮文庫nex)
 2巻が出ていたので買ったけど、登場人物を覚えていなかったので前巻から読み直していた。他校のライヴァルたちの、キャラが濃い…! これは、アニメ化待ったなしでしょ…また著者がそういう展開を意識している気がするけど、どうだろう。

▽先輩がうざい後輩の話 (1~3)/しろまんた
先輩がうざい後輩の話: 1 (comic POOL) 先輩がうざい後輩の話 (2) 先輩がうざい後輩の話 (3)

▽まどろみ消去(講談社文庫)/森博嗣
まどろみ消去 (講談社文庫)

▽雪が白いとき、かつそのときに限り(ハヤカワ・ミステリ)/陸秋槎、稲村文吾(訳)
雪が白いとき、かつそのときに限り (ハヤカワ・ミステリ)
 陸秋槎作品を読んでみようと思い、近刊を手に取った。原題『当且僅当雪是白的』。著者は日本のサブカルにだいぶ造詣が深いらしく日本在住だそうで、この書影のイラストも原書と同じもので、日本のイラストレータによるものだそうだ。
 中国の地方都市の高校の寮で殺人が起きる。事件の仕掛けや、ひねった百合要素はともかく、中国の高校生活事情が興味深い(ただ、これが日本のライトノヴェルのようないかにもあり得ないような物語なのか、リアリティを含んだものなのかは、翻訳ものだけに、ちょっと判断しかねるところはある)。──物語を覆っているのは重苦しい閉塞感だ。キーワードになっているのは"epiphany"、これは“主の顕現”を意味する単語だと理解しているけれど、“自分の人生が詰んでしまったことに気づく”というような意味で使われている。一度振り落とされたら二度と浮かび上がれない、という思い…、それはかの国のお国柄なのか、それとも国境を越えて現代の私たちに共有された何かなのか…、“思春期のほろ苦さ”などというお決まりの形容ではまったく回収できない、腹の底に重たい感覚。

「善意を持ち出して私のことを勘繰らないで。…だれのことも、善意を持ち出して勘繰らないで」
 姚漱寒と馮露葵のやり取りが、読んでいて楽しい。
「悲劇というのはそういうもの。たくさんの要素が積み重なってしまってはじめて起きるの。確率の点で考えたら、奇跡となんの違いもないのよ」
「違いならあります。確率が同じようなものでも、悲劇はつねに起きているし、奇跡は一度も起きません」
「自分の位置を早く認識しておけばまだ気楽に生きていけるってだけ。…それ以上の野心はないし、いまの生活を変えたいとも思わない。生活の苦しい人を見れば同情して、見栄えのいい生活を送っている人を見ても大して羨まない──そう生きていれば、いくらか気楽でいられる」
「いかにも、歳を重ねた人が言いそうな話ですね」
「経験からの話だからね」

▽写真で歩く 中国江南の町並み 水郷の都市と古鎮/高土宗明(写真・文)
写真で歩く中国江南の町並み;水郷の都市と古鎮

▽日本の異国 在日外国人の知られざる日常/室橋裕和
日本の異国: 在日外国人の知られざる日常

▽いちえふ 福島第一原子力発電所労働記 (1~3)(モーニングKC)/竜田一人
いちえふ 福島第一原子力発電所労働記(1) いちえふ 福島第一原子力発電所労働記 (モーニングコミックス) いちえふ 福島第一原子力発電所労働記(2) (モーニング KC) いちえふ 福島第一原子力発電所労働記(3) (モーニング KC)
 すごい漫画だとは思うが、写真トレスとしか思えない絵の数々は、いったい…?

▼ふしぎの国のバード (6)/佐々大河
ふしぎの国のバード 6巻 (HARTA COMIX)

▼乙嫁語り (12)/森薫
乙嫁語り 12 (ハルタコミックス)

▼ロッキング・オン・ジャパン 2020年1月号
ロッキング・オン・ジャパン 2020年 01 月号 [雑誌]
 LiSAの2万字インタビューに涙。

*

▼Minori Chihara Live Tour 2019 ~SPIRAL~ Live BD [Blu-ray]/茅原実里
Minori Chihara Live Tour 2019 ~SPIRAL~ Live BD [Blu-ray]

▼Ep01(初回限定盤)/夏川椎菜
Ep01 (初回生産限定盤) (DVD付) (特典なし)

▼今日だけの音楽(初回限定盤)/坂本真綾
今日だけの音楽(Blu-ray付初回限定盤)

▼CANNONBALL RUNNING(初回限定盤)/水樹奈々
CANNONBALL RUNNING【初回限定盤CD+Blu-ray】

▼H-el-ical///H-el-ical//

 元KalafinaのHikaru//のソロプロジェクト。わりと急遽発表された12月の初のソロライヴには行けなかったが、アルバムは通販で購入。

走行データログ

 2019年の走行距離は543.97kmでした。

年月日区間走行時間hh:mm走行距離km平均時速km/h積算距離km
2019/01/01町田市内1:3923.2313.98334.7
2019/01/03町田市内・相模原市南区0:4611.1514.28345.9
2019/01/06自宅周辺0:276.2715.48352.1
2019/01/10町田市内0:4310.4114.58362.6
2019/01/13自宅周辺0:123.2515.88365.8
2019/01/21自宅周辺0:338.3015.18374.1
2019/02/01自宅周辺0:237.7420.28381.8
2019/02/03町田市内・横浜市青葉区1:4725.2214.18407.1
2019/02/11自宅周辺0:133.4015.68410.5
2019/02/17町田市内0:5612.9913.78423.5
2019/03/02自宅周辺0:143.3714.18426.8
2019/03/10町田市内0:5012.0414.58438.9
2019/03/19町田市内0:305.5210.88444.4
2019/03/24町田市内・相模原市南区0:4110.2114.98454.6
2019/04/01自宅周辺0:246.7716.48461.4
2019/04/06町田市内0:4911.4013.88472.8
2019/04/07町田市内1:0114.6214.18487.4
2019/04/28自宅周辺0:123.4216.48490.8
2019/05/03自宅-府中市美術館-府中駅前-自宅2:2838.5015.68529.3
2019/05/06町田市内0:5213.0415.08542.3
2019/05/19町田市内・横浜市青葉区内・横浜市緑区1:5126.7614.48569.1
2019/06/01町田市内0:5313.4515.08582.6
2019/06/15自宅周辺0:143.3913.68586.0
2019/06/23自宅周辺0:195.5116.88591.5
2019/07/15町田市内・相模原市南区0:4810.3112.78601.8
2019/07/21町田市内0:459.6112.78611.4
2019/07/27町田市内・相模原市南区0:5412.3713.78623.8
2019/08/12町田市内1:4622.3612.68646.1
2019/08/24町田市内0:429.1012.98655.2
2019/09/07町田市内・相模原市南区0:409.3813.88664.6
2019/09/16自宅周辺0:163.4212.88668.0
2019/09/21町田市内・相模原市南区0:479.2011.78677.2
2019/09/23自宅周辺0:235.4014.18682.6
2019/09/29町田市内0:5814.7015.08697.3
2019/10/05町田市内0:5913.6413.88711.0
2019/10/06町田市内0:398.8113.48719.8
2019/10/13自宅周辺0:337.4113.58727.2
2019/10/20町田市内0:4910.9913.48738.2
2019/10/22自宅周辺0:143.3513.78741.5
2019/10/23自宅-府中市美術館-府中駅前-尾根幹線-自宅2:2334.2714.38775.8
2019/10/30自宅周辺0:153.3513.38779.1
2019/11/09町田市内0:5513.1714.38792.3
2019/11/17町田市内0:5011.7213.88804.0
2019/11/26自宅周辺0:133.3315.08807.4
2019/12/03町田市内0:4411.5415.58818.9
2019/12/23自宅周辺0:255.3912.68824.3
2019/12/29自宅周辺0:143.3413.48827.6
2019/12/31自宅-高幡不動尊-自宅2:0227.8513.68855.5

平成31年/令和元年のまとめ。

 新年あけました。なんかもう、生きてるだけで十分じゃない…?

 旧年中のまとめです。

■一年間の旅行先。
・一宮・多治見(2月上旬/1泊2日)
・山形・仙台(3月下旬/2泊3日)
・奈良・吉野(4月下旬/1泊2日)
尾瀬(6月上旬/0泊2日)
・神戸(7月上旬/1泊2日)
・福岡・佐賀(8月中旬/2泊3日)
・出羽・津軽(10月中旬/3泊4日)

 ライヴにかこつけて2回も遠征(一宮と神戸)してましたが、長年の念願だった尾瀬に行けたのがよかった年でした(天気はよくなかったのだけど)。あと、改元十連休の行楽ラッシュに背を向けて吉野の奥山を踏み分けていたり、神戸の帰りに竹田城に登城したり、羽黒山に登ったり十二湖で道に迷ったり、旅行先で軽いハイキングをするのが自分の中で流行っていたみたいです。

■一年間に見た舞台、コンサート、映画、など。
・01/19(土):水樹奈々さん『NANA MIZUKI LIVE GRACE 2019 -OPUS III-』@さいたまスーパーアリーナ
・01/20(日):茅原実里さん『Minori Chihara Live Tour 2019 ~SPIRAL~』@オリンパスホール八王子
・02/09(土):茅原実里さん『Minori Chihara Live Tour 2019 ~SPIRAL~』@一宮市民会館
・02/24(日):TrySail Live Tour 2019 “The TrySail Odyssey”@幕張イベントホール
・03/09(土):茅原実里さん『Minori Chihara Live Tour 2019 ~SPIRAL~』@中野サンプラザ
・03/23(土):水樹奈々さん『NANA MUSIC LABORATORY 2019 ~ナナラボ~』ライブビューイング @ TOHOシネマズららぽーと横浜
・03/31(日):坂本真綾さんファンクラブイヴェント『IDS! EVENT 15th Anniversary SPECIAL “The End Of The Winter”』@河口湖ステラシアター
・04/13(土):まちだガールズ・クワイア『まちだガールズ・クワイアスーパーライブ/町ガ vs 市民ホール』@町田市民ホール
・04/14(日):映画『芳華』@新宿武蔵野館
・04/21(日):映画『劇場版 響け!ユーフォニアム ~誓いのフィナーレ~』@ MOVIX橋本
・05/04(土・祝):LFJ2019 公演No.242“南国を旅するカプリッチョ”@東京国際フォーラム ホールC“マルコ・ポーロ”(ウラル・フィルハーモニー・ユース管弦楽団/中田延亮(cond.)/リムスキー=コルサコフスペイン奇想曲、他)
・05/04(土・祝):LFJ2019 公演No.223“シルクロード”@東京国際フォーラム ホールB7“アレクサンドラ・ダヴィッド・ネール”(カンティクム・ノーヴム(地中海沿岸の伝統楽器アンサンブル)/エマニュエル・バルドン(歌、音楽監督)/小濵明人(尺八)/山本亜美(箏)/小山豊(津軽三味線)/姜建華(二胡))
・05/04(土・祝):LFJ2019 公演No.246“ボリス・ベレゾフスキーのカルト・ブランシュ”@東京国際フォーラム ホールC“マルコ・ポーロ”(ボリス・ベレゾフスキー(pf.))
・05/04(土・祝):LFJ2019 公演No.216“ショパンの青春~パリでの門出”@東京国際フォーラム ホールA“コロンブス”(ネルソン・ゲルナー(pf.)/シンフォニア・ヴァルソヴィア/ミハイル・ゲルツ(cond.)/ショパン:ピアノ協奏曲第1番 ホ短調 op.11、他)
・05/05(日・祝):水樹奈々さん『幕張イベントホール座長公演“水樹奈々大いに唄う 伍”』@幕張イベントホール
・05/08(水):茅原実里さんファンクラブ公演『M-Smile Presents EMMA (Re) 』@座・高円寺2
・07/06(土):水樹奈々さん『NANA MIZUKI LIVE EXPRESS 2019』@神戸ワールド記念ホール
・07/13(土):オペラ夏の祭典2019-20 Japan↔Tokyo↔World『トゥーランドット』@東京文化会館 大ホール(指揮:大野和士/バルセロナ交響楽団/演出:アレックス・オリエ/トゥーランドット:ジェニファー・ウィルソン/カラフ:デヴィッド・ポメロイ/リュー:砂川涼子)
・08/03(土):TrySail Live Tour 2019 “The TrySail Odyssey”追加公演 @幕張イベントホール
・08/04(日):茅原実里さん『Minori Chihara 11th Summer Live “SUMMER CHAMPION 2019”』@河口湖ステラシアター
・08/17(土):東宝ミュージカル『レ・ミゼラブル』@博多座
・09/08(日):映画『ヴァイオレット・エヴァーガーデン外伝 -永遠と自動手記人形-』@ MOVIX橋本
・09/15(日):水樹奈々さん『NANA MIZUKI LIVE EXPRESS 2019』@ ZOZOマリンスタジアム
・09/20(金):“博物館で野外シネマ”『この世界の片隅に』@東京国立博物館
・11/04(月・休):BBC Proms JAPAN ザ・ラスト・ナイト・オブ・プロムス @ Bunkamuraオーチャードホール
・11/18(月):茅原実里さん『15th Anniversary Minori Chihara Birthday Live ~Everybody Jump!!~』@ Zepp Tokyo
・12/08(日):坂本真綾さん『LIVE TOUR 2019 “今日だけの音楽”』@座間市立市民文化会館(ハーモニーホール座間)大ホール

 みのりん“SPIRAL”の初日にぶち上がったのと、“トゥーランドット”が印象強いです。あと、TrySailの幕張に、なんで2本も行ったんだろう(笑)

■一年間に行った展覧会、美術館、博物館。
・01/14(月・祝):東京国立博物館
・01/14(月・祝):「即位・儀式の美/平安王朝文化絵巻」@東京国際フォーラム ガラス棟
・01/20(日):「粋な古伊万里」@八王子市夢美術館
・01/27(日):日本郵船歴史博物館
・01/27(日):「博士の愛した中国陶磁」@横浜ユーラシア文化館
・02/10(日):多治見市美濃焼ミュージアム
・02/10(日):岐阜県現代陶芸美術館
・02/10(日):多治見市モザイクタイルミュージアム
・02/16(土):「顔真卿 王羲之を超えた名筆」@東京国立博物館
・02/25(月):「イケムラレイコ 土と星 Our Planet」@国立新美術館
・03/21(木・祝):山形県立博物館
・03/21(木・祝):山形美術館
・03/21(木・祝):東北歴史博物館宮城県多賀城市
・04/07(日):「近代ガラスデザインの先駆者 淡島雅吉展」@町田市立博物館
・04/14(日):「The 備前 土と炎から生まれる造形美」@東京国立近代美術館工芸館
・04/20(土):「町田市立博物館最終展 工芸美術の名品」@町田市立博物館
・04/21(日):「THE BODY 身体の宇宙」@町田市立国際版画美術館
・04/27(土):「国宝 東寺 空海と仏像曼荼羅」@東京国立博物館
・04/29(月・祝):「国宝の殿堂 藤田美術館展 曜変天目茶碗と仏教美術のきらめき」@奈良国立博物館
・04/29(月・祝):東大寺ミュージアム
・05/02(木・休):「トルコ至宝展 チューリップの宮殿 トプカプの美」@国立新美術館
・05/02(木・休):「ウィーン・モダン クリムト、シーレ 世紀末への道」@国立新美術館
・05/03(金・祝):「春の江戸絵画まつり へそまがり日本美術 禅画からヘタウマまで」@府中市美術館
・05/24(金):「クリムト展 ウィーンと日本 1900」@東京都美術館
・05/26(日):「京都国立近代美術館所蔵 世紀末ウィーンのグラフィック」@目黒区美術館
・05/26(日):「印象派への旅 海運王の夢 バレル・コレクション」@ Bunkamuraザ・ミュージアム
・06/16(日):「シャルル=フランソワ・ドービニー展」@東郷青児記念損保ジャパン日本興亜美術館
・06/16(日):「ルート・ブリュック 蝶の軌跡」@東京ステーションギャラリー
・06/16(日):「ギュスターヴ・モロー展 サロメと宿命の女たち」@パナソニック留美術館
・06/21(金):「クリスチャン・ボルタンスキー Lifetime」@国立新美術館
・06/21(金):「塩田千春展 魂がふるえる」@森美術館
・06/29(土):「キスリング展 エコール・ド・パリの夢」@東京都庭園美術館
・06/29(土):「松方コレクション展」@国立西洋美術館
・07/07(日):「長坂コレクション ヨーロッパ絵画展」@美術館「えき」KYOTO(ジェイアール京都伊勢丹7階)
・07/13(土):「三国志」@東京国立博物館
・07/28(日):「THE NATURE RULES 自然国家:Dreaming of Earth Project」@原美術館
・07/31(水):「メスキータ」@東京ステーションギャラリー
・08/11(日):三溪園
・08/11(日):「原三溪の美術」/「横浜美術館コレクション展」@横浜美術館
・08/12(月・休):「縄文土器をよむ 文字のない時代からのメッセージ」@町田市民文学館ことばらんど
・08/17(土):福岡アジア美術館
・08/18(日):大宰府政庁跡・大宰府展示館/観世音寺宝蔵/太宰府天満宮宝物殿
・08/18(日):「文化交流展」/「室町将軍 戦乱と美の足利十五代」@九州国立博物館
・08/19(月):吉野ヶ里歴史公園佐賀県神埼市神埼郡吉野ヶ里町
・09/01(日):「漢字展 4000年の旅」@東洋文庫ミュージアム
・09/01(日):「トルコ・トカットの木版〈バスク〉」@世田谷文化生活情報センター 生活工房ギャラリー
・09/14(土):「美ら島からの染と織 色と文様のマジック」@渋谷区立松濤美術館
・09/14(土):「みんなのミュシャ ミュシャからマンガへ 線の魔術」@Bunkamura ザ・ミュージアム
・09/20(金):「円山応挙から近代京都画壇へ」@東京藝術大学大学美術館
・09/20(金):「奈良大和四寺のみほとけ」/「博物館でアジアの旅」@東京国立博物館
・09/20(金):「コートールド美術館展 魅惑の印象派」@東京都美術館
・09/20(金):「伊庭靖子展 まなざしのあわい」@東京都美術館
・09/20(金):東京国立博物館
・10/05(土):「美人画の時代 春信から歌麿、そして清方へ」前期展示@町田市立国際版画美術館
・10/07(月):「オランジュリー美術館コレクション ルノワールとパリに恋した12人の画家たち」@横浜美術館
・10/09(水):本間家旧本邸/本間美術館(山形県酒田市
・10/11(金):「光ミュージアム 近現代日本画の軌跡」@弘前市立博物館
・10/14(月・祝)「正倉院の世界 皇室がまもり伝えた美」前期展示@東京国立博物館 平成館
・10/19(土):「ゴッホ展」@上野の森美術館
・10/20(日):「白洲正子のライフスタイル 暮らしの遊(すさ)び展」@町田市民文学館ことばらんど
・10/23(水):「おかえり 美しき明治」@府中市美術館
・11/03(日・祝):「ラウル・デュフィ展 絵画とテキスタイル・デザイン」@パナソニック留美術館
・11/04(月・休):「マルク・シャガール 夢を綴る」@ポーラミュージアムアネックス
・11/10(日):「チェコ・デザイン 100年の旅」@世田谷美術館
・11/16(土):「人、神、自然 ザ・アール・サーニコレクションの名品が語る古代世界」@東京国立博物館 東洋館
・11/16(土):「住友財団修復助成30年記念 特別企画 文化財よ、永遠に」@東京国立博物館 本館
・11/16(土):「正倉院の世界 皇室がまもり伝えた美」後期展示@東京国立博物館 平成館
・11/17(日):「美人画の時代 春信から歌麿、そして清方へ」後期展示@町田市立国際版画美術館
・11/29(金):大嘗宮一般参観 @皇居東御苑
・12/07(土):「サウジアラビア、オアシスに生きる女性たちの50年」@横浜ユーラシア文化館
・12/07(土):「ミュシャ展 運命の女たち」@そごう美術館
・12/15(日):「カミーユ・アンロ|蛇を踏む」@東京オペラシティアートギャラリー
・12/15(日):「たのしうつくし 古伊万里のかたちⅠ」@戸栗美術館
・12/15(日):「パリ世紀末ベル・エポックに咲いた華 サラ・ベルナールの世界展」@渋谷区立松濤美術館
・12/15(日):「建国300年 ヨーロッパの宝石箱リヒテンシュタイン 侯爵家の至宝展」@Bunkamuraザ・ミュージアム
・12/21(土):「ハプスブルク展 600年にわたる帝国コレクションの歴史」@国立西洋美術館

 印象に残ったベスト5は、順不動で、▼吉野石膏コレクション@山形美術館、特にモネ『サンジェルマンの森の中で』、▼ボルタンスキー@国立新美、▼伊庭靖子@都美、▼ゴッホ@上野の森の『糸杉』、▼正倉院展@東京国博の螺鈿紫檀五弦琵琶と白瑠璃椀 でした。

ハプスブルク展 @国立西洋美術館 12/21

f:id:jawa_jawa:20191223220754j:plain

国立西洋美術館ハプスブルク展 600年にわたる帝国コレクションの歴史

 最初にかけられているのが“ローマ王としてのマクシミリアン1世”の肖像画で…“ローマ王”という肩書自体、ヨーロッパの中世史の知識がないとよくわからないものなので(もちろんぼくもよくわからない。そこらの王よりも格上だということでしょ、という程度にしか…)うーん、と思いながら大きな展示室に入ると、恐ろしげな中世のフルメタルアーマーが並んでいて、うわっと圧倒された。やたら腰が絞ってあったり、スカートのようなデザイン、そして細かい装飾など、とても実戦用とは思われないものばかりだが、実戦用のものもあるという。見たところ、どうやら、馬上槍試合用の甲冑というのは胸に鍵爪の金具がついていて、徒歩槍試合用の甲冑というのはそれがないようだ。とくに説明はなかったと思うが、槍を運ぶときに引っ掛けるとか、そういう用途があるのだろうか。

 マリア・テレジアマリー・アントワネット、皇妃エリーザベト、そして軍服を着たフランツ・ヨーゼフ1世に終わる、数百年の歴史を駆け足で巡る展示だった。──目玉は、スペインの王女を描いた、ベラスケスの有名な絵(『青いドレスの王女マルガリータテレサ』)。あまり元気そうに見えない女の子だなあ、と思うけれど(?)、…彼女が着ているドレス。ぼくは展示されているこの絵に近づきながら、そこに本当にビロードの布地があるように見えて、えっ、と一瞬驚いてしまった。でも、絵の間近でその筆づかいを見ても、とてもそんなふうには見えない。これは不思議だ。ベラスケスとはたしかにすごい画家なのだなと思う。

Diego Velázquez 027
(via Wikimedia commons)

*

 西洋美術館の常設展では、今年の“松方コレクション展”で初お披露目された『睡蓮、柳の反映』が展示されていた。

f:id:jawa_jawa:20191229020551j:plain

「リヒテンシュタイン侯爵家の至宝展」@ Bunkamuraザ・ミュージアム 12/15

 坂を下りてBunkamuraへ。

Bunkamura>建国300年 ヨーロッパの宝石箱 リヒテンシュタイン侯爵家の至宝展

 リヒテンシュタイン家のコレクションの展示は何年か前にも東京であったけれど、ヨーロッパの歴史の古い大名(?)はいろんなものを持っているよね。16~17世紀の宗教画などはそれほど魅力を感じないのだけれど、なんか愁いを帯びた伏し目がちの少年が描いてあると思ったらそれがゴリアテを殺したダヴィデだというので、感心してしまった。ほかにも、髪の長い美少年の聖ヨハネとか…。やはり、宗教画を装った何かだったのだろうなあ。

 面白かったのはやはり磁器。まるで伊万里の金襴手のような、色絵の大皿があったが、それは実は景徳鎮で、清代に伊万里の様式が中国にも影響してそういうものが生産されて“チャイニーズ伊万里”などと西洋では呼ばれていたという。また、乾隆年間の景徳鎮の染付の大皿や壺に、金の飾りをつけてしまったものがあって、オスマンでも同じようなことをやっていたのを今年の“トルコ至宝展”で見たけれど、そういうことは西洋でもやっていたんだね。美意識の違いなのだろうが、興味深い。

 そして、金彩、エナメル彩の、美しい磁器の数々…。

f:id:jawa_jawa:20191223220727j:plain

f:id:jawa_jawa:20191223220731j:plain

f:id:jawa_jawa:20191223220740j:plain

f:id:jawa_jawa:20191223220748j:plain

「たのしうつくし 古伊万里のかたちI」@戸栗美術館、「サラ・ベルナールの世界展」@松濤美術館 12/15

 初台のオペラシティから、京王の路線バスで渋谷に移動。NHKの裏で降りて歩いていく途中、戸栗美術館が目に留まり、寄ってみた。

戸栗美術館

f:id:jawa_jawa:20191223220715j:plain
 古伊万里の展示。たまたま立ち寄ったのだが、これがすばらしいかった。ぼくが気になるのはやはり青磁。“青磁染付 樹鳥文 葉形三足皿”は、ぼってりとした厚めの皿に青磁釉がかけてあるが、白くかけ残されているところに青い染付で鳥や枝が描かれているもので、非常に美しいし、こういうものは初めて見た。また、白い角瓶に菊や藤袴が描かれていて、上に薄い花びらの飾りがついている“色絵草花文角瓶”も、とても繊細でしゃれている。

*

 少し歩くと松濤美術館がある。

f:id:jawa_jawa:20191223220721j:plain

渋谷区立松濤美術館>サラ・ベルナールの世界展

 一世を風靡した大女優だったというサラ・ベルナールミュシャだけでなくラリックも、彼女を通してそのデザインが世に出たアーティストだったということを知る。──サラ・ベルナールは、展示されていたペールオレンジのドレスからも、わりと小柄な人だったようだ。舞台で使用したという百合の冠も、大きさよりも、そのごてごてとした大仰さで、独特の迫力がある。舞台上でスポットライトを浴びてきらきらと輝くこの冠、それをつける女優を想像しながら、展示を見て回った。