坂を下りてBunkamuraへ。
■Bunkamura>建国300年 ヨーロッパの宝石箱 リヒテンシュタイン侯爵家の至宝展
リヒテンシュタイン家のコレクションの展示は何年か前にも東京であったけれど、ヨーロッパの歴史の古い大名(?)はいろんなものを持っているよね。16~17世紀の宗教画などはそれほど魅力を感じないのだけれど、なんか愁いを帯びた伏し目がちの少年が描いてあると思ったらそれがゴリアテを殺したダヴィデだというので、感心してしまった。ほかにも、髪の長い美少年の聖ヨハネとか…。やはり、宗教画を装った何かだったのだろうなあ。
面白かったのはやはり磁器。まるで伊万里の金襴手のような、色絵の大皿があったが、それは実は景徳鎮で、清代に伊万里の様式が中国にも影響してそういうものが生産されて“チャイニーズ伊万里”などと西洋では呼ばれていたという。また、乾隆年間の景徳鎮の染付の大皿や壺に、金の飾りをつけてしまったものがあって、オスマンでも同じようなことをやっていたのを今年の“トルコ至宝展”で見たけれど、そういうことは西洋でもやっていたんだね。美意識の違いなのだろうが、興味深い。
そして、金彩、エナメル彩の、美しい磁器の数々…。