night and sundial

じゃわじゃわ日記 -the 5th defection-

TrySail Live Tour 2019 “The TrySail Odyssey” @幕張イベントホール 2/24

 TrySailのライヴに、初めて行ってきました。2年前のSME MUSIC THEATERで、TrySailは見たことはありましたが、このライヴに行くことになったのは、どちらかというともののはずみで…。──もともと、ミューレの新人アイドル声優ユニットとして名前は知っていて、実は3人のラジオ番組は3年ほど前から断続的に聴いていたので、なんとなくキャラクタを知ってはいたものの、デビューしたばっかりで曲もろくに出してない頃からパシフィコ横浜でライヴやったりしてて、ソニーすごいなあ、なんて思っていた程度でした*1。ミリマスとかでの活動を知っているわけでもなく、そもそも雨宮天さん以外は声優なのか、とか思っていたくらいだったのですが…。

 今年の長大なライヴツアーの日程が発表されたとき、職場の同僚に、「とらいせいる、ライヴツアーですよ! ファンクラブ(TrySail Portal Square)先行始まりましたよ! 公演数めちゃめちゃ多いですよ! すごいですね、TrySail、黄金期来ましたね!」等と雑談を振ったところ、その同僚が翌日に「会員登録して、幕張、申し込んだんで! じゃわじゃわさん、来ますよね!」と言うので、たいそう驚いたのでした(笑)。──さらに、結局、同僚はその先行抽選に外れて、残念がっていたのですが、…なんだい、そこまで言うなら、別の、ローソンチケットの先行(公式Twitter先行というやつ)に申し込んでおけばいいのかい? とぼくも申し込んだところ、今度はぼくが取れてしまいました。

LAWSON presents TrySail Live Tour 2019 "The TrySail Odyssey"

*

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 そういう流れで、日曜日に幕張に向かいました。東京駅の京葉ホームに特急『わかしお』がいたので、海浜幕張駅まで乗って来ちゃったという、プチ豪遊ぶりです。同僚は結局、前日のライヴも別口でチケットを取って参加していたので、物販でTシャツとタオルを買っておいてもらって自分は重役出勤するという、ある意味で理想的な流れ(笑)です。別の同僚とも合流して、3人で、幕張イベントホールに討ち入りました。

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この赤い鉄骨を見ると、ああ、幕張メッセに来たな、という気がして、テンションが上がる…!

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顔はめパネル~

 TrySailのライヴは初めてですし、座席は3階スタンドで、横の上の方から見るような位置になるので、あまり期待はしていなかったのですが、ブロックの端的な位置で視界がよく、悪くない席でした。開場が若干遅れていたらしく、開演も少し押しましたね。舞台上はキューブが組み合わされたようなセットで立体的になっていますが、バンドはおらず、カラオケライヴなんですね。──最初の3人は鎖帷子みたいな衣装で登場(笑)。

*

・WANTED GIRL
・CODING
・未来キュレーション ¶
・《夏川椎菜ソロ》 First Plot
・《雨宮天ソロ》 Defiance
・《麻倉ももソロ》 365×LOVE
・またね、 ¶
・散歩道
・Make Me Happy?
・センパイ
・disco
・コバルト (Chorus)
・Take a step forward ¶
・Truth.
・Believe ¶
・Sunset カンフー ¶
・メドレー(Sail Out →primary →Youthful Dreameradrenaline!!!
・azure

-encore-
adrenaline!!!
・TryAgain ¶

¶:新譜の曲

*

 そもそもこのツアー、初日と2日目の幕張2daysが、新譜の発売日よりも前、なのに新譜の曲もどんどんやる、という、既存のアルバム2枚を急いで予習してきた程度の人にとっては、厳しい日程になっています。ですがもはや開き直ってライヴを楽しんでいました。メンバ3人のソロ曲コーナでは、夏川さんの佇まいからにじみ出る育ちの良さ感(?)に、写真集買おうかしら、とか思っちゃったり、雨宮天さんの曲は初めて聴いたけどまったく普通にこの界隈の曲として乗れるな、と思ったり、そしてピンクの衣装の麻倉ももさんのかわいさにうわーって思ったりしていました(笑)。──もちょソロが終わって出て来た天ちゃんとナンスの、「もちょよかったーー」という受け(そして空を仰いでかみしめる天ちゃん)が、ちょっと面白かったですね。

 事前にいくらか曲を聴いたりして、ぼくが一番思っていたのは、「この3人はライヴでハモらないのか?」ということでした。せっかく歌える女の子が3人いるのに、ユニゾンと、歌う場所を分けてるだけじゃ、物足りないでしょ、ハモろうよ、Kalafinaになろうよ(?)、そのほうが絶対、音楽として面白くなるよ、と思っていたのです。──ぼくが知らなかっただけで、これまでのライヴでもハモりコーナをやっていたのですかね。今回は『コバルト』でハモっていました。もちょが、声がちょっとハスキー気味で、はっきり言って苦しそうなのがだいぶ心配だったのですが──最後のMCで、のどが不調だったと話していたので、ああやっぱり、と思いました…若いうちから無理な活動はしすぎないようにしてほしいですね…──、この『コバルト』の最後で、もちょがハイFに上がったところで、キマった!!と感心しました。このハモりコーナは、正直、お手並み拝見、と思っていたので、腕組んで聴いてしまい、同行の友人から、なに地蔵やってんだ、と言われてしまいました。

 『センパイ』と『disco』で3人がそれぞれトロッコに乗って、アリーナを3台のトロッコが回っていましたが、あれ、なんだかものすごいスピードでぐるぐる回っていたので、ちょっと可笑しかったですね。乗ってる方は怖いのでは…(苦笑)

 後半は、アチョーみたいな振りのあるチャイナなコミックソングみたいな曲(『Sunset カンフー』)で、振りコピして遊んだり、旧譜の曲のメドレーで『adrenaline!!!』が来て大騒ぎするオーディエンスに、やっぱこの曲だよね、と思ったり。前の日は『adrenaline!!!』をやらなかったらしいのですよね。──アンコールでは、メドレーでやった曲の中からくじ引きでどれかをやる、ということで、ほとんどの人が「adrenaline!!!…!!」と思っていたところ、見事それが引かれて、大笑いしました。あれは満場の心が一つになった瞬間だったような気がします。まさに神引きでしたね*2。「みんなadrenaline!!!好きだね!」と言われてましたが。鉄板で騒ぐキラーチューンであることはわかりますけど、いや、でもあれ、よく聴くとすごくいい曲なんだよね…精神的にやられてるときに聴くと、その多幸感に当てられるんだよね…。

*

 曲中でオーディエンスを煽るのはだいたいナンスだ、ということを知って意外に思ったり、ちょっとタガが外れたような天ちゃんのモーションに、その美人ぶりとのギャップに呆気に取られたり、楽しいライヴでした。オーディエンスのノリは、やっぱり普段ぼくが行くような界隈のそれとはちょっと違って。…警報やオーイングはほとんど入らない一方で、オフィシャルなコール(CD音源にもともと入っている合いの手など)はしっかりなぞること、など、いまの若い世代の人たちは規定されたものをなぞる傾向があるのかな、…と思いましたが、でもなぜかイェッタイガーは蔓延してるんだよね…(笑)。あれはどうかと思いますけどね*3。──19時30分頃には終演して、タクシーで幕張本郷駅に出てから、打ち上げ。「417の日行きましょうよ!」「いやそこまでは…」とか(笑*4)、、、TrySailの今回のツアー、絶対、追加公演があるでしょう、それも大きいところで…。職場にこっち界隈の人が何人もいるんだから、みんなで討ち入りましょう! 取りまとめお願いします!!…とかとか(笑)。

 帰り、22時過ぎの幕張本郷から、総武線の各駅停車に御茶ノ水まで乗る羽目になったのは若干うんざりしましたが*5、新宿で最終の特急ロマンスカーになんとか間に合う時間でした。

*1:曲がないから30分くらいも寸劇をやっていた、と当時友人から聞いたりしていた

*2:本当にくじ引きなのかは…

*3:正直、イェッタイガーをやってるところを初めて見た

*4:夏川さんのソロイヴェント。4月17日が誕生日なわけでもなくそもそも「夏川椎菜」って本名でもなんでもないのに「417(しいな)の日」というイヴェントやるとか、もはや若干不思議…(??)

*5:この時間、ろくに快速電車がなくて、津田沼でも船橋でも乗り換えられなかった

顔真卿展 @東京国立博物館 2/16

 書を楽しむ素養があるとはまったく言えないぼくだけれど、行ってきた。中国語圏から観覧者が押し寄せていると聞く。少しでも空いている可能性のあるとき、と、春節の時期を少し外したつもりの土曜日の夜間開館を狙って、夕方から出かけて、19時半頃に上野に行ってみた。

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国立博物館に夜襲をかけます

特別展「顔真卿 ─王羲之を超えた名筆─」

 はたして、券売も入場も、行列はなし。『祭姪文稿』には20時40分までに整列すること、という掲示を確認してから、先にその他の展示を見た。甲骨文や、青銅器に刻まれた均整のとれた美しい金文に感心するところから始まり、王羲之の『蘭亭序』のいくつもの摸作が並ぶ。

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 欧陽詢、褚遂良などの端正な楷書のあとに、懐素の『自叙帖』という流麗な草書も。これはたしかに美しい、と感心する。台北故宮の国宝だそうだ。──日本側も、聖武天皇の写経に始まり、空海嵯峨天皇橘逸勢のいわゆる“三筆”で対抗(?)しているのだが、もはや展示の終盤で、足早に通り過ぎる感じになってしまっていた。

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 ひとまわりして、家族への土産に図録を買ってから、20時20分頃から『祭姪文稿』の行列に並び、正味12分で観覧できた。顔真卿が、安史の乱で亡くなった親族を追悼した文章で、書き直しなどの目立つ乱れた書だが、名品とされており、乾隆帝のいいねボタンなどと言われる所蔵印が押され、賛が書き込まれている。「乾隆御覧之寳」というやつだ。昨年、台北故宮に行ったときにいやというほど見た、例のあれ(笑)であった。

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 巨大なこの拓本は『紀泰山銘』、玄宗皇帝の筆だそうだ。ここ東京国立博物館の所蔵だということだが、これは展示するのも大変だろう。──また、変わり種の展示は、則天武后の書というもので、ぐるぐるとした妖しい筆致であった。

2/10(日)多治見市モザイクタイルミュージアム

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 岐阜県現代陶芸美術館から、1時間あまり、Googleマップに導かれながら歩いた。谷を下り、丘を登り、日なたを歩いていると汗をかいてくる。

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 坂を登り…

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 関西名物、飛び出し小僧…の変種?

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 集落の中の一方通行の道だが、なんとバス路線が通っている。旧道なのだろう

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 これは…東濃鉄道の遺物なのかな?

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 東鉄専用道とは…?

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 笠原という町の中心部あたりに出た。東鉄バスの車庫がある。多治見駅の方向から川沿いに廃線跡らしい遊歩道があるところからも、ここはどうやら東濃鉄道(昭和53年に廃止)の駅の跡らしい。それにしては傾斜があるな、と思ったけれど…。

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 こういったレンガの煙突をしばしば見かける。

*

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 多治見市モザイクタイルミュージアム。山の中にあるようなイメージがあったが、笠原という集落の真ん中にあり、隣には公民館が一体になっていた。

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 藤森照信の建築。自由…(?)

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 アート的な最上階に対し、下の階は産業の展示。笠原はタイルの生産が盛んで、戦後には集団就職を受け入れていたり、たいそう栄えた土地だったそうだ。なるほど、昭和を感じさせるこういった製品…
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 昭和35年ころのタイル風呂だそうだ。

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 きれい

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 もちろんこういった陶器も。

 ここのミュージアムショップは、モザイクタイルつめ放題にたくさんの人がチャレンジしていたけれど、これ、かなりクリエイティヴィティを要求されるよね…

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 できあいのタイルを買いました…。それでもきれい。

*

 モザイクタイルミュージアムの前から東鉄バスに乗って、多治見駅に戻ってきたのが16時ちょっと前。ちょうど名古屋行きの快速列車があったので、間髪入れずに乗ってしまった。211系の10両編成と、意外にも長い列車だ(名古屋圏は電車の両数が少ないのでいつも驚いていたのだけれど)。──大混雑の名古屋駅で、おみやげと、みそかつ弁当を買い込んでから、17時26分の『ひかり528号』で帰浜した。

2/10(日)多治見市美濃焼ミュージアム、岐阜県現代陶芸美術館

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 翌朝10時過ぎに名古屋駅に戻ってきた。

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 大名古屋ビルヂングと、名駅の“針”。この“針”、なくなっちゃうんですって? これがないと名駅で自分の居場所が把握できないから困るんですが(?)

 ホテルの朝食をスルーしてしまったので、ホームできしめんをずるずる食べていたが、ギリギリ気味になって、10時24分の列車に駆け込んだ。中央本線の快速中津川行き。──高蔵寺を過ぎるとけっこうな渓谷に沿って行くけれど、どのへんまで通勤圏なのだろう。列車は盆地に出て、10時59分に多治見に着いた。

*

 多治見ではいくつか美術館を廻ろうと思っていた。このあたりは“美濃焼”と呼ばれる古くからの陶器の産地であり、多治見市内には、
 ・多治見市モザイクタイルミュージアム
 ・岐阜県現代陶芸美術館
 ・多治見市美濃焼ミュージアム
 …などなどの美術館が点在している。しかしそのどれもが市内でも違う場所にあり、公共交通による回遊性はまったくない、という仕組みになっている。

 コミュニティバスに乗って、まず、多治見市美濃焼ミュージアムへ。なお、コミュニティバスは1乗車100円と書いてあるが、多治見駅からここまで乗ると200円である。

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 観覧者は誰もいない。古い織部や、現代作家の志野茶碗などを眺める。美濃焼とは美濃で焼いていれば美濃焼ということのようで、なんでもありらしく、さまざまな様式の陶磁が並んでいたが、ぼくが最も印象深かったのは、ショップに置いてあった美しい青白磁の小皿であった。かなり手ごろな値段だったので、買って帰って部屋に飾りたい、と強く思ったのだが、今日はまだ初めだし、と思って、見送ってしまった。結局、ずっと後悔することになるのだったが。

*

 窯業の工場などを眺めながら、丘陵地を越えていく道路を歩くこと20分ばかり、“セラミックパークMINO”という施設が現れる。ここはコンベンションセンター岐阜県現代陶芸美術館が入っている施設らしい。道路から、歩行者用の入口というものは特になく、車といっしょに駐車場に入っていくような恰好になる。歩いてくる人なんていないのだろうな。

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 アプローチの天井に散りばめられた陶片。

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 インドの階段井戸を連想した。

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 外壁の黒いタイルの色合いが良かった。

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 織部と言われてもあまりぴんとこなかったが、こういう公共の備品を、深い色合いで作られると、感心してしまう。

 岐阜県現代陶芸美術館では、企画展『フィンランド陶芸 芸術家たちのユートピア』を開催中だった。──フィンランドの民生品の食器などのデザイン(カイ・フランクなどの)ってたしかに有名だけど、それに至る前の20世紀初頭の、直線で構成された民族的なデザイン(よく見ると変形ハーケンクロイツだったりするものも)に驚く。

 ギャラリーIIでは『マリメッコ・スピリッツ』ということで…、
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 こちらは特大のプリント柄の布で会場が覆い尽くされている。すごーい

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 茶室「真理庵」だって。

 ここのショップで、手ごろなご飯茶碗を一つ、自分用に購入。

Minori Chihara Live Tour 2019 ~SPIRAL~ @一宮市民会館 2/9

 茅原実里さん、愛知県一宮市の市民会館での公演です。名古屋も昨今はコンサート会場不足らしく、この一宮市民会館は最近プロモータが目をつけたのか、東名阪ツアーの名古屋会場として頻繁に目にする名前になりましたね。

 会場に行く前に観光しようかとも思っていたものの、前夜に仕事が終わったのが22時頃で、気分的にも体力的にも翌朝に早起きする気にはなれず、結局、当日の昼過ぎに新横浜駅に現れて、『こだま』の自由席でのんびり行こう…と目論んでいました。──しかし、新横浜駅の新幹線改札口に行くと、東海道新幹線がちょうど運転見合わせとのこと。掛川の先で車両点検中だそうで、これは、やっちゃったかな…と、不穏な流れです。しかし、どうやら大事ではなさそうと読んで、下りホームに抑止されていた『のぞみ』にとりあえず乗り込み、デッキで立ったりしゃがんだりしながら待っていると、13時頃に運転再開になりました。「後続の列車の指定券を持っている人も、指定席の空席を使うことができる」というアナウンスが入っていました。混乱を起こさないための対策でしょうが、そういうことをすると「ぷらっとこだまなんだけど、さっき乗っていいって言ってたわよ」みたいな人も現れてしまうので、痛し痒しというところでしょうね。

 先に列車が詰まってしまっているため、若干、徐行や停止などを繰り返しましたが、14時50分頃には名古屋駅に到着。デッキで立ったまま昼間からビールを飲んで、下手に狭い座席に座るよりも気持ちはゆったりしていました。

*

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 普通列車に乗り換えて、尾張一宮駅へ。

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 一宮は、名古屋と岐阜の中間あたりにある町で、名鉄の駅とJRの駅が隣り合っています。JRの駅は真新しい感じ。

 逆に早く着いてしまったため、名鉄側の喫茶店で時間をつぶしてから、名鉄バス乗り場から江南駅(ここから東にある、名鉄犬山線の駅ですね)行きの路線バスに乗りました。乗り場では係の人が立って、「市民会館に行かれる方はこちら」と案内していました。

 しかし、一宮の市内の交通の流れは極端に悪く、下車する停留所「両郷町口(りょうごうちょうぐち)」まで20分もかかりました。見た感じ、交通量はそれほどでもないのに、信号が多すぎるのと、交通の流れに応じた信号機制御的なことがされてないみたい。しかも、バス停から市民会館までも、歩いて10分ほどを要したので、結局、駅から約30分かかったのでした。直接歩いてもそのくらいのはずで、アクセスはやはり、よくはないですね。──市民会館、名古屋からのバイパス道路には近いものの、周りはほぼ住宅地、という、不思議な立地にある会場でした。れんがタイルの建物ですが、ファサードは別付けのガラスで覆われているので、なんとなくぼやけた印象の建物です。

 入ってみると、二階席と一階席が両脇でつながっているタイプのホールで、ぼくの座席は一階の8列目の上手側でした。この規模のホールで8列目というのは感覚的にはかなり近く、しかも隣が二人分、最後まで空席だったという、謎の良環境でした。

*

 セットリストはこちら。

・∞
・ENERGY MAKER
・夢幻SPIRAL
・赤い棘のギルティ
・(MC)
・Little Wing
境界の彼方
・(MC)
・PRECIOUS ONE
・みちしるべ
・(MC)
・奇跡
・(instrumental)
・金魚
・(MC/旗振りレッスン)
・アイアイ愛してるよ♡
SELF PRODUCER
・(MC)
・Remained dream
・勇気の鼓動
・(MC)
・Hopeful "SOUL"
・CRADLE OVER
・声もなく始まる世界
Paradise Lost
・(MC)
・言の葉

-encore-
・シャラララ
・(MC)
・Final Moratorium
Freedom Dreamer

*

 セットリストも含めて基本的に構成はほぼ同じなので、初日のような感動の嵐(?)ではなかったものの、その分、じっくり歌を聴いて、盛り上げるところはガンガン攻めてみました。

●座席が近いので、みのりんの腹筋がきれいに見えた!というのもよかったポイント(^^;。──MCで、ヴァイオリンの室屋大先生が、みのりんの腹筋すごいよね、みたいな話を振って、「腹筋はみんな二つに割れてます。」とみのりんがかまととぶったのが可笑しかったです。いやまあそうなんだけど、…「その上に、いろいろついちゃうわけじゃない。」みたいな話の流れで、笑ってしまいました。

●『みちしるべ』で歌い出しを間違えてしまったのは痛恨事でしたね…。一羽の鳥が…。「飛んでっちゃったね。」と、須藤賢一さんの突き放しフォロー(?)。

●『金魚』で、ペンライトが赤か青かっていう件があったけど、この日はちらほら緑が見えたのは、なんですか、水草ってことですか?(笑)

●このツアー、印象の強い曲を一曲だけ選ぶなら、『Hopeful "SOUL"』。どうしちゃったんだろう、と思ってしまうくらいの、強い叫びがあふれた歌詞、そしてそれを、手を握りしめて歌う茅原さんです。「何度倒れても夢は消えないんだと 今は強く唇かんで」…。この日も特に凄まじかったなあ。

●ダンサーさん二人に入ってもらっているこのツアー、一人はおなじみの「サカナちゃん」ですが、前から思っていましたがこの人の動きが本当に別格なのですよね。今回も、全身のジェスチャーで盛り上げまくっていて、見ていてとても爽快。いいダンサーさんです。なんのタイミングだか忘れましたが、旗曲のために持ってきた旗を目の前に掲げて、その後ろからちらっと顔を出したときが、めちゃめちゃかわいかったのです。

●そのダンサーさんを従えての『SELF PRODUCER』も、相変わらずの爆上ゲ曲ですが、この曲の、サビの前の「だいすきー!」コールのときに、特に大サビの前で、「みーのーりんが!!」→『だいすきー!!』になるように警報を入れていた一団がいて、そんなの初めて聞いたので笑ってしまいました。そこだけやるのは、それ、アリだと思う!!(笑)

●『CRADLE OVER』という良曲が、今回のツアーでは久しぶりに演奏されています。思うに、この曲、初期の『蒼い孤島』とかに匹敵するくらいのブチアゲ曲になる潜在力を秘めているのに、どうも盛り上がらないのは、単に知名度が低すぎるからだと思うんですよね…。なんとか盛り上げたいので、コールは積極的に入れるようにしてましたが…。

●アンコールでは客席の通路を通って、二階席まで練り歩く、みのりん一行でした。なかなか二階まで行くことないのでは? ただ、二階席が全然埋まってなかったのがちょっと残念でしたが。

●アンコールの二曲目は各公演で日替わりのようで、そろそろトモチャンあたりが来るんじゃないかと思っていましたが、この日は、突然の秋田レーザー(笑)が展開して、『Final Moratorium』でした。どよめきつつ、瞬時にペンライトを緑にスイッチするオーディエンス、最高でしたね。しかも、この曲、Bメロは裏拍で打ち続けるんだよ、そうなんだよ! 水樹奈々さんの『still in the groove』と同じで、最近それを忘れてる人が多いんだよ!!(笑)

●ただ、最後、カラーボール投げで、ぼくの右の方に落ちたのが、取り合いのようになってしまい(座席の下に落ちてわからなくなってしまったらしく)、曲中なのにかなり長い時間にわたって騒動になっていたのが、なんだかなあ、と…。危険ですから、見えなくなったらほどほどにしてね。。。

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 20時10分頃に終演しました。厳寒の外に出て、一息ついてから、今度は意を決して歩き始め、尾張一宮駅へ。

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 ロータリー交差点というのも珍しいけど、なんだかものすごくうかれている。左後方に見えるのはJR尾張一宮駅。夜になるとこんなことになるのね

 結局、歩いてもやはり30分程度で駅に着きました。Googleマップのおかげです。──今度はなんとなく名鉄電車に乗って、名古屋駅まで戻り、15分くらい歩いたところにある安定のビジネスホテルに投宿しました。

「粋な古伊万里」@八王子市夢美術館 1/20

 甲州街道沿いの再開発ビルに入居している、こぢんまりした美術館。八王子で時間が余ったので立ち寄ってみた。──というか、1月に八王子に行く用事があるからそのときに行こう、と思っていたのに、この日になるまでそのことを忘れていた。思い出してよかった。

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八王子市夢美術館>粋(いき)な古伊万里 江戸好みのうつわデザイン

 ごてごてとした絵付けがされた日本の陶器には、あんまり興味がないな…と思っていたのだけれど、“瑠璃釉”の深い青や、青磁釉でも薄くかけてそこに色絵や金彩をほどこしたものの、美しさに目を見張った。色絵も、すすきを細い線で描いたデザインの猪口(小杯)の一式など、繊細さがすばらしい。また、“蛸唐草”といった紋様の呼び名を初めて学ぶ。

 面白かったのは、そもそも明末清初の大陸の戦乱で中国陶磁の生産・輸出が滞ったために西洋向けの代替商品として成長した九州地方の陶磁産業が、「冨貴長春」とか「大明成化年製」などの、いかにも中国らしい銘をわざわざ書き込んでいた、ということ。「太明年製」とかに至っては、本当に意味がわかっていたのかさえ微妙なのではないか。

*

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 おしゃれな純喫茶みたいなお店で、パンケーキとコーヒー。八王子にもいいお店がありますね。

Minori Chihara Live Tour 2019 ~SPIRAL~ @オリンパスホール八王子1/20

 赤いボディスーツに強化メイク(?)のアーティスト写真が印象的な、茅原実里さんの新譜『SPIRAL』。東名阪ツアーが始まりました。──ツアー初日の会場は、八王子のオリンパスホール。ぼくは久しぶりに来ましたが、駅の南口に直結した再開発ビルの4階にあるコンサートホールです。17時開場のところ、15時過ぎに八王子に着いて、ロビーで行われているグッズの物販に行ったところ、行列なしでフラッグとタオルが買えて、あまりにも平和な物販に拍子抜けしました。物販はこうあってほしいな、と…。ただ、開場時刻後に来ちゃうとやはりダメみたいで、結局フラッグは完売していたようです。茅原さんファン歴もそこそこ長いので、フラッグの完売に備えて過去のライヴのフラッグを必ず持っていく、というのはこちらも必須の態度になっているのですけれどね…。

 甲州街道あたりで時間をつぶしてから、開演30分前頃に会場に戻り、入場。今回もファンクラブチケットは電子チケットです。──入場しても、場内のトイレが普通に使えるなど、この規模のライヴだといろいろ捗るな、なんて…。ぼくの座席は1階のほぼ中央付近で、座席は互い違いに配置されているので視界がよいし、おそらく舞台でゼロ番的な位置にみのりんが立つと、高さ的にもほぼ視線の直線上になるのでした。すばらしいー。

Minori Chihara Live Tour 2019 ~SPIRAL~

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NANA MIZUKI LIVE GRACE 2019 -OPUS III- @さいたまスーパーアリーナ1/19

 水樹奈々さんのオーケストラライヴ“LIVE GRACE”、6年ぶり3回目です。会場は前回と同じさいたまスーパーアリーナ、日程も土・日の2daysでした。ぼくは土曜日のみ参戦。もはやあまり細かく情報を集めてなかったのですが、行ってみたところ、スタジアムモードだった前回に対して、今回はアリーナモードでした。スタジアムモードのSSAを見慣れてしまったせいか、アリーナモードの会場を見下ろして、狭いな、などと思ってしまったのですが、ぼくの座席は200レヴェルのステージ上手側で、あー、これは見づらい、と…。

NANA MIZUKI LIVE GRACE 2019 -OPUS III-

 開演予定時刻の18時に対して、10分押し程度でスタート。オーケストラが入場して、“大先生”ムッシュ”こと室屋光一郎氏がコンマスなのが見えましたが、あ、ってことは明日の茅原実里さんのライヴには大先生はいないのか、と、兼ファンとしてはちょっとさびしくもあり。指揮者の藤野さんは、前回までに、奈々さんのファンクラブ会員になりました!と場を沸かせてくれた、愉快なポップス指揮者ですが、登場早々、袖から歩いてくるときにステージでこけてしまい(オケが座ってるところが一段高く、その段の縁を歩いてくるような位置になっていたのですが)、場内一瞬息を呑む瞬間もありました。すぐに客席側に腕を振り上げていましたが。

 オーケストラが演奏し始めたのは、『白鳥の湖』の、“情景”。奈々さん、チャイコフスキーがお好きですね…これまでもイントロダクションは毎回チャイコフスキーでした。戴冠式に向かうお姫さま奈々さんの映像に続いて、その流れで登場した奈々さんは、どこにいるのかと思ったら、ステージ正面奥の上に! 赤いドレスにケープ、そして王冠の、女王さまスタイルで、ステージの中央上空をワイヤーで飛んできたのでした。オーケストラと指揮者の鉛直上方を飛んできた歌手が、いまだかつていただろうか(笑)

 MCで藤野さんが、「高校生のころから奈々さんのファンだという男がいる。その彼は猛勉強して芸大に入った。もちろんファンクラブ会員で、今日のチケットも先行で取っていた。だけどその彼が、今日このステージに、オケで乗ってるんだ。…杉本!」と、コントラバスの杉本さんを名指しで紹介。驚く奈々さん。「リハーサルも一番最後まで残って見てた」と紹介されていましたね。──この方のことは開演前にTwitter上でお見かけしていたのですが、すごいと思うのは、奈々さん本人にはそのことを微塵も伝えなかったのね、ということ。この種のオーケストラのリハーサル環境とかは知りませんけれど、べつに機会はあっただろうと思うのだけれど、…プロ意識なんだろうなあ、などと思って感心したのでした。

 奈々さんは21日がお誕生日。MC中に指示が出てオケが楽器を構えていたので、おやっ、と思っていたら、バースデーサプライズがありましたね。「さんじゅう(ゴホゴホ)歳」と、いつものごとく年齢の話をするとのどの調子が悪くなる奈々さんですが(^^;、「来年からはこの手が使えなくなってしまう」、とのことで、…十の位が変わった奈々さんも、追っかけて行きたいと思いますけどね!(^^

 五拍子が炸裂する『アンティークナハトムジーク』では2014年のLIVE FLIGHTを思い出して胸が熱くなりましたが、そういえばあれも前回のLIVE GRACEより後のことなのか…6年ぶりのLIVE GRACE、考えてみるとその間にはいろいろなことがあったなあ、なんて思ってしまったりもしました。──今回は演出に凝っていて、オケと奈々さんの間に紗幕を吊り、ステージ下から階段状のセットを出して、『Never Let Go』ではプロジェクションマッピング的な演出もありました。ライヴ・コンサートでのプロジェクションマッピングって、ここ最近(技術の進歩とともに?)行われるようになったもので、それほど珍しくはなくなりましたが、しかし、この日は、アリーナの反対側から投影していましたからね…あの規模で、わりとピンポイントなプロジェクションマッピングというのは、もしかしたらけっこうテクニカルなものだったのではないかと。しかし、その階段状のセット、使ったのは1曲のみで、奈落に収納されていました。

 中盤ではオーケストラがいったん引いて、ブリッジ映像は、白鳥と黒鳥の対決…。最近クラシックバレエを習い始めたという奈々さん、しかし、白いチュチュまで着ておいて、頑なにバレエを踊らない(それっぽい手振りとかだけはする)ので、どうするんだ、と思ってハラハラしながら見てました。まだ踊れないのだそうです(なまじっかでやっちゃうといろいろあるでしょうし、そのへんのけじめはつけるんだな、と思いましたが…)。──バンド“チェリーボーイズ”と弦楽カルテットを呼び込んで、豪華な編成のアコースティック風味の演奏も。『ラストシーン』がしみじみよかったなあ。──そしてバンドとオーケストラとコーラスが勢揃いした終盤は、ちょっと凄まじい勢いで、『WHAT YOU WANT』のコールをコーラスと会場総勢でシャウトして腕を振り上げるって…!

 この日最も圧巻だったのは、ダブルアンコールで出てきてくれた奈々さん、コンマス大先生ムッシュ”こと室屋光一郎氏(この人、奈々さんの現場ではどうも借りてきた猫のようで(笑)、「お茶目なところあるんですよね」なんて奈々さんに言われてましたが、いやいやいやお茶目どころか…と、みのり勢としては半笑いにならざるを得ないところでした)のヴァイオリン一本との対決で歌われた、『粋恋』でした。…終わった瞬間、「おぉぉぉ…」というような、声にならない感動の声が客席から湧き上がりましたよね。「リハーサルと全然違うイントロが来た」と奈々さんは言っていましたが、さすがは大先生と奈々さん、ハイレヴェルな直接対決だったな…と。室屋さん、茅原実里さん界隈でも、お待ちしています(笑)

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 冬のけやき広場、きれいね

・Introduction(Scene from Ballet "Swan Lake", Op.20 / Tchaikovsky) *1
・Glorious Break
・VIRGIN CODE
・(MC)
・Love Trippin'
・Nocturne -revision-
・アンティークナハトムジー
・(MC)
・DRAGONIA
・嘆きの華
・(Movie)
・Never Let Go
・(MC)
・STAND *2
・TWIST & TIGER *2
・(MC)
・ラストシーン *2
・(MC)
・Dancing in the velvet moon
・Intermission(Pomp and Circumstance March No.1 in D major / Elger)*1
・WHAT YOU WANT
・(MC)
・アパッショナート
・GET BACK
・UNLIMITED BEAT
・(MC)
・愛の星

-encore-
・NEVER SURRENDER
・(MC)
・STORIES

-double encore-
・粋恋 *3

演奏:東京フィルハーモニー交響楽団(指揮:藤野浩一)

*1:Orchestra only
*2:Without Orchestra, with Band and String Quartet
*3:Only with 室屋光一郎(vn.)

1/14(月)東京国立博物館、『即位・儀式の美/平安王朝文化絵巻』@東京国際フォーラム

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 東京国立博物館に行ってきた。やはり新しい年の美術館めぐりはここから始めたい。

 お正月の東京国博と言えば、やはりこれだよね。

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 等伯の松林図屏風。障壁画の下書きだったのではないかという説がある、という解説文がかけられていたけれど、これまでそんなこと言ってたっけ。

 他にも、正月らしいおめでたい展示が。

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 凱風快晴!

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 いのししの埴輪だそうだ。が、そう言われないといのししには見えない…。

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 仁清の色絵月梅図茶壺。これはきれいだ。

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 雍正年間の景徳鎮。

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 これは初めて見たように思う。

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 唐三彩だけど、なんだかおとぎ話のよう。

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 清代の彫漆。こりゃめでたい。

*

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 東京駅から歩いて、東京国際フォーラムへ。『即位・儀式の美/平安王朝文化絵巻』という展示を開催している。

 古式ゆかしい装束の展示、だけど、スポットライトで照らされているのでちょっと怖い…。

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 大正天皇の即位礼の様子のミニチュアだそうだ。高御座が見えませんね…と思ったら

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 裏に回ったらばっちり見えた。我々平民には目にすることのできないものだ。

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 平安朝のお姫さまの成人儀礼だそうだ。

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 かるたをやっている。当時の宮殿とは、こんなに狭いところに人がたくさんいたのかしら…。──他にも、実物大の牛車に源氏と葵上の人形が乗っていたりして、面白かった。

『やがて君になる』テレビアニメーション全話完走。

 昨年の10月からは、『やがて君になる』を見ていた。よい物語だったし、テレビアニメにならなかったら自分はまず触れることのなかったコンテンツでありジャンルだったと思うので、制作陣には感謝したい。──ぼくは毎クール、アニメの放映情報などはちょいちょい気にして、ぴんと来る作品は1話を録画して見たりはするのだけれど、結果的に継続して見ることになる作品はほとんどなく、あっても一期に1本か2本程度だし、1本も見ないクールもある。だが、『やがて君になる』は、1話のAパート、舞い上がる緑の風の中の燈子先輩の立ち絵で、もう心は継続視聴決定、だった。

 キャラクタの絵柄はまるで少年誌風だけど、高校生の女の子同士の恋愛のストーリー、という、不思議な作品である。作者は見慣れない鳥の名前のペンネームだけど、この人たぶん女性だよね、男が書くプロットじゃないな、と随所で思っていた(年明けに、ウェブラジオに出ておられましたね)。──アニメ5話まで見たタイミングで、11月の初旬に、これはもう原作を読まなきゃいけないぞ、などと思い、とりあえず今出ている6巻まで、コミックスを一気に買ってきて読んだ。コミックスを読んだり買ったりする習慣が子供の頃からないぼくにとっては、これは異例のことである。

*

 それはさておき、この作品、1話で、侑は、人を“特別”に思うという気持ちがわからない、と言う。侑は、人間関係だけではなく、中学の頃のソフトボール部でも、誘われたら熱心に打ち込むけれど決して心から入れ込むことはなかった、…「おまえは一度も泣かなかった」と友人から評されている。誰しも、与えられた環境や人間関係の中で生きていて、高校で出会った燈子先輩との関係──なぜか与えられる無償の好意を受け入れること──も、最初はその延長だったわけだけれど、それによって徐々に変わっていく侑が、燈子を離したくないと感じてしまい、そのことを初めて自分で選びとった瞬間が、アニメ6話Bパートの川のシーンだった。(あのシーンの侑の瞬発力はすごいよね。ちょっとあり得ないと思ってしまうほど。誰にでもできることじゃないよ、と感心してしまう。) ──なんとなく生きていたキャラクタが、“特別”を持っている人物に触れて、変わっていく、という仕掛けは、既視感がなくもないのだけど、それでも、“人を好きになることが所与のことではない”という、このラブストーリーの奇妙な前提、それ自体に、まずぐっときてしまうのだ。

 燈子は幼い頃に亡くした姉の影を追い、姉に成り代わり、姉のような優等生になろうとして、そのように振る舞い、努力してきた。だがそうして周囲から向けられるようになった好意を、“本当の自分”に対するそれだと思うことができない。そして、自分が目指していた姉の姿が、姉という人間のほんの一部分でしかなかったことを知り、人によって見るものが全く違うことに気付かされると、生きる意味を見失ってしまう。──彼女が着る高校の制服が、姉のお下がりであることを示唆する絵があった(アニメ6話)けれど、あれは衝撃的だった(そこまで見てから、改めて3話の生徒会長選挙の場面を振り返ると、あれが燈子にとって、人生をかけたイヴェントであったことがわかる──この高校に進学して、生徒会に入って一年間過ごし、二年生で選挙に出て、生徒会長に当選できなければ、そして生徒会長として、姉が成せなかった「生徒会劇」をやることができなければ、彼女のこれまでの人生のすべてが無駄になるところだったのだから。そんな人生の賭け方をするか…? だが彼女はそうしてしまったのだ)。

 沙弥香は、高校の入学式で新入生総代だった燈子を見て一目惚れしてからずっと、生徒会でもクラスでもナンバーツーとして、燈子の一番近くにいて、燈子を支えている。燈子の、ある意味で弱く、歪んだ内面も理解しているけれど、そんな彼女を変えようとは思わない。燈子に踏み込んで拒絶されるのを恐れ、今の関係を維持したいと思っているからだ。ちょっと受け入れがたいくらい、つらいよね、その考え方…(沙弥香については、私立の女子中時代に身勝手な先輩に手ひどい目に遭わされた、という過去があって、そのサイドストーリーすらもメディアミックスで丁寧に展開されている(『佐伯沙弥香について』)のが、角川、ニクいよね…。そして、その先輩に駅で出くわしたとき(アニメ8話アバン)、燈子の腕を取って「さようなら」と言ったときの表情、あれは、もう、見てて、一人でテレビの前で「よしっ!」とガッツポーズしてしまった(笑))。だが侑が現れたことで、侑に対して、嫉妬のような焦燥や、優越感を抱いたりと、心を乱されることもあったが──アニメ6話の「私が無邪気に信じていると思った?」のシーンは、茅野愛衣さんの演技と、急に横倒しの変なアングルで描かれた二人の絵もあいまって、凄みのある場面になっていた──、やがて、燈子を囲んだ不思議な共犯関係が成立していく。アニメ9話の体育祭のリレーで、侑のバトンを待つ沙弥香の表情は、まさにベストショットの一つだったし、「燈子…、もう、いつもいつもそうやって…!」というモノローグ(そしてギアをさらに一段上げて走る沙弥香!)には、見返したらちょっと泣けてしまった。沙弥香の本気のぶつけ方がこれなんだ、と…。この作品で最も魅力的なキャラクタは、沙弥香かも知れない。

 侑、燈子、そして沙弥香、その三人ともに、少しずつ、自分にもある感情が見つかる。そんな作品である。燈子は侑に対して無邪気に好意をぶつけ続けるが、同時に、自分に踏み込まれることを拒絶し続ける──アニメーションで最も印象的だったのは、6話Cパートの最後、燈子のモノローグがサブタイトルに落ちた瞬間だった。そしてさらに原作6巻の最後まで読んでしまい、月刊誌連載なので次巻が出るのは来春以降ってことで…、うわこれどーなるんですか。この気持ちのまま待てというのですか。…「レイニー止め」とかいう言葉をこの歳になって新たに知ったりしている私であった。(結局、連載の月刊コミック電撃大王Kindleで追っかけて、最新話まで読み、さらに、うむむ、とか思っている今日この頃である。)

*

 最初のうちは、燈子から向けられる好意をおざなりにしているような侑に、あまり好感が持てなかった。2話の、生徒会長選挙の写真撮影のときに、侑がこっそり後ろから手を握って燈子の反応を見る、という場面があったが、人の気持ちを試すなんて、なんて子なの、と…(?)。なので、最初のうちはぼくの中で侑の株は暴落していたのだけれど、6話で燈子をつなぎとめようとしたところで、彼女を見直さざるを得なかったし、そのあとになお見せる素っ気なさにも、彼女自身の戸惑いや、徐々に傾倒していく心の動きが見える。主人公としての侑は、「自分が嫌い」という燈子が変われるように、そしてそうなれば自分も満を持して燈子に自分の気持ちを伝えられる…とそこまで最初から考えてはいなかったにしても、だんだんとそう動いていくようになる。侑は、燈子が自己を投影してしまっている「生徒会劇」の脚本を変更しようとする。12話終盤で、侑が走り出すシーンは、原作にはない(原作ではこよみの家に行ったのがいつなのかは必ずしも明確になっていないと思っている)けれど、アニメ的にはこれ以外の盛り上げかたはないと思える演出だった。

 「生徒会劇」については、燈子というキャラクタを劇中劇に被らせるだけにとどまらず、その劇中劇の脚本の構造的な欠陥を指摘することで燈子の抱えるトラウマの本質を言い当て、ストーリーを大きく動かす、という、論理的すぎる構成に、感心するしかない(原作者、絶対、頭のいい人だと思う(笑)。原作も、比較的、コマ間を読ませるタイプの漫画だし)。放映中に、原作のコミックスを先取りして読んでしまったため、1クール13話でどこまでやるんだろう、生徒会劇まで終わらせるのは無理なんじゃないか、と思ってやきもきしていたところ、原作5巻前半の水族館デートを最後に持ってきて、きれいに終わってしまった。えーそこで終わっちゃうの、とは思ったものの、すぐに、これはこれでいいんだ、と思い直した。燈子先輩と侑の、二人の“特別”をめぐる物語として、“乗換駅”まで到着させた、という最終話だったんだな、と。(…っていうことを、年始に、つらつらと文章に書いていたら、年明けのウェブラジオで、1クールでの着地のさせ方について監督がほぼ同じことを話していたので、なんだか価値のない文章になってしまったけれど。)──原作も、明確な着地に向けて進められているらしいので、アニメの1クールでやるのはここまで、と最初から決めていたのだろうな。そして、この先は、燈子と侑と沙弥香の、三人の思いがさらに交錯する展開になるのだと思うし、ある意味で三人それぞれにとってのビルドゥングスロマンになるのだと思うのだけれど、おそらく、燈子は沙弥香の気持ちには前から気づいているし、それをはっきり向けられたときの対処も、決めていたのだろうと思っている。…そう考えると、佐伯先輩が不憫でならない(笑)

 アニメーションは、とにかく、夕暮れの光が美しい。踏切のシーンも、6話の川のシーンも…。あんなターナーの絵みたいな黄色い光は、この国では実際にはほとんど見られないもので、現実感はむしろないのだけれど…。とくに12話Bパートの、真夏の合宿の後に行った侑の部屋(部屋にはクーラーがないという設定、かつ、カレンダーの曜日の並びは2018年の8月と同じ。あの酷暑だった夏…)のシーンは、絶対無理だ、「アイス溶けちゃいますよ」どころじゃない、蒸し風呂だったはずだよ…、と思ってしまったけれど…。でも、あのシーンの、侑が「うん、」と息だけで相づちを打つところの演技は、ちょっとぞくっとくるくらいよかった。──また、出色の美しさだったのが、オープニング映像。現れる数々の花について、花言葉が何かという考察が、ウェブ上では盛んに行われていたけれど、そもそも真っ先にタイトルバックとともに出てくるのが、写真立てを持つ燈子と、コーヒーカップを持つ沙弥香…コーヒーは、この作品の中で沙弥香が大切にしている感情の象徴、だと思っているのだけれど、それを抱えているうちに燈子は立ち去って、沙弥香が伸ばす手は届かない、という場面、胸を締め付けられるじゃないですか…。あと、オープニングの最後で、手を取り合う侑と燈子の位置、そして二人が花に置き換わるところ、あの多少グロテスクな耽美は、ちょっとショッキングで、『少女革命ウテナ』を思い出したのだけど。

*

 原作も先に続いているし、二期を制作してくれなければまことに困るアニメなのだけれど、アニメ不況の昨今、関連商品の売上によって支持を表明しないと、どうにもならないよね…。だがぼくは、よんどころない理由で(?)、アニメのいわゆる“円盤”は買わないことにしているので、せめてと思い、サウンドトラックアルバムを買った(音楽も、いいんだよね…)。連載のほうも追っかけますからー。ぜひともアニメ二期の制作をお願いします。あるとしたら2020年くらいなのかな…。

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