night and sundial

じゃわじゃわ日記 -the 5th defection-

読書&査収音源リスト(2022年4月~6月)

▼現代ロシアの軍事戦略(ちくま新書)/小泉 悠

▽大君の使節 幕末日本人の西欧体験(中公新書)/芳賀 徹

 幕府が送り出した文久の遣欧使節についての本。驚くのは、翻訳方の随員として参加していた若き日の福沢諭吉に対する、評価の高さである。曰く、

他の者がレールの寸法や汽車の速度に興じている間に、福沢は鉄道商社の構成や経営法について問うていた。他の者が外科術や病理標本に驚嘆している一方で、かれは病院の経営法や社会保障制を調査していた。また他の者がヴェルサイユ庭園の楽隊によろこび、ナポレオン伝説に畏敬を捧げている間に、かれはアメリカの大統領選挙や南北戦争についてこまかにノートし、欧洲外交の現状をロニーに問い、あるいは塩や煙草の専売制について研究していた。(中略)他の者が目前の細部事項(ディテール)にかかずらわっている間に、福沢はそれら細部を関係づけ作動させる全体のオーガニゼーションに着目していたのである。

▽「おくのほそ道」をたどる旅 路線バスと徒歩で行く1612キロ(平凡社新書)/下川裕治

▼古代中国の24時間(中公新書)/柿沼陽平

▼仲谷鳰短編集 さよならオルタ(電撃コミックスNEXT)(Kindle版)/仲谷鳰

▽手紙(新潮クレストブックス)/ミハイル・シーシキン、奈倉有里(訳)

ミハイル・シーシキン『手紙』(奈倉有里訳/新潮社)を、読んだ…いや、読めてない。目が素通りしただけだ。知らない文化の知らない言葉で書かれた手紙。翻訳小説は難しい…でも泣いてしまった。地獄からの声。ねえ、サーシャ、大好きなサーシャ、ここには何もない。花はどこにある、鳥はどこにいる…
2022-05-15 21:06:55

▼オードリー・タンが語るデジタル民主主義(NHK出版新書)/大野和基

そして進化し続けていくプロセスで、何が正しくて何が間違いであるという絶対的な基準はありません。もし最初から絶対的な基準があれば、それは独裁政治と同じようなものになります。社会が何を望むかに従って進化していくだけです。それが民主主義です。

▼青い春を数えて(講談社文庫)/武田綾乃

他人に敷かれたレールを無視して、自分の足だけで道を作る。私は、そんな強い人間になりたかった。そして、自分がそうなれないことも知っていた。

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▼Minori Chihara the Last Live 2021 ~Re:Contact~ [Blu-ray]/茅原実里

 茅原実里さんの最後のライヴ。もちろん自分も現場にいましたけど、なんだか、映像として見る気分には、なかなかならないですね。

▼菫 / 言葉にできない(初回限定版)/坂本真綾