night and sundial

じゃわじゃわ日記 -the 5th defection-

読書&査収音源リスト(2022年1月~3月)

▽花ざかりの森・憂国(新潮文庫)/三島由紀夫

 三島の自選短編集なのだそうだ。『花ざかりの森』、16歳でこれを書いちゃうのって、恐ろしいな、バケモノだな…。すでに『豊饒の海』のそれに通じるラストシーンがここに放り出されている(読んだとき、本当に、「放り出された」と思った)のにも驚く。『遠乗会』のラストも印象的だ。古い世代はいやおうなく忘却され、取り残され、取って代わられるのね。。。──『憂国』は、ええ…これはちょっと…と思いながら読んでいたのだけど、解説で三島本人が「三島のよいところ悪いところすべてを凝縮したエキスのような小説」と言ってしまっていたのが、まさに、と。

かの女はじぶんの言動に反省をもとめたことがなかった。あたかも蜜蜂がじぶんのとんできたみちを反りみないように。だが蜜蜂はけっして巣へもどるみちをあやまたない。(『花ざかりの森』)

▼本と鍵の季節(集英社文庫)/米澤穂信

よねぽ『本と鍵の季節』を読み終わって、あのラストシーンをおみまいされて参ってしまっている。そしてどうなったの! わたし気になります!! よねぽ氏、ほんと、映像的な文章を書く人だよなあ
2022-02-03 19:58:12

▽献灯使(講談社文庫)/多和田葉子

「僕は平気だよ、とてもいい夢を見たんだ」と言おうとしたが、舌が動かなかった

▼水野瀬高校放送部の四つの声 (ハヤカワ文庫JA)/青谷真未

▽台湾対抗文化紀行/神田桂一

▽古代日本の官僚 天皇に仕えた怠惰な面々(中公新書)/虎尾達哉

▼最後の宦官 小徳張(朝日選書)/張仲忱、岩井茂樹(訳・注)

▼南北朝時代 五胡十六国から隋の統一まで(中公新書)/会田大輔

 政治史が中心で、あまりすっと入ってくる内容の本ではなかったのは事実。とくに後期の北朝(北斉・北周)は著者の専門外なのか、ほぼ素通りだった。宇文護って殺されたときは史実では60歳だったのかー、というのはともかくとして。

▽刀伊の入寇 平安時代、最大の対外危機(中公新書)/関 幸彦

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▼Nebula/上田麗奈

▼コンポジット/夏川椎菜

 ライヴ映像を見たかったので、わざわざ「完全生産限定盤」を買ってしまった。