上野公園、噴水のプランターにチューリップが咲いていた。
平日の昼12時半から時間指定予約を取って、見に行った。──ポンペイとは、言わずと知れた、古代ローマで火山の噴火で壊滅した街の名前ですね。以前にもここの遺物の展覧会があったような記憶があるけど。
有名なアレキサンダー大王のモザイク(イッソスの戦い)が、ポンペイから出てきたものだとは知らなかった。とはいえもちろん本物が来ているわけではなく、床面に再現されているだけ。本物はナポリの博物館にあるはず。──そうか…、考えてみれば、アレキサンダー大王は、ポンペイの時代からでも300年以上前の、歴史上の人物なのか。
古代ローマの風呂ではこういう金属の道具を使って身体の垢を掻いたのだということだけど、…話には知っていたけど、痛くないのかな、と思う
青銅でできた水道のバルブ。この時代にすでに水道管がひかれていたとはすごい
こういうのって本当によく残ってるよねえ。フレスコ画っていうのは保存性がものすごくいいらしいけど、それにしても
被せガラスだよ、きれい
豪華な脚のついたモザイクのテーブル。きっと、テラスかどこかに置いてあって、、、お金持ちの邸宅だったのだろうなあ
この絵は、「仕事中のわたし」みたいなことらしい。自分が何者であったかを残したい気持ちは、現代も古代も同じかも知れませんね
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炭化したパンですって
まさにこういう形のパンが作られて流通していたことが、絵にも描かれているのね。
これはどう見ても「タコ焼き器」では?(一応、「目玉焼き器、あるいは丸パン焼き器」というキャプションがついていたけれど…)
私がいまいちピンとこない絵画のジャンルが「静物画」なのだけど、すでにこの時代から西欧近代の静物画にそっくりな絵が描かれていることに驚いてしまう。
しかしこういうのは、あまり、理解できませんね…(笑)
この大理石像もすごいなあ。布のヴェールがなめらかで、石でできているとは思えないくらい。古代ギリシャの彫刻にひけをとらない優美さだけど、それもそのはず、ポンペイに限らずイタリア南部は、ローマ領になる前は長らくギリシャの植民都市、「マグナ・グラエキア」だったのだ。
こういう絵も、だいたいギリシャ神話の場面だもんね
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本館もひとまわりした。
中国陶磁のいいものが出てる。明代の漳州窯と華南三彩。
おひさしぶり、若冲の変な鶴。
円山応挙『雪中老松図』。
鳥文斎栄之の『隅田川図巻』。なんかいかにも中国風の山水画のような雰囲気を出してるけどさにあらず、恵比須と大黒と福禄寿が柳橋から迎えの舟に乗って吉原に遊びに行く場面、という、ギャグのような絵巻物だ。
「大川橋」と書いてある。
この、川に突き出したような景勝地、こんなのは隅田川にはないよなあ。
舟を下りたら駕籠に乗って…
到着(笑)
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横山大観の『松竹梅図屏風』。これはいい大観
もうすっかり忘れていたけど、そういえば今年は寅年、その正月だった。円山応挙の虎図に、歌川国芳の『加藤清正虎狩』。
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寒い季節だけど、庭園も一回りした。東京国立博物館の庭園って、いまいち有効に整備・活用されてる感じがしないなと前から思っているのだけど、どうなんだろうね