night and sundial

じゃわじゃわ日記 -the 5th defection-

6/9(日)尾瀬ハイキング(1)

 夜行日帰りのツアーに参加して、尾瀬に行くことにした。尾瀬はもう何年も前から、一度行ってみたいと思っていたのだが、ちょうど水芭蕉などが咲いて人気になるこの時期は、例年忙しくて、気が紛れてしまっていた。しかし今年は、1か月くらい前に、ちょうど目についた日程で申し込んで、出かけることになった。

 尾瀬は、山小屋に宿泊するようなプランもあるが、首都圏からだと、沼田側の入口である鳩待峠に、朝に着いて午後から夕方に下りるような、夜行日帰りのバスツアーなどがたくさんある。ぼくが申し込んだのは、ちょっと珍しい、団体臨時列車で、前夜に首都圏を出発して、早朝の沼田駅からバスで鳩待峠に入り、7時間ほどハイキングする時間があって、帰りも団体列車で帰ってくる、というもの。──列車は平塚が始発らしく、横浜、川崎、新宿、大宮などで乗車できるが、ぼくは横浜駅で乗ることにしてみた。

 6月8日(土曜)の夜、横浜駅の東側のルミネあたりで22時10分に集合した。山に向かう格好で固めたツアー客たちは、やはり年齢層は高い。団体でぞろぞろと改札を通って、東海道線のホームに上がる。狭いところに団体が集まって、ちょっと危ないなあと思う。

 団体臨時列車は22時31分に横浜を出発した。列車はE257系で、つい最近まで中央線の特急で走っていた車両である。単独参加だからか、2席を一人で占めることができて、気分的には楽だった。品川で東海道線下りのホームに入ったかと思えば、ここから新宿を経由するので、進行方向が変わる。車内ではざわざわと座席の向きを転換する。

 大宮を出たのが23時57分だった。昔、上野から急行能登っていうのに乗ったとき、24時頃に大宮を発車して1時過ぎに高崎だったなあ、などと思い出すが、この団体臨時列車は、沼田に着くのが5時40分だと言っているので、時間はあり余っている。桶川で貨物列車を先に通し、熊谷で高崎行きの最終列車を先に通し、そして1時50分頃に新前橋に着くと、ぴくりとも動かなくなった。──ろくに走らない“夜行列車”に乗っているというのも、気分的にはなんとなく慣れないものがある。夜行列車は、昔、よく乗ったほうだとは思うが、この、座席の寝苦しさみたいなものは、移動手段として、目的地に向かって前に進んでいるからこそ耐えられる、というところがあって、ずっと停まっているというのは、なんとなく納得できないような、不思議な気分がしてしまうのだった。

*

 夜が明けて沼田駅に着き、団体客が大挙して下りた。駅の職員さんたちが、歓迎の横断幕で出迎えている。この臨時列車は、尾瀬に向かう複数のツアーが利用しており、沼田の駅前には、小型バスの大群が集結していた。尾瀬の鳩待峠には大型バスが入れないため、寸詰まりになった小型のバスで向かうことになる(バスツアーでも、戸倉で乗換になるのだと思う)。たしか17台と言っていたか。大変な数である。鳩待峠までは1時間以上かかる。狭く乗り心地の悪いバスでじっとしているのは若干苦行であった。途中の道の駅で、お弁当を積み込んだらしい。

 鳩待峠の駐車場に着いたのは7時15分頃だった。ここで、帰りの集合時刻「14時20分」が初めてアナウンスされた。なるほど、“尾瀬ヶ原で7時間”というツアーの宣伝文句を確保しなければならず、しかし場合によっては鳩待峠の駐車場に着くまでに渋滞してしまう場合があるからだろう。

*

f:id:jawa_jawa:20190616023402j:plain
 鳩待峠。天気はよくないが、雨が降っていないだけ幸運だ。

f:id:jawa_jawa:20190616023403j:plain
 ここから歩き始めるけれど、登山道はいきなり下り始める。

f:id:jawa_jawa:20190616023404j:plain

f:id:jawa_jawa:20190616023405j:plain

f:id:jawa_jawa:20190616023406j:plain
 歩荷のあんちゃんも歩いている。早くも水芭蕉が現れ始めた。

f:id:jawa_jawa:20190616023408j:plain
 1時間弱で山ノ鼻に着いた。ここでトイレに寄る。

f:id:jawa_jawa:20190616023409j:plain
 イワツバメだそうだ。山小屋の軒に巣を作っているらしく、さかんに飛び交っている。

f:id:jawa_jawa:20190616023407j:plain
 寒暖計は13℃をさしている。