night and sundial

じゃわじゃわ日記 -the 5th defection-

4/29(月)奈良

 10連休ということで、お盆や正月のような民族大移動期になっている。新幹線の指定席が軒並み「×」になっている様子などを見て、たしかに経済効果はあったんだろうなあ、などと、半ば呆れ、半ば感心してしまうけれど、ぼくもせっかくの休みなので、何の用事もないけれど、新幹線に乗って関西に行ってこようと思う。大阪天王寺のビジネスホテルを一週間前に予約していた。さすがに京都や奈良には泊まれなかった。それにしても、ゴールデンウィークに遠出するのは、就職してから初めてのことだ。

 新幹線はどうせ取れないだろうから、自由席特急券を買って『こだま』で行こう…と思っていたが、新横浜駅に向かいながらスマートEXのアプリを見ていると、適当な時間に『のぞみ』の指定席が空いていたので、だったら取ろう、と思ってすかさず押さえた。──スマートEX、というかJR東海の“エクスプレス予約”系のサーヴィス全般を使うのが、今回が初めてだったが、価格的な優位性が一切なく在来線乗継ぎをする場合は不利になる、という制度である一方、リアルタイムで座席が動いているのを捕まえられるのはこういう場合には便利だし、そもそもマルスと接続してキャンセルや変更などの座席の控除もリアルタイムでやりながら、エンドユーザのICカード情報ともリンクさせているわけで、ガラパゴス的に発展しているのはたしかたけど、けっこうすごいシステムだな、と思う。

 というわけで4月29日、新横浜駅10時39分発の『のぞみ223号』新大阪行きで出発。山側のE席でビールを飲みながら、2時間で京都駅に着いた。

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 混雑をかき分けるように近鉄の乗り場に行き、12時50分発の奈良行きの特急に乗り込んだ。

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 ところで今回は、スマートEXのオプションの“奈良満喫フリーきっぷ”を使う。3,200円で三日間、京都ー大阪ー奈良のJRと近鉄線と、一部の奈良交通バスが乗り放題になるという、使いようによってはなかなかの周遊券である。EXの利用票を京都や大阪のJRの窓口に提示しないと買えないのが、少し不便だけれど、京都駅に着いてすぐに八条口JR東海ツアーズの窓口に行ったら、空いていてすぐに買えた。──帰りも京都駅に戻ってくるつもりだが、旅程をはっきりと決めているわけではない。天王寺に泊まるのも、奈良からのアクセスがいいのは難波か天王寺だな、という程度の決め方だった。

 平城宮址はまた新しい建物を建ててるのか…などと眺めながら、近鉄奈良駅に着いた。地上に出ると、やはり観光客でごった返している。

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 近鉄奈良駅前、行基の像

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 鹿が群がっていて、観光客も群がっているのだけれど、…フンがそこらじゅうにあるから、ね。。。

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 鹿に引かれて博物館詣り(?)。──奈良に来たのは、奈良国立博物館曜変天目を見たかったため。

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奈良国立博物館特別展 国宝の殿堂 藤田美術館展 曜変天目茶碗と仏教美術のきらめき

 入館して、すぐに曜変天目の行列に並び、25分程度で見られた。げにも宇宙であり、満足。わりと派手な斑紋なのだよね。

 だが考えてみると、藤田美術館曜変天目は、以前に東京のサントリー美術館に来たのを見ている。曜変天目茶碗は南宋期の陶器で、青い地に光る斑紋が浮かぶもの。日本には3つあると言われており、大阪の藤田美術館のこれと、世田谷の静嘉堂文庫が持っているものが、比較的見る機会のあるものだ。最後のもう一つは、大徳寺龍光院が持っているもので、これはあまり一般の観覧の場に出てくることがないものだが、ちょうどいま、MIHO MUSEUMで展示されている。見たいとは思うが、しかしあそこは行くのが大変な場所にある。

 曜変天目以外にも、金代の油滴天目や、室町時代の菊花天目といった陶器も出ていて、これらもなかなかすばらしい。──仏像のコーナーでは、色鮮やかな地蔵菩薩立像が出迎える。これは快慶の作で、截金で描かれた衣装の紋様がはっきり残っていたりして、すばらしいものだが、これも以前のサントリー美術館に来ていた。だが前に見たときの記憶では、ものすごく色鮮やかな仏像で、感心したのだったが、今回はどうもくすんで見える。自分の記憶の美化もあるだろうけれど、おそらく、最新の照明設備を備えたサントリー美術館と、昔ながらの博物館であるここでは、見え方も違うのだろう。

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 博物館を出て、久しぶりに東大寺に行ってみることにした。東大寺の大仏なんて、いつ以来だろう…たぶん、中学の修学旅行以来ではないだろうか。大学時代以降、京都や奈良に来ることは何度もあったものの、そういう「いかにも」な場所を本能的に避けてしまっていたが、そろそろ肩肘張らずに行ってみるのもよいのではないかと思った。

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 しかしここに来ると、もはや観光施設の趣であり、まあ仕方ないか…と。東大寺ミュージアムにも立ち寄ってみた。腕が何本もある弁財天立像なんて珍しいものが目を引き、なんだこりゃ、と思ったが、それも奈良時代のものだというからすごい。

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 そして大仏殿。やはり大きい建物だ

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 近づくと本当に、覆いかぶさってくるかのようだ。創建当時はもっと大きな建物だったというのだから、そりゃ当時の人はびっくりしただろう

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 繰り返すが本当に久しぶりに見た。

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 蝶が大きい…

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 大仏くらいになると光背もこんなに分厚いのか

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 格天井っていいよね

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 この人は、賓頭盧尊者さん。いろんな人に撫でられて、恐ろしげな風貌になってしまっている。

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 二月堂。こちらの方まで歩いてくるのは、初めてだったかも。

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 実は大仏殿は“金堂”であって、大仏殿の後ろには、元は講堂があったそうだ。だが今は原っぱである。

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 そしてその奥に正倉院があるが、ここは宮内庁の管轄であって、皇宮警察の派出所が置かれている。正倉院の正倉は、外観は見学できるようだが、すでに時間が終わっていた。奈良国立博物館で毎年やっている正倉院展にも、行きたいとは思っているのだけれど。

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 瓦土塀って好きだ。

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 これは石垣の上に乗ったタイプ。

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 だんだん雨が降ってきた。興福寺は中金堂が落成して、姿が一新していた。

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 椿井市場というアーケード街(?)。ラーメンを食べて、三条通りの喫茶店で休憩してから、近鉄奈良駅に戻った。

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 ここから、阪神電鉄まで直通する、快速急行神戸三宮行きというのが出る。二人掛け座席が回転できる、凝った設備の通勤電車だった。休日の夜の上り電車なので空いている。生駒山地をトンネルで抜けると大阪の平野に飛び出して、40分程度で大阪難波駅に着いた。

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 地上に出るとだいぶ雨が降っていた。結局、JRの新今宮駅で降りて、この日のホテルにチェックインした。部屋からは天王寺駅に出入りする電車がよく見える。食事でもしようと少し出歩いたが、雨の夜の阿倍野あたりを歩き回るのもなかなか気が抜けないものがあり、また、特におなかが空いているわけでもなかった。ホテルに戻って就寝。明日も天気予報は雨である。さて、どうしたものか。