翠玉白菜と肉形石。なぜこれをこんなに精巧に…と思わざるを得ない、清代の雅の頂点のような品物だ。翠玉白菜が東京に来たときは大行列ができたのも記憶に新しい。ここでは、この二つだけのための部屋が用意されていて、さすがに人が群がっていた。行列ができることもあるようで、誘導のロープも用意されていたが、ふらっと入って見られる程度の混雑だった。写真も撮り放題。ちょっと暗くてうまく撮れなかったけど…。
*
青銅器の部屋へ。
ここの目玉は、この、毛公鼎という周時代のもので、内部には金文がびっしり彫られている。約五百字、現存する最も長い銘文だそうで、「王曰~」という文体で王の命令が書いてあるという。──毛公鼎は樹脂でできたミニチュアがおみやげで売られていて、帰りに買ってしまった。
ここの青銅器は面白かった。青銅器といえば饕餮文、と相場が決まっているかに思われるが…
この扁壺は、よく見ると、簡略に様式化されたような独特の紋様だし…
これなんかは、かなり違った紋様だ。こんな青銅器は見たことがない。狩りの場面だというのだが…
これはもう、神人の戦いとしか思えない。