night and sundial

じゃわじゃわ日記 -the 5th defection-

9/29(土)富山散歩(富山城址、富山県美術館)

 9月28日(金曜)の夜に富山に着いて、駅からほど近いビジネスホテルに投宿した。繁華街で苦労して飲み屋を見つけ…

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 口の中でとろける、白エビの握り。これはおいしかった。

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 そして翌、9月29日(土曜)。朝からどんよりとした空模様で、立山連峰も見えない。天気予報は完全に“雨”である。──この旅行は、この日は最終的に金沢に移動して、日曜日は金沢市内を見物してから夜に新幹線で帰京する予定で、金沢のホテルも一泊おさえてあった。しかし、台風24号というのが近づいていて、西日本は大きな影響を受けることが予報されていた。今年は台風21号が関西をめちゃめちゃにして通り過ぎて行ったばかりで、今回も、すでに関西方面は鉄道の運休などが考えられるような状況になっている。

 北陸新幹線がどうなるのか、この時点ではなんとも言えなかったので、金曜の夜からちょっと悩んでいた。だが、日曜日に東京に帰る手段がなくなる可能性を恐れて、土曜の朝に至って、旅程を切り上げて土曜日中に東京に帰ることに決めた。金沢のホテルもキャンセル。──結果的にこれは正解で、日曜日の夜には首都圏も鉄道が計画運休するという事態になり、早めに帰っておいてよかった、と思ったのだった。

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 さて、ホテルを出て、まずは歩いて富山城址へ。

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 安田善次郎生誕の地だそうだ。富山の人だったのね。

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 黄色いカラー舗装って珍しいような気がする。

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 富山城址。きれいに整備されている。

 富山城址はコンクリートの復元天守で、内部は“富山市郷土博物館”になっている。戦国時代の越中国は、隣国から加賀の一向一揆が攻め入って過半を支配したり、国人たちが越後の長尾氏を引き入れたり、という複雑な状態だったようだ。江戸時代は金沢の前田氏の支藩になり、戊辰戦争では新政府軍になって奥羽越列藩同盟の諸藩をボコボコにしに行ったということである。

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 城址公園の庭園を歩いて行くと、“富山市佐藤記念美術館”がある。

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 ここは日本画や工芸品が中心の展示。岸駒(がんく)という越中の絵師の“雪中梅図”など、端正で良いのだが、若冲の雪に比べると光が違うなあ、などと思う。よかったのは、岸竹堂の“山桜図”。ぶかっこうな枝ぶりの木を描いているのだが、どことなく微笑ましいというか…。

 ここは工芸品がすばらしかったのだ。越中の工芸…、“城端蒔絵”や“高岡漆器”と言われても、正直なところあまりぴんと来なかったのだが、金銀だけでなく赤や青、白の漆で紋様を描いた鮮やかな“蒔絵”には驚いたし、螺鈿もただの螺鈿ではなく、貝の光る部分の、その裏側に赤や青の顔料を塗ってから貼り付けるということをするそうで、妖しい色合いに光っている。漆器も、錆絵といって、砥粉を混ぜた漆で立体的に盛り上げて絵柄を描く技法があるそうで、生き生きとしていて美しい。

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 雨が降りはじめていたが、まだ大丈夫、と、シェアサイクルを借りて、一気に富山駅の北側、富山県美術館へ行った。

 富山市の中心部には、“シクロシティ”という水色のシェアサイクルのポートがある。調べてみると、2日間用の登録料が500円で、それに加えてレンタル料がかかるが、30分以内なら無料ということだ。スマートフォンで登録して、登録番号をポートの機械に入力すると(システムはどうも外国製のパッケージを日本語化したものらしいな、と思った)、ラックから自転車を引き出すことができる。

シクロシティ富山

 ただ、30分を超えると、60分まで200円、その後30分ごとに500円がかかるというもので、数時間借りようなどと思うと、レンタサイクルとしては比較的高額になってしまう。ぼくも今回は、結局合計で500円+700円が請求された。──富山市の中心部内で、行きたい場所の近くにあるポートの場所を確実に把握しておき、ポート間をホッピングするように移動して、30分以内にポートに返却するようにするのが、最も賢い使い方だろう。

 富山城址の東側からシェアサイクルに乗って、富山駅の正面でまず返してしまい、地下道を歩いて北側に出て、歩いて環水公園を目指した。途中でまたポートがあったのでシェアサイクルに乗ったが、目指す富山県美術館の近くにポートが見つからず、仕方なくシェアサイクルを富山県美術館の駐輪場に止めておいたのだが、実は近くにポートがあったことに後から気づいたのだった。

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 富山県美術館では、“世界ポスタートリエンナーレ”を開催中だった。前身の富山県立近代美術館の時代から長年続いているそうだ。──しかし、ポスターにアート性を見ることが、どうもぼくには難しかったかな…。ポスターはアートではなくメディアじゃないか、何かの情報を伝えたいものであるはず、とどうしても思っちゃうのだよね。

富山県美術館>第12回世界ポスタートリエンナーレ トヤマ2018

 常設展部分は撮影可。藤田嗣治や、ピカソ
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 ジャコモ・マンズーってこういう背徳的なのも作ってたのね…。(『着衣の少女』)

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 瀧口修造のコラージュ。こういうの好き。

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 三沢厚彦氏のクマ。インスタ映えスポットのようで、女の子がずーっとポーズをとっていた。野外にもあるんだけど、天気が悪くてねえ。

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 環水公園がよく見える。

 富山県美術館を出て、環水公園にある、有名なスターバックスでひとやすみした。

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 天気が良ければねえ…。