大観峰からは、先ほどとは別のトロリーバスに乗る。「立山トンネルトロリーバス」というもので、立山黒部貫光株式会社が運行している。15時45分発、これも2台運行だった。10分で室堂に着いた。
室堂に着いたのが15時55分。ここは標高2,450mの高原だ。仕事明けにほいほいと、すごいところに来てしまった。
立山連峰に見下ろされた台地で、岩がごろごろ転がっている。礫がざらざらしているような斜面も見える。実際、これ、いま大地震があって山が崩れたらイチコロな位置だな、などと思う。
1時間程度、「みくりが池」をぐるっと回るコースを歩いてみた。
雲が湧いているのかと思っていたが、水蒸気を盛んに吹き出している場所があった。硫黄のにおいもする。地獄谷というところで、立入禁止になっている。
山は厳しいけれど、きれいなところだ。
「みどりが池」に映る山並み。
草紅葉。
陽が翳ってくると、肌寒くなってくる。ここから下山するバスの時刻も近づいて、観光客の姿も少なくなってきた。室堂のターミナルに戻る。
よくぞ言ってくれました
室堂ターミナルから下界を見下ろすと、一面の雲海であった。なんと、ここは雲の上だったのか…。
ちょっと一杯
*
ここから下山する「立山高原バス」、今日の最終便が、時刻表では17時05分の発車だ。乗り場に行列する。バスは「美女平」行きだが、複数台のバスを出すようで、途中の弥陀ヶ原で下車する人はこちらに並んで、などの整理をしている。バスに乗り込むと、定刻よりも早く、17時00分頃に出発した。50分ほどかけて一気に山を下りる。
あれよと言う間に、雲に覆われて…、
途中、一面真っ白な霧の中を走るので驚いてしまった。なるほど雲の上にいたわけだ。荒涼としていて、北海道のようだ。
美女平に着いたのが17時50分頃だった。ここから立山駅に下りる「立山ケーブルカー」は、時刻表では18時10分だが、18時00分の臨時便が出た。外はすでにすっかり暗い。
ケーブルカーで立山駅に到着。
富山地鉄の立山駅では、駅員のおじさんがカタカナ英語ですらすらと肉声のアナウンスをするので、驚いてしまった。外国人旅行者が増えて、こういうことをやっているのだね。通じるのだろうか、とも思うが、やらないよりはましだと現場の経験上わかっているのだろう、などと想像する。──立山駅から18時26分の電車で、電鉄富山駅に19時31分に着いた。電車の中ではさすがに眠ってしまった。
電鉄富山駅。東急電車がいますね
富山駅前。東京駅から約9時間50分、すべての乗り物が時刻表どおりに走って、よく着いたものだ。今日の行程はこれでおしまい。