night and sundial

じゃわじゃわ日記 -the 5th defection-

9/23(金)姫路城・書寫山圓教寺

 ゆっくりホテルを出て、10時過ぎに、阪神神戸三宮駅から山陽電鉄直通特急姫路行きに乗った。神戸から姫路まではJRの新快速なら40分余り、山陽電車でも1時間程度のようだ。というか、意外と遠いんだな…。神戸から姫路は、すぐ先のような気がしていたが、横浜から小田原に行くくらいの距離感のようだ。阪神電車山陽電車の線路は、神戸の都心部では神戸高速鉄道という第三セクターの地下線路でつながっていて、阪神梅田から山陽姫路までの直通の列車が走っている。ぼくはいまいちよくわからないのだけど、元町までが阪神の線路で、そこから先が神戸高速鉄道、西代からが山陽電鉄の路線ということになっているようだ。阪急電車ともつながってるから、複雑だよなあ。

 トンネル区間を出ると、JRの山陽線と私鉄の山陽電車が並走し、須磨浦あたりの海が車窓に広がった。明石海峡大橋の手前には石に覆われた小山が海を見下ろしており、あれが五色塚古墳か!と気づいて感心した。歴史の教科書には必ず出てくる、建造時の様子を再現した古墳である。このあたりを列車やバスで通過したことは何度かあるけれど、初めて意識した。──帰りに寄ってみようかと思ったが、結局、時間が足りなくなって果たせなかった。

 山陽姫路駅に着いたのは11時05分。ぶらぶらと歩いて姫路城へ。雨が降りそう…。

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 白く修復されたことで話題の、立派な山城だ。いざ、登城。

 天守閣へは追加料金こそ要らないものの、入場整理券を配っている。狭くて危険だからだろう。実際、観光客が群れをなして一列に狭い階段を上り、最上層まで行ってそのまま行列して下りてくる、というような状態になっていた。

 動物園を突っ切って、姫路市立美術館へ。陸軍に使われていたというれんが造りの建物。コレクション展「ジャンル・ペインティング再見―画家を魅了した光景」を開催中。ピカソの『貧しき食事』や、ムンクの『橋の上の少女たち』などがかかっていたが、他は地元の画家の作品が中心だった。姫路市立美術館デルヴォーをたくさん持っているのが有名なんだけど、見られず。

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 このあとは書写山に行きたかったため、手っ取り早くタクシーに乗ってしまった。姫路の郊外は起伏が激しく、道は狭く曲がりくねっていて、そこに住宅街が広がっている。タクシーに乗っているだけでひやひやする。

 書写山は姫路の市街地から見て北西にある、標高371mの山で、圓教寺という古刹がある。映画『ラスト・サムライ』のロケ地として有名で、最近でも大河ドラマの撮影に使われていたりするらしい。田園地帯が山腹に尽きるようなところに、山陽自動車道の高架が貫いていて、その下にロープウェイ乗り場と広い駐車場があった。

 大きなお団子を1本買い、茶店のおばさんと世間話をする。「若い人は歩いて登る人もいますよ」と言うので、どのくらいかかるのか、と問うと、50分くらいだ、とのこと。ふーん、と思ったが、無理せずロープウェイで登ることにした。その代り、帰りは歩いて下りてみよう、と思い、ロープウェイは片道の切符を買って、いざ山上へ。

 ロープウェイは15分おきに出ており、ものの4分で山上駅に着いた。ここからはお寺の入山料500円を払う。お寺が走らせているマイクロバスを使う場合は1,000円だそうだ。森の中をぶらぶらと歩いて登って行った。


仁王門


弁慶のお手玉石ですって。


摩尼殿。木造の舞台が見事。


常行堂、食堂、大講堂が並ぶ。これはすばらしい。いずれも室町時代の建物だそうだ。なるほど、ここに甲冑武者を集めて撮影したら、戦国の映像になるね。。。

 厳かな雰囲気の、よいお寺だった。

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ロープウェイ山上駅


 帰りはロープウェイ山上駅の脇の道に入り、歩いて下った。が、場所によっては岩がむき出しになったようなところを下りなければならず、どうやって下りるんだよ…、と、怖々と下りて行った。


 山麓のバス乗り場まで下りてきたのが15時過ぎ。15時25分頃の路線バスで、姫路駅へ戻る。神姫バスSuicaが使えるようになったのね…。──そういえば、このバス停は「書写駅」「書写」「書写山ロープウェイ」などの表記が混在していてわかりにくい。興味深いのは「書写駅」という表記で、いわゆるバス駅(国鉄と連絡運輸していた時代の)の名残りなのか、それともロープウェイの乗り場のことをそう呼んでいるだけなのか、少なくともネット上では確たることがわからないのだけど、どうなんでしょう。

 姫路駅までは30分ほど。駅ビルのカフェで一息入れたところですでに16時を過ぎており、もう今日は帰るだけになってしまった。


姫路駅前。お城までまっすぐに大通りが通っている。この時間にはすっきりと晴れていた。

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 ここ姫路からそのまま新幹線に乗ることもできるが、かと言って急いで帰りたいわけでもなく…、なんとなく快速米原行きに乗る。加古川で新快速に乗り換え、うとうとしていると新大阪に着いた。お土産を買って、18時50分発の『のぞみ252号』に乗り、新横浜へ。


新大阪駅