night and sundial

じゃわじゃわ日記 -the 5th defection-

NANA MIZUKI LIVE GALAXY 2016 -GENESIS- / -FRONTIER- @東京ドーム 4/9、4/10

 水樹奈々さんの東京ドーム2daysに行ってきました。前回の東京ドームが2011年12月でしたから、それからもう4年も経ったのか…。奈々さんが再びドームに戻ってきたのには感慨がありますし、あれから仕事が2回変わりながらも奈々さんのライヴに来ることができている自分にも、まあ感慨なしとしません。

NANA MIZUKI LIVE GALAXY 2016 supported by JOYSOUND Calbee なか卯

 とは言え、なんとなく、急遽決まった感の拭えない、今回のライヴです。夢の舞台についに立つ奈々さん、という、アイドルに不可欠なストーリー性に満ちあふれていた前回、そして地響きのような満場のコールに迎えられた『BRAVE PHOENIX』…、あのときの勢いとは、どことなく空気が違います。今回は、真骨頂になるのか、どうなのか、期待半分、不安半分で、水道橋駅に降り立ちました。前週の4/3にグッズの事前販売が別会場で行われていて、Tシャツとタオルはそこで買ってしまっていたので、悠々と食事をして一服してから、東京ドームに入りました。

-GENESIS- (4/9)-FRONTIER- (4/10)
ETERNAL BLAZE
・残光のガイア
suddenly〜巡り合えて〜
・Never Let Go
・Bring it on!
・Exterminate
(・チェリーボーイズコーナー)
・フリースタイル
・エゴアイディール
・What cheer?
・deep sea
・アンビバレンス
(・チームヨーダコーナー)
・SUPER☆MAN
still in the groove
・Take a shot
・リプレイマシン -custom-
(・映像コーナー)
・Glorious Break
・Orchestral Fantasia
・Love's Wonderland
・Clutch!!
SUPER GENERATION
・New Sensation

-encore-
・BE READY!
・Pray
innocent starter

-double encore-
・POWER GATE

禁断のレジスタンス
Synchrogazer
BRIGHT STREAM
・Never Let Go
Trickster
・Exterminate
(・チェリーボーイズコーナー)
・COSMIC LOVE
・エゴアイディール
・Mr.Bunny!
・少年
・アンビバレンス
(・チームヨーダコーナー)
・SUPER☆MAN
・DISCOTHEQUE
・恋の抑止力-type EXCITER-
FEARLESS HERO
(・映像コーナー)
・Glorious Break
・VIRGIN CODE
・Love Brick
・Clutch!!
POP MASTER
・Astrogation

-encore-
・Rock you baby!
・天空のカナリア
・愛の星

-double encore-
・NEXT ARCADIA

*

 1日目のぼくの座席は、なんとアリーナ、A3ブロック、しかも通路側。開演前から、フィールドの中央のステージにそびえ立っている変なものはいったい何でしょう? と思っていましたが、オープニング映像で宇宙旅行に失敗して不時着した着陸ポッド、それが開いて起き上がってきた奈々さんが登場。幕開けはいきなり、火が噴く『ETERNAL BLAZE』でした。アリーナの前方にいたので、熱いこと、熱いこと。──今回、1日目はデビューから前半7年間の曲を中心に組む“GENESIS”、2日目は直近7年間の曲を中心にした“FRONTIER”というコンセプトがアナウンスされており、エタブレ始まりはなんとなく予想していなくもなかった感じです。

 ですが、セットリストが展開していくとけっこう最近の曲も多くて。ダンサー陣が旗を持ってザッザッと行進の靴音を響かせ、ヴァイオリンの刻みから始まる『Never Let Go』なんかは、そう言えばこの曲は昨年のツアーではやらなかったんだな、なんて思い至ったり。いい曲です。『Bring it on!』はライヴDVDの映像でぼくが奈々さんに傾倒するきっかけになった曲、拡声器を持って走り回る奈々さんは、舞台下手のぼくのかなり近いところまで来てくれました。かっこいい!!

 前回は気球に乗ってドームの空間を周回しながら『POWER GATE』、という印象的なシーンがありましたが、今回は銀色の未来的なほうき(?)にまたがった青いドレスの魔法少女奈々さんが飛んでくる、という、びっくり。気球が上にあって、地上から人がワイヤで制御しているのですが、よくバランスが取れるな、とも思いましたし、地上スタッフも、カメラ用のケーブルが渡されているところは高度を下げて潜って通過する、など、難しいコントロールをしていました。先述のとおりアリーナ前方下手側にいたぼくは、ステージ脇の暗闇に奈々さんが消えていくまでよく見えていましたが、ほとんど見えなくなってもにこにこと手を振り続けている奈々さんに、プロ魂を見た感じでした。

 『deep sea』『リプレイマシン』のような古めの佳曲が聴けたのも、よいセットリストでした。どうでもいいけど、このときの奈々さんの衣装、さきほどの青のドレスからスカートを取ったショートパンツに、上半身が、おなかのフリルが微妙におへそのところで開いていて、「攻めてるな…」なんて。

 チームヨーダ(ダンサーさん)コーナーから、赤や青のラメラメの衣装になって、『SUPER☆MAN』。いまいち乗り方のわからない、この絶妙にダサい曲ですが、2日間聴いてなんとなくわかってきたかも。ちょっとフリコピできたら楽しいね。そしてシームレスに始まった『still in the groove』、イントロのリズムで即座に高まります。奈々さまのライヴはこれがなくっちゃ!!

 映像コーナをはさんで、「パイロットの歌声に共鳴するロボット」に乗って奈々さんが出てきたときは、ちょっと、半笑いになってしまったかな…。客観的に、すごい絵だな、と思ってしまいました。そのロボットの上で『Orchestral Fantasia』を歌われてもなあ、と。そして、あの映像とロボットのストーリー、1日目はなんだか投げっぱなしで、これ2日目は回収するのかなあ、と思っていたら、2日目にも同じことをやっていて、結局回収されなかったんですよね。奈々さんチームらしくないな!なんだか雑だなあ今回は、と思ってしまったのでした。

 アンコールではアダムスキー型UFO(?)のようなポッドに乗ってタオル曲、そして『Pray』と『innocent starter』でした。これだけやってもまだ、代表曲と言える曲がアンコールに残っている、というのがすごいところです。ですが、バンドが重戦車級すぎて、『innocent starter』はアンマッチだったと思います。奈々さんのバックバンドは、大物ミュージシャンが次々と関わってくれるのはすごいのですが、ちょっとサウンドがヘヴィになりすぎているような気がしますね。

 ダブルアンコールの『POWER GATE』で思いっきり跳んで、この日はおしまい。──アリーナっていうのは、良し悪しですね。一人ぶんのスペースが狭すぎて、どうしてもブロックの中の方から押し出されがちになるし、通路側にいるとはみ出さざるを得ず、そうするとスタッフに規制される、という…。

 客層的には…、いつかの西武ドームあたりから思っているのですが、奈々さんのライヴは家族連れが増えましたよね。中学生くらいの子を連れたお母さんとかお父さん、みたいな感じの家族連れを、しばしば目にするようになった気がします。そして、開演前に男の子が座ってうつむいているので、心配になって、具合悪いんですか? と親御さんに訊ねたら、前の夜に緊張して眠れなかったのだ、と…。中学生くらいの頃から本物を見に来られるのってうらやましいなあ、というのと、そういう純粋な気持ちは、もうこの歳になると持てないなあ、なんて思ったのでした。

*

 2日目は、地下鉄の春日駅側から東京ドームに入場しました。三塁側2階スタンドの1列目、バックネットの直上みたいな位置で、全体が見渡せるし、これはこれで悪くない席でした。

 この日は、『BRIGHT STREAM』で白いペンライトを振る人がほとんどいなくなったのに時代を感じたり(「真っ白な羽根は希望(あす)を探していくつもの過去(よる)を越えていく」だよ?!)、「ちゅるぱや」を叫んだり、『恋の抑止力』で「ここでそれか!」振り付け覚えてないよ、とあわてたり。最後、『Astrogation』で無事に感情がハジけました(笑/絶対来ると思ってた)。アンコールの『天空のカナリア』ではLIVE ACADEMY 2010を思い出してちょっと心震えました。

 『愛の星』で伸びまくる奈々さんのヴォーカルに聴き入って、ああ、大丈夫だ、ってなんだか安心しました。実は、1日目の最後、ちょっと奈々さんのろれつが回らなくなりかけてるように聞こえた場面があり、体力的にもう厳しいのではないか? 2日間もこんなことを続けて大丈夫なのだろうか? と、少しだけ不安に思っていたのです。

 9月に阪神甲子園球場でライヴを開催するというお知らせがあって、阪神ファンの奈々さんの面目躍如!なんですが(それを敵地・東京ドームで発表して感涙するっていうのも、微妙な構図かも知れませんでしたが)、甲子園でライヴ開催ってよく話が通ったな、あそこ基本的にライヴやらないんじゃなかったっけ、と感心しました。でもそれって、例年の恒例だった夏の全国ツアーが今年は無いということなので、その意味ではさびしさも…。

 そして、2日間のライヴの、本当に最後の大トリ、この日のダブルアンコールが『NEXT ARCADIA』だったのには、なんだか、やられた、という感じがしましたね。まだ次の楽園が待っている。奈々さんがそれをぼくたちに見せてくれる、ということ…。いろいろ消化不良な点があったライヴでしたし、それはとりもなおさず、この人はもっとすごいものを見せてくれるはず、という信頼を、奈々さんと奈々さんチームに対して置いているからにほかならないのですが、、、それでもなお、ライヴで見る、歌う奈々さんの姿は、やはり、ヒーローなんだよな。それだけは、ぼくが初めて見たときから、一貫して変わらないな、と思ったのでした。