night and sundial

じゃわじゃわ日記 -the 5th defection-

3/22(日)オルセー美術館

 翌日は、朝から、オルセー美術館へ行った。ルーヴルにもオルセーにも歩いて行けるとは、よいところにホテルを取ったなあ。


 セーヌ川側の入口は一般用で、長蛇の列ができていた。後ろ側の入口が、団体用・パス所持者用の入口だ。ここでも行列はしたけれど、そこそこスムーズに入れた。中では、荷物はクロークに預けなければならないことになっているようだ。
 


 もう、入っていきなり、ミレー祭りやコロー祭りが始まってしまうんだから…(^^


 ゴッホの部屋。この星空の絵、本物を初めて見た…!


 しかし、こうして見ると、けっこういろいろな有名絵画が、日本には来てますよね。。。


 シャヴァンヌ。


 このあいだ東京に来た、ヴァロットンの不穏な絵。


 シニャック


 ルノワール

 昔、永谷園のお茶漬けの景品で、印象派の絵のカードがありましたよね。ルノワールを見て、そんなことを思い出してしまった。あれによって記憶に残ったルノワールの絵って、あるよなあ。あの永谷園のカードって、ぼくら日本の民衆の西洋絵画の知識の底上げに、かなり貢献しているんじゃないかなあ。


 マネの草上の昼食。


 マネの笛を吹く少年、考えてみればこれも、つい最近、東京に来たばかりだ。


 モネのサン・ラザール駅


 ルドンですって。


 モネ


 アールデコの工芸品も、いいのがあるのね…。


 有名なシロクマ(^^


 ここはもともと鉄道の駅として建てられたのだそうで、広大な空間や大時計は、その名残なのだそうだ。


 カフェまでもおしゃれ。ビール飲もうと思って、ウェイトレスのおばちゃんに「びあー!」と言ったら、飲むだけダメ、何か頼みなさい、とつっけんどんに言われて、ありゃりゃ、と。いったんはプイッと行ってしまったおばちゃんであったが、戻ってきて、サラダでも頼めば?と提案してくれた。ツンデレな感じ(?)。バゲットもついてくるから、これだけでしっかり昼食になっちゃうんだよね。

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 パリでオルセー美術館に行った感想として一体どうなのか、とは思うけれど、…ぼくらは東京で、日本の資本のおかげで、かなりいろんな絵を見ているのだ、ということを、改めて知ったような気がする。それの答え合わせをしているような、変な気分になってしまった。我ながら、芸術を鑑賞する態度ではないね。

 でも、いいものがありすぎるのだよ。。。ある意味で“本場”に来てしまったことで、ヨーロッパの芸術にあこがれ続けてきた辺境人としての自分に気付かされてしまい、…すごいぞすごいぞ!と熱に浮かされたようになりながら、同時に、感動過多でどっと疲れてしまったようなところがあった。

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 ところで、オルセー美術館は、パンフレットには撮影禁止マークがついていたが、つい最近、写真撮影が解禁されたらしく、みんなふつうにカメラを構えていた。

 やはり多いのは中国人観光客で、彼らは団体で来るのでやはり目立つ。あるとき、通路でペットボトルの水を飲んじゃっている中国人団体の女性がいた(飲食禁止)のを、見とがめた黒人の監視員が、大声で叱りつけて「…シノワ!」と吐き捨てるように言っていたのを、ぼくは聞き逃さなかった。東洋人としては、区別なんかつかないだろう、と自覚しているので、ぼくも気を付けよう、と…。