night and sundial

じゃわじゃわ日記 -the 5th defection-

茅原実里 20th Anniversary Live “Historical Parade” @河口湖ステラシアター 8/3、8/4

 昨年8月の河口湖フリーライヴの際に発表された、茅原実里さんのデビュー20周年記念ライヴ、2daysです。夏の河口湖ライヴ、再び! もはや行かないわけにいきません。当然、2日間のチケットを取り、さらに早々と、ホテルも2泊押さえていました。

茅原実里 20th Anniversary Live “Historical Parade”

 このライヴ、チケットの発売のときに驚きが走ったのは、チケットのプライシングでした。

・SS席*1:55,000円
・S席:16,500円
・A席:5,500円
・B席:3,300円

 こういう方法に出たのかー、とは思いました。ただ、ご本人もYouTubeで発言されていたけれど、ライヴ単体で収益を上げるためには、一つの方法なのだろう、とは理解できます。SS席は確実に売り切れるだろうとも思いました(固定客のみなさんがいますもんね)。ただ、それ以外の券種の売れ行きが実際どうだったのかは、よくわかりません。ぼくは日によってS席とA席を買いましたが、結局、S席は1Fブロック、A席も1Aブロックながら1階スタンドでした。どちらも感覚的にはあまり変わらないですよね。2階スタンドの上のほうはかなり空いていましたよね(逆に自由っぽくていいなーとは思いましたが)。まあそれはとにかく、全券種、フラッグつきなのは助かります。もうみのりんのライヴはすべてそうしてほしい。


この人、誠実なのよ、ほんとに

8月3日(土曜日)

 というわけで、中央線で大月へ。例年、夏に河口湖に出かけていましたが、だいたいこれまでは日帰り弾丸旅行だったところ、今回は2泊するので、それなりに着替えなども必要だし、それにライヴ参戦準備をしなければならず、でも結局は当日になるまで何もしない…というバタバタ感。


 毎年この角度で大月駅の写真を撮る

 大月からは高速経由で河口湖に乗り込み、ホテルに着いたのは13時40分頃でした。河口湖も炎暑で、外を歩けるような状態ではありません。ロビーで少し時間をつぶし、部屋に入れる15時になってから急いでしたくをして、またホテルを飛び出しました。ホテルからステラシアターまでは歩いて45分くらいかかります。


 また来たよ、この道に


 3年ぶりの河口湖ステラシアター。


 この木も元気のようです。この木の植樹に立ち会ったのももう6年前かー


 写真スポット。

 1日目の座席は1Fブロック。ステージには白い幕がかかっていて中が見えない。紗幕というより完全に白い布で、中はどうなってるんだろうね、と思いながら開演を待ちました(「やぐらじゃないの」「(笑)」という会話が後ろから聞こえた。あれいつのサマキャンだっけ(笑))。16時35分頃に「まもなく開演です」のアナウンスが入ると、客席の勢いが盛り上がりました。みんな、待ってたんだよな。──『透明パークにて』のイントロが始まったが、オフヴォーカルトラックで、みのりんが歌いださないまま終わってしまいます。しかし気づくと幕の向こうに、赤い衣装のみのりんが! 『Contact』、そして『詩人の旅』での開幕でした。これは胸が熱くなる…! と思ったらその次にはすでに下手側の客席スタンドの階段を駆け上がって、コミックソングの『美歌爛漫ノ宴ニテ』でオーディエンスと一緒にはっちゃけながら客席通路を半周してしまいました。すごいスピード感のライヴだな。

 旗曲は定番の『Lush march!!』と、『Best mark smile』を組み合わせたメドレーになっていました。もはや身体にしみついた『Lush march!!』の旗振り…(笑)。ただ、調の違う曲から『Lush march!!』に戻ってくるところが、みのりん、感覚的に難しかったんじゃないのかな、とも。

 MCで、今回のライヴのキーヴィジュアルを京都アニメーションに制作してもらったことに感謝を述べていました。みのりんと、もう一人のみのりんが、力強く旗を掲げて、前を向いている、すばらしいデザインです。──ランティスからの歌手再デビューのきっかけが長門有希のキャラソンだったことは知っての通りですが、そして歌いだしたのが、「Yes, Enter」…えーっその曲を、とびっくりしました。『SELECT?』、ほとんどライヴで歌ったことのない曲ではないかなあ(FCイベがあった頃のキャラソンライヴくらいじゃないかな)。続けて『雪、無音、窓辺にて。』でした。みのりんの伝説の始まりって事実上この曲だもんなあ…ただ、この曲には、当時のニコニコ動画文化でこすられつくした曲というイメージもあって、聴いてるとなんだか雑念が入ったりもするのですが。。。(苦笑)

 バンド(CMB)のインストはなぜか『ハレ晴レユカイ』、『桜笑み君想う』といったアニソンメドレーで盛り上がりました。お祭り感あります。馬場さんのギターが『My Treasure』を歌い上げたあと、『純白サンクチュアリィ』のイントロが入ったときに、客席2階通路の中央に真っ白なドレスのみのりんが立っていて驚きました。見えないー!! ──ラストスパートで『向かい風に打たれながら』『TERMINATED』といったキラーチューンでもう汗だくになりました。そういえば、『TERMINATED』の大サビ前って、「ひたんのはーてー」をオーディエンスが歌うようになったの?(笑) 最後は『We are stars!』から息もつかせず『Paradise Lost』になだれ込みました。みのりんの代表曲ってやっぱりどう考えてもこれで、公式も意識しているらしくパラロスまとめみたいな動画をYouTubeに上げてましたね。

 この日はスタッフさんの姿がよく見えて、特に下手側にいる舞台監督の三上さんの動きがとても頼もしいというか。ただ、ステージ後ろがあけられたときに芝生をあわてて走り抜ける場面があって笑ってしまったり(あれも三上さんだったか?)、アンコールの『Freedom Dreamer』では曲中にカラーボール投げをする段取りだったらしく、三上さんがボールの入ったカゴを捧げ持って座ってて、ずっと促してるのに、みのりんはすっかり忘れていたらしく、最後のほうにめちゃめちゃ巻いて投げまくったりしていましたね(そして、フリドリの曲中から花火が上がったのですが、この日はボール投げが遅れたためにみのりんがボールを投げ終わったら花火も終わってしまい、笑いを誘っていました)。ギターの馬場さんと掛け合いしてるのとか、もはや三上さんもステージメンバーの一人ですよね。

 また、アンコールでは、このステラシアターでのライヴを応援してくれている人物として、河口湖の町長さんが登場しました。おしゃれハットをかぶったおじさんが立派な赤い鉢花を持って現れ、ああ関係者席にいたおじさんは町長だったか、と。河口湖の町長は代替わりしたそうで、昨年のフリーライヴのときに登場した町長と名字は同じですが違う人なんですね。──昨年のフリーライヴのときのおじいさんのことを思い出して、“町長のトーク”にはちょっと不安になりましたが、なんとかノリよくまとめてくれました。ただ、ちょっとあやしいことを口走っていて、…「来年はステラシアターが30周年です。実里さんにも…。あっこれは口止めされてるんだった」このノリは…(笑/この町長の発言は、冗談だった、ということになっています、一応) それにしてもあの花はすごい。ああいうのは自治体の交際費から出てるんだろうか(苦笑)

 最後、バンドとあいさつして、バンドがはけて、エンディングのSE(『purest note』)が入って、「ありがとう~」ってひとしきりやって、実は関係者席の町長も帰って行ったあとに、三上さんが出てきて、カメラ撮る仕草をするのです。記念写真を撮る段取りを忘れてたそうな。バンドをもう一度呼び戻して写真を撮り、もう一度『purest note』が入りなおして、「ありがとう~」ってもう一回やる流れになっていました。いつものドタバタみのりんでした。

 今回、ギターは馬場さんに加え、女性のギタリストの方が入ってツインギターになっていました。ちーちゃんと呼ばれていましたが、瀬川千鶴さんというギタリストの方だそうです。わりと体育会系のおねいさんな感じに見えて、パワフルなプレイしてましたよね。たぶんアニソン界隈のライヴの経験があまりない方なのですかね?、2日目のラストに、「お客さんが温かい! 水飲んだらお水おいしい?って言ってくれる!」って言ってて、ちょっと生温かい目になってしまいましたが。(?)

*

 終演して出てきて、一息ついたら19時30分頃でした。ちょっとこの日は感無量でした。


 今年はグラウンドを駐車場として開放していたのですね。終演後の、この光景に驚きました。照明を煌々とつけてくれているのです。みのりんのステラシアターでのライヴも10年以上になるけれど、これまでに河口湖町がここまでやってくれたことはなかったのではないかと思います。

8月4日(日曜日)

 いい感じに身体を動かすためか、寝起きがとてもよいです。この日は、ホテルの朝食をもりもり食べたあと、富士急行のみのり臨時列車が到着する時間に合わせて、河口湖駅へ。大月を9時07分に出た臨時快速が、9時59分に河口湖に到着するはずです。


 河口湖駅。外国人だらけです。2009年頃と比べても本当に、様変わりしました。話題になった、「富士山が見えるので写真を撮る外国人旅行者が増えすぎて歩道に幕を張られてしまったコンビニ」も、すぐ近くにあります。そのへんもわりと以前からおなじみの場所だったのだけど、もう、世間の話の進み方が早すぎて、あっという間にバズってあっという間に規制された、という感じがします。

 河口湖駅では、列車が到着するとみのりんのアナウンスが入ったり、おなじみの横断幕、そして駅名標も。──このとき、茅原実里さんご一行が駅に来ていて、公式とファンのコラボ(?)が展開されていましたね。みのりん、実際に見るとほんとにちっちゃいんですよね。。。


 大月からみのり臨が到着。折り返し、下吉田止まりの臨時列車になる


 車内のポスタージャックのようす。

*


 富士山はちっとも見えず。夏はまあ、こうだよね

 さて、富士吉田を観光してから午後に河口湖に帰ってきて、ホテルに戻ってシャワーなど浴びていたら、雷鳴がとどろき始め、土砂降りの雨に。うーん、一度は降られるのは避けられなかったか、と思いつつ、傘をさして、車に思いっきり水をかけられたりもして、ずぶ濡れになりながらステラシアターまで歩きました。


 二日目は雨模様。ですが開演の頃までには雨は落ち着いていました。

*

 二日目は、『D-FORMATION』をイントロダクションに、『Dream Wonder Formation』での幕開けでした。待ってました…! 地響きのようなコール。2012年のツアーを思い出して、ちょっと震えてしまいました。──二日間でセットリストは大幅に変わるとは言われていましたが、ふたを開けてみると、鍵となる曲というのはやはりあって、それは長門のキャラソンと、『みちしるべ』だったのでしょうね。しかし、どの曲が来ても、オーディエンスは、跳びポイント的なところを絶対に外さないというか、練度が高くて、こういうオーディエンスに混じるのは大変楽しいのでした。『FOOL THE WORLD』とかぼくはほとんど忘れてたけど…。この日のぼくの座席は1Aブロックの端の通路側で、跳ぶと、着地で足を踏み外したら負傷まっしぐらなので、かなり位置取りに注意しながら跳んでいました。これもまあ、ステラシアターあるあるだったりはしますけど。

 バンドメンバーのギター馬場さんは、昔は雨男だということになっていて、夏のライヴは「ミス・サンシャイン」ことみのりんと「ミスター・スコール」ことチャンババの戦いということになっていましたが(?)、今ではもはやチャンババは「自由に天気を操れる」というわけのわからない設定に進化していました。なんだそりゃ。この日も、雨、開演までには止んだからいいんだけどさあ。

 この日のアンコールではステラシアターのマネージャーの野沢さんが呼び込まれました。みのりんのサマーライヴの歴史の立役者の一人でもある野沢さん、ファンにも理解のある方で、アリーナ席を指して「いつものメンバー!」とか言っていて可笑しかったですね…。みのりんのデビュー20周年ということで、「20」のろうそくが立ったケーキを持ってきていました。お誕生日?(笑)

 この日は最後は時間が押していたらしく、バンドメンバーのあいさつのときに巻け巻けダンスを踊り始めるみのりんと、それに全然気づかずまとまらない話を始めるベース岩切信一郎氏にひやひやしたり。──この日、発表されたのは、このライヴの模様がアニマックスで放映されますよ、というのと、今年の12月に河口湖の円形ホールでアコースティックコンサートを開催する、ということでした。うーんあのホールでピアノとみのりんの歌っていうのは魅力的だけど、あのホールではキャパが小さすぎて、まずチケットは取れないのではないかなあ。。。


 巻いたせいか、この日も19時半少し過ぎには終演していました。河口湖駅行きのシャトルバスや、新宿に戻るツアーバス(なんていうのが今回は出ていたのです)をしりめに、のんびり歩いてホテルまで帰りました。ベルのベンチでちょっと休憩したりして。かみしめる時間が必要。。。

*

 この二日間はもう、言葉にならなくて。茅原さんがこうやってもう一度戻ってきてくれたことに、そして、これからも歌い続けると言ってくれたことに、ただ感謝したいです。──MCの茅原さんの言葉には(台本MCだったらしく二日とも同じ内容でしたが、それでもなお)、胸に来るものがありました。茅原さんの『Parade』に参加してずいぶん経ちました。茅原さんのパレードはまだ前に進み続けるようです。それは参加してきたぼくのパレードでもあり、一人一人のパレードなのだと思います。 


「人生はパレードだ。」

Day 1 (2024/08/03)

・透明パークにて (SE)
・Contact
・詩人の旅
・美歌爛漫ノ宴ニテ

・Defection
・書きかけのDestiny
・Lush march!! ~ Best mark smile ~ Lush march!!

・SELECT?
・雪、無音、窓辺にて。
・a・b・y

・instrumental (ハレ晴レユカイ ~ 桜笑み君想う ~ My Treasure)

・純白サンクチュアリィ
・君がくれたあの日
・会いたかった空

・向かい風に打たれながら
・TERMINATED
・We are stars!
・Paradise Lost

・みちしるべ
・Voyager train

-encore-
・夏を忘れたら
・Sunshine flower
・Freedom Dreamer(打ち上げ花火)

Day 2 (2024/08/04)

・透明パークにて (SE)
・D-FORMATION
・Dream Wonder Formation
・美歌爛漫ノ宴ニテ

・SELF PRODUCER
・Perfect energy
・Lush march!! ~ FEEL YOUR FLAG ~ Lush march!!

・SELECT?
・雪、無音、窓辺にて。
・Re:Contact

・instrumental (ハレ晴レユカイ ~ 桜笑み君想う ~ My Treasure)

・純白サンクチュアリィ
・Tomorrow's chance
・FOOL THE WORLD

・境界の彼方
・ZONE//ALONE
・We are stars!
・Paradise Lost

・みちしるべ
・Voyager train

-encore-
・夏を忘れたら
・purest note ~あたたかい音
・Freedom Dreamer(打ち上げ花火)

-double encore-
・(あいさつ)

 "historical parade"って、言葉の意味的には“時代まつり”みたいなことで、昔はこういう文化があったんだよ、と再現する、みたいなニュアンスがあるのではないかと思うのだけど、でも、事前に「同窓会にはしたくない」と言っていた茅原さんの言葉通り、過去曲を新しいサウンドで、ゴリゴリに力強く攻めてきた二日間でした。

*


 翌日(8/5(月曜日))は、湖をちょっと見てから、12時にホテルを後にしました。この日は河口湖の湖上祭で、ロードサイドの店舗などが駐車場を封鎖したり、だんだん臨戦態勢になっていくのですね。


 河口湖に2泊3日したのに一度しか見られなかった山頂

*1:・アリーナ席を確約・バックステージへご招待・入場ゲートに優先レーンをご用意・グッズ売場に優先レーンをご用意・サポーターとして、各種クレジットにお名前を掲載