night and sundial

じゃわじゃわ日記 -the 5th defection-

NANA MIZUKI LIVE GRACE 2019 -OPUS III- @さいたまスーパーアリーナ1/19

 水樹奈々さんのオーケストラライヴ“LIVE GRACE”、6年ぶり3回目です。会場は前回と同じさいたまスーパーアリーナ、日程も土・日の2daysでした。ぼくは土曜日のみ参戦。もはやあまり細かく情報を集めてなかったのですが、行ってみたところ、スタジアムモードだった前回に対して、今回はアリーナモードでした。スタジアムモードのSSAを見慣れてしまったせいか、アリーナモードの会場を見下ろして、狭いな、などと思ってしまったのですが、ぼくの座席は200レヴェルのステージ上手側で、あー、これは見づらい、と…。

NANA MIZUKI LIVE GRACE 2019 -OPUS III-

 開演予定時刻の18時に対して、10分押し程度でスタート。オーケストラが入場して、“大先生”ムッシュ”こと室屋光一郎氏がコンマスなのが見えましたが、あ、ってことは明日の茅原実里さんのライヴには大先生はいないのか、と、兼ファンとしてはちょっとさびしくもあり。指揮者の藤野さんは、前回までに、奈々さんのファンクラブ会員になりました!と場を沸かせてくれた、愉快なポップス指揮者ですが、登場早々、袖から歩いてくるときにステージでこけてしまい(オケが座ってるところが一段高く、その段の縁を歩いてくるような位置になっていたのですが)、場内一瞬息を呑む瞬間もありました。すぐに客席側に腕を振り上げていましたが。

 オーケストラが演奏し始めたのは、『白鳥の湖』の、“情景”。奈々さん、チャイコフスキーがお好きですね…これまでもイントロダクションは毎回チャイコフスキーでした。戴冠式に向かうお姫さま奈々さんの映像に続いて、その流れで登場した奈々さんは、どこにいるのかと思ったら、ステージ正面奥の上に! 赤いドレスにケープ、そして王冠の、女王さまスタイルで、ステージの中央上空をワイヤーで飛んできたのでした。オーケストラと指揮者の鉛直上方を飛んできた歌手が、いまだかつていただろうか(笑)

 MCで藤野さんが、「高校生のころから奈々さんのファンだという男がいる。その彼は猛勉強して芸大に入った。もちろんファンクラブ会員で、今日のチケットも先行で取っていた。だけどその彼が、今日このステージに、オケで乗ってるんだ。…杉本!」と、コントラバスの杉本さんを名指しで紹介。驚く奈々さん。「リハーサルも一番最後まで残って見てた」と紹介されていましたね。──この方のことは開演前にTwitter上でお見かけしていたのですが、すごいと思うのは、奈々さん本人にはそのことを微塵も伝えなかったのね、ということ。この種のオーケストラのリハーサル環境とかは知りませんけれど、べつに機会はあっただろうと思うのだけれど、…プロ意識なんだろうなあ、などと思って感心したのでした。

 奈々さんは21日がお誕生日。MC中に指示が出てオケが楽器を構えていたので、おやっ、と思っていたら、バースデーサプライズがありましたね。「さんじゅう(ゴホゴホ)歳」と、いつものごとく年齢の話をするとのどの調子が悪くなる奈々さんですが(^^;、「来年からはこの手が使えなくなってしまう」、とのことで、…十の位が変わった奈々さんも、追っかけて行きたいと思いますけどね!(^^

 五拍子が炸裂する『アンティークナハトムジーク』では2014年のLIVE FLIGHTを思い出して胸が熱くなりましたが、そういえばあれも前回のLIVE GRACEより後のことなのか…6年ぶりのLIVE GRACE、考えてみるとその間にはいろいろなことがあったなあ、なんて思ってしまったりもしました。──今回は演出に凝っていて、オケと奈々さんの間に紗幕を吊り、ステージ下から階段状のセットを出して、『Never Let Go』ではプロジェクションマッピング的な演出もありました。ライヴ・コンサートでのプロジェクションマッピングって、ここ最近(技術の進歩とともに?)行われるようになったもので、それほど珍しくはなくなりましたが、しかし、この日は、アリーナの反対側から投影していましたからね…あの規模で、わりとピンポイントなプロジェクションマッピングというのは、もしかしたらけっこうテクニカルなものだったのではないかと。しかし、その階段状のセット、使ったのは1曲のみで、奈落に収納されていました。

 中盤ではオーケストラがいったん引いて、ブリッジ映像は、白鳥と黒鳥の対決…。最近クラシックバレエを習い始めたという奈々さん、しかし、白いチュチュまで着ておいて、頑なにバレエを踊らない(それっぽい手振りとかだけはする)ので、どうするんだ、と思ってハラハラしながら見てました。まだ踊れないのだそうです(なまじっかでやっちゃうといろいろあるでしょうし、そのへんのけじめはつけるんだな、と思いましたが…)。──バンド“チェリーボーイズ”と弦楽カルテットを呼び込んで、豪華な編成のアコースティック風味の演奏も。『ラストシーン』がしみじみよかったなあ。──そしてバンドとオーケストラとコーラスが勢揃いした終盤は、ちょっと凄まじい勢いで、『WHAT YOU WANT』のコールをコーラスと会場総勢でシャウトして腕を振り上げるって…!

 この日最も圧巻だったのは、ダブルアンコールで出てきてくれた奈々さん、コンマス大先生ムッシュ”こと室屋光一郎氏(この人、奈々さんの現場ではどうも借りてきた猫のようで(笑)、「お茶目なところあるんですよね」なんて奈々さんに言われてましたが、いやいやいやお茶目どころか…と、みのり勢としては半笑いにならざるを得ないところでした)のヴァイオリン一本との対決で歌われた、『粋恋』でした。…終わった瞬間、「おぉぉぉ…」というような、声にならない感動の声が客席から湧き上がりましたよね。「リハーサルと全然違うイントロが来た」と奈々さんは言っていましたが、さすがは大先生と奈々さん、ハイレヴェルな直接対決だったな…と。室屋さん、茅原実里さん界隈でも、お待ちしています(笑)

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 冬のけやき広場、きれいね

・Introduction(Scene from Ballet "Swan Lake", Op.20 / Tchaikovsky) *1
・Glorious Break
・VIRGIN CODE
・(MC)
・Love Trippin'
・Nocturne -revision-
・アンティークナハトムジー
・(MC)
・DRAGONIA
・嘆きの華
・(Movie)
・Never Let Go
・(MC)
・STAND *2
・TWIST & TIGER *2
・(MC)
・ラストシーン *2
・(MC)
・Dancing in the velvet moon
・Intermission(Pomp and Circumstance March No.1 in D major / Elger)*1
・WHAT YOU WANT
・(MC)
・アパッショナート
・GET BACK
・UNLIMITED BEAT
・(MC)
・愛の星

-encore-
・NEVER SURRENDER
・(MC)
・STORIES

-double encore-
・粋恋 *3

演奏:東京フィルハーモニー交響楽団(指揮:藤野浩一)

*1:Orchestra only
*2:Without Orchestra, with Band and String Quartet
*3:Only with 室屋光一郎(vn.)