night and sundial

じゃわじゃわ日記 -the 5th defection-

MINORI CHIHARA LIVE 2017 “SUMMER DREAM 5”-STELLA STAGE 98!!- @河口湖ステラシアター 8/4

 茅原実里さんの夏のライヴ、河口湖ステラシアターでの『サマードリーム』、今年は9年目になります。一度だけ(2011年)、金・土・日の3daysの年がありましたが、例年、土・日の2days開催です。ぼくも毎年一日ずつ参加していて、河口湖まで出かけるのが年中行事としてすっかり定着しています(^^。その間、業界界隈の様子も変わったし、みのりん自身にも変化があったりしながらも、続いているのはすごいことですが、今年は、久しぶりの金・土・日の3days開催、そして、三日目は、みのりんの単独ライヴ100回目を記念する公演になるということでした。

MINORI CHIHARA LIVE 2017 “SUMMER DREAM 5” | Minori Chihara Official Website

 春のツアー中に発表され、ぼくはとりあえず、例年通り一日だけ、三日目(日曜日)のチケットを取っていたのですが…、正直、金曜日や土曜日に行きたくなったら一般発売や当日券で入れるだろう、と思っていました。いまの茅原さんの人気は、一般発売でチケットなどまったく取れなかった一時期のような状態ではなくなっているのは、事実です。

 ──しかし、7月22日に、某ゴシップ週刊誌の“砲”事件が起き…。あれ自体は、スキャンダルでもなんでもないし、なんだめでたいじゃないか! というだけの話だったのですが、あのときは、…うわー、“砲”がこっち向いてたか、と若干衝撃を受けたのは確かでした。こんな本当にどうしようもないことで謝らさせられるみのりん、という状況に、ぼくも心中、何事かを思わざるを得ませんでしたから、これは、いまみのりんを応援しに行かずにいつ行くんだ? と思って、初日と二日目のチケットを一般発売で買い足し、金曜日は仕事を休んで(これは、実はかなり前から計画的に休暇を取る予定にしていました)、河口湖に行くことにしました。

 しかし、河口湖で金曜日から日曜日まで二泊もすることは、そのときはすでに手軽なホテルでは不可能で、一泊だけでもしようかとも思ったものの、なんとなく気が進まず。河口湖自体は、車がないと事実上動けない不便なところだし、特に面白い土地ではないのですよね。結局、三日間連続で日帰りすることにしました。さすがにくたびれるだろうな、とは思ったものの、いたしかたなし…。

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 一日目、8月4日(金曜日)は、町田13時半の横浜線で出発しました。昨年の8月6日と同じ時刻で、開演に間に合うぎりぎりの乗り継ぎです。八王子から特急『かいじ109号』、大月から富士急行線の『富士山ビュー特急』で、河口湖駅に15時43分に到着。


 毎度おなじみ、大月駅


 元『あさぎり』の富士山ビュー特急も2年目になりましたね。


 三つ峠の先、富士山の方向の空が暗い…

 途中、雨が列車に打ちつけ、鉛色の雲が空を覆って富士山はまったく見えませんでしたが、平日なので富士急行線もよい感じに空いていました。歩いて、河口湖ステラシアターへ。


 なんか脱力感のある顔はめ。


 レダと白鳥?

 会場まで来ても、明らかに動員数が少なく、これは…平日開催はやはり苦戦したんだろうなあ、と思わざるを得ませんでした(ファン層の主力がすでに社会人になっているということでもあるのでしょう)。物販もきれいさっぱり捌けていて、Tシャツもフラッグも売り切れているという…。タオルだけ買いました。ファンクラブブースでは、ファンクラブ限定で3日間別々の“スタンプ台紙”を販売しており、裏にこれまでのみのりんの100回のライヴが一覧されているそうで、史料的価値があるじゃん(?)、と思っていたのですが、それも売り切れていました。スタンプ自体は何に押してもよかったので、ファンクラブのチケットの台紙や、フラッグに押している人もいましたね。

 あと、会場にパトカーで警察官が警備に来ており、これは…やはりある意味であの事件のあとだから警戒されているのかな、と思ったりも。警戒しているのがみのりんサイドなのか、イベント制作会社なのか、会場側なのか、警察なのかは、知りませんが…。

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 ぼくの座席は2Bの6列、上の方ではあるもののもともとそれほど大きな会場ではないので、あまり遠さは感じません。というより、この後ろの列以降は完全に空いていて、実質最後列になっていました。集客が足りない、と改めて感じつつ、スペースに余裕があるので、とてもリラックスできました。──そういえば、入場時にウレタンの四角いクッションが配られました。初めてのことで、河口湖ステラシアターは客席がただのコンクリートの段であるだけに、着席のコンサートだとこういうものが配られるのか?、と思いましたが、これは会場の設備で、これまでにもあったもののようです。翌日以降も配布されていました。

 初日は、アコースティックステージということで、ステージには、小型のグランドピアノやオルガン、ドラムセットの代わりにパーカッションセットが並んでいます。イベント制作会社の方(みのりんのイヴェントではよくお見かけしますね)の前説に続いて、開演です。雨がぱらついたため、可動屋根は全閉状態で始まりました。──薄い緑と青のグラデーションになったフリル、右肩がざっくりあいたドレスで、みのりんが登場。まずピアノに向かい、弾き始めたのが『ねこふんじゃった』。春のツアーのとき、「ねこふんじゃったしか弾けなかったんです」と言いながらピアノ弾き語りを披露したみのりんでしたが、原点回帰?。ねこふんじゃったに手拍子する観客、という不思議な光景が展開されていました。そしてケニー(バンマスのキーボード須藤賢一さん)がそのピアノに手を入れ、ステージがスタート!

 バンドメンバはいつもの方々で、ギタリストの馬場さんの横には、何本もの弦楽器が立てかけられています。二曲目ではクラシックギターをつま弾いたり、驚いたのは、馬場さんがなんと三味線を構え、「よっ!」とか言いながらバリバリと弾きこなし、みのりんがゆっくりと歌い始めたとき…。曲は『赤い棘のギルティ』でした。シンコペーションのパッセージを、三味線が間の手を入れる、とてもかっこいいアレンジ。これは…この発想はなかった!と舌を巻きました。──馬場さんはこの日ほかにも、ブズーキを弾いたり(これは実はあまり音が聞こえなかったのですが)、『純白サンクチュアリィ』ではブルーグラスマンドリンを弾いたり、大活躍でしたね。そういえば、今年は、馬場さんに対して「さいてー!」とこぶしを突き上げるネタが観客に急に浸透していましたね(笑)

 岩田ガンタさんはパーカッションセットで大活躍でしたが、カホーンを叩いている手に、途中、ステージ上で手にテーピングをしはじめ、そのときにちょうどMCでバンドメンバーから一言!みたいな番が回って来ちゃったのですね。テーピングしながら話していましたが、そのカホーンがファンからプレゼントされた組み立て式カホーンで、このライヴの開演前にずっと組み立てていてライヴに間に合った、このあとやすりで面取りしてペイントしてCMB仕様にしたい、とのこと。なるほど、面取りしてないカホーンを叩いていたら指を痛めたのか、と納得。ミュージシャンなので手は大事に…。──アコースティックライヴとは言いつつ、『1st STORY』なんかでは心地よいグルーヴを感じて、とてもよいアレンジでしたね。

 ヴァイオリンの室屋大先生は、この日はことのほかテンションが低く。また二日酔いですかね…(笑)。──バンマス須藤さんは、相変わらずの「夏は嫌い」発言。
 み「そうかなあ、私は走り出したくなるけどなあ」
 ギター山本さん「少女か!」(^^
 …歳を取るとシミが気になるんだよ、という須藤さんに、近づいて、顔をしげしげと見るみのりん、「はぁ〜ん…」と微妙な反応。というか、なんですかこのリラックスしたMCは。(^^; そんな須藤さんは、グランドピアノと、鍵盤が二段になったオルガン、さらにエレキピアノをステージに並べ、加えて小さなグロッケンも鳴らしていました。

 会場には風が吹き抜け、いつものみのりんのライヴとは違って座って聴いているので、少し肌寒いくらい。──『サマードリーム』では前乗りしたみのりんとバンドメンバ、スタッフの方々がバーベキュー大会をするのが恒例のようになっているようで、ガンタさん名物「ガンちゃんのきゅうり」とか(笑)、例年そんな話題がありますが、このときは、差し入れられたラクレットチーズのかたまりをガスバーナーで焙る役を、みのりんがずーっとやっていた、とか、そんな話も。

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 そして、アンコールのときのMCだったかな?、みのりん、「今年のBBQで、私が差し入れたのは、ジンギスカンでした…」

 ここですでに客席から若干の笑いが。「みなさんご存知だと思いますが、ジンギスカン事件というのが起きまして…」会場が大爆笑になりました。

 例の“砲”事件への言及でした。あれ、実はぼくは映像とか写真とか見てないんですけど、あらすじは、まあ、なんとなく知っています。「…別に、ゴールしたわけでもなんでもないんですが…みなさんから真剣に励ましていただいて、ありがとうございました、ご迷惑をおかけしました…ふみはるめ〜」「ほっといてくれよ〜」「バーベキューではガスバーナーで『ふみはるめ〜』」…またまた大爆笑。「ふみはるには負けません!」…拍手喝采になりました。

 いい感じに、ネタとして言及して、笑いでおさめてしまったところ、さすがだと思いましたし、そこで喝采で迎えられたファンも、また、最高でした。このMCを聞けただけで、今日河口湖に来てよかったな、と。──あと、今回会場で配られたアンケート用紙の「このライブをどこで知りましたか?」の選択肢に“週刊文春”があってどっちらけたり。そもそもあの文春砲事件のあとにここぞとばかりにライヴの宣伝をしまくるみのりんサイドの様子があったりしましたしね。みのりんはやっぱりしたたかだな、見たかふみはる!(?)、などと思って、安心したのでした。

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 終演したのは19時20分頃だったかな。思ったより早く終わったので、ちょっと休憩してからシャトルバスに乗って、河口湖駅に戻りました。


 この日は富士急行線には増発列車は出ておらず、20時09分の普通列車で1時間かけて大月に戻り、中央本線普通列車高尾行き(211系のボックス席で缶ビールを飲もうと用意していたら、E233系だったんだよな…)で都内に戻りました。──地元で食事してから帰宅する途中、涼しかった河口湖と、モワッとした熱量の空気に包まれた都内との、体感気温の違いに辟易して、ああ、一泊くらいすればよかったなあ…なんて思ったり。