岡崎の疏水の船溜まりの近くに、山縣有朋の邸宅、『無鄰菴』がある。ここ、昔から存在は知っていたものの、これまではそれほど興味を持たなかったのけれど、東山の別荘地の面影を残すというこの邸宅の庭園、一度見てみたいな、と思っていた。ここも事前予約が必要なのだが、窓口で「空いてますか?」と訊ねてみたところ、15時からの回に空きがあるとのこと。オフシーズンの平日というのがよかったようだ。
■無鄰菴
『無鄰菴』とは、山縣有朋が山口に持っていた別荘の名前をここに移したものだそうだ。お庭の説明を受けてから、ビールをいただいて、おもむろに庭園を散歩した。
庭に芝生を作るというのが明治時代には新しかったのだそうで、なるほど、と思う。
豊かな水の流れが印象的だ。この水は琵琶湖疏水から引いているということで、それってものすごい権力では…。
日露開戦を決めた“無鄰菴会議”がこの部屋で開かれたという。
洋風の格天井(?)、珍しい。
この、書見台つきの椅子、いいな
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この日は、東山駅から地下鉄を乗り継いで京都駅に戻り、17時13分の『のぞみ240号』で帰浜した。禍の時代の旅行、気に病むことも多いけれど、適度に空いていて、よいお庭をめぐって満足だった。