night and sundial

じゃわじゃわ日記 -the 5th defection-

「ラファエル前派の軌跡」@三菱一号館美術館 5/4

 LFJの合間に、すぐ近くの、三菱一号館美術館へ。──連休だし、混んでいるのでは…と心配していたものの、すらっと館内に入れた。

三菱一号館美術館>ラファエル前派の軌跡

 ラファエル前派、流行っているのだろうか。今回は、主にバーミンガム美術館やリヴァプール国立美術館から作品が来ているようだ。冒頭は、ターナーラスキンなど、19世紀の英国の水彩画たちが並ぶが、バーン=ジョーンズやダンテ・ゲイブリエル・ロセッティなどの作品が並ぶ部屋はちょっと素晴らしかった。この部屋は撮影可。

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 ジョン・エヴァレット・ミレイ(John Everett Millais)『結婚通知、破棄されて(Wedding Cards: Jilted)』

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 ウィリアム・ホルマン・ハント(William Holman Hunt)『甘美なる無為(Il Dolce Far Niente)』

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 ダンテ・ゲイブリエル・ロセッティ(Dante Gabriel Rossetti)『ムネーモシューネー(Mnemosyne)』、『魔性のヴィーナス(Venus Verticordia)』、『祝福された乙女(The Blessed Damozel)』。ムネモシュネは好きな雰囲気です。もはやこれは耽美の暴力…。

 おお、すごい…と感心しながら見ていると、近くのおっさんが、ロセッティの描く女性を見て「キッツい顔しとんなあ」と毒づいていたので、どっちらけてしまった。困った人ですねえ

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 これもロセッティのインク画。ロセッティって、こんなやわらかい絵も描くのね。

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 アーサー・ヒューズ(Arthur Hughes)『マドレーヌ(Madeleine)』の、すっと通った鼻と、赤い髪の繊細なウェーヴにも見とれた。下の階に行っても、ジョン・ブレット(John Brett)の『リンドウの習作(Study of a Gentian)』の鮮やかさは宝物のよう。エドワード・バーン=ジョーンズは、彩色のおさえられた『三美神(The Three Graces)』、『女性の頭部』の鉛筆のスケッチなども、とても流麗。──終盤には、ウィリアム・モリスとその時代の装飾芸術のコーナーがあったが、青い透明の釉薬の中にバラの花が浮いているかのように見える凝った装飾タイルが、とても美しかった。

Edward Burne-Jones - The Three Graces, 1885

http://www.liverpoolmuseums.org.uk/ladylever/exhibitions/drawings/women/graphics/large/Girls-Head.jpg

 この展覧会で撮影可でなくても、こういった英国の美術館の有名作品は、ほとんど、インターネット上でシェアされてるのだよね。