night and sundial

じゃわじゃわ日記 -the 5th defection-

LFJ2019 “Carnet de voyage”

 今年のLFJは、「旅のしおり」ですって。5月4日、午前中から東京国際フォーラムに行ってきました。

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ラ・フォル・ジュルネTOKYO 2019「ボヤージュ 旅から生まれた音楽(ものがたり)

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 一本目はこれ。

公演No.242 5/4(土) ホールC“マルコ・ポーロ” 11:30-12:15
『南国を旅するカプリッチョ
チャイコフスキー:イタリア奇想曲 op.45
グリンカ:スペイン序曲第1番「ホタ・アラゴネーサによる奇想曲」
リムスキー=コルサコフスペイン奇想曲 op.34
 ウラル・フィルハーモニー・ユース管弦楽団/中田延亮(cond.)

 ウラル・フィルはLFJの常連ですが、今年は本体(?)ではなく、“ユース”が来日。あれ、格落ちした…? また、このオケは、エンヘ氏というモンゴル人指揮者が率いているそうで、プログラムにもクレジットされていましたが、来日できなくなったそうで、急遽、代わりの指揮者さんが立てられたそうです。パーンと出る金管には、さすがロシアのオケ!と感心しましたが、合わせ不足感は否めず、特にパーカッションが、学生オケかと思うくらいのレヴェル。ちょっと残念だったかも。

 終演後、B棟2階の喫煙所にいたら、自由時間になったらしいウラル・フィル・ユースの団員さんたちがたくさんやってきて、若い彼らの多くがiQOSを吸っているので少し感心しました。iQOSって、ロシアでも販売しているのですね。

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公演No.223 5/4(土) ホールB7“アレクサンドラ・ダヴィッド・ネール” 13:00-13:45
シルクロード
 カンティクム・ノーヴム(地中海沿岸の伝統楽器アンサンブル)/エマニュエル・バルドン(歌、音楽監督)/小濵明人(尺八)/山本亜美(箏)/小山豊(津軽三味線)/姜建華(二胡)

 これは、わからないぞ…(笑)。どれも、中東あたりの伝統楽器なのでしょうか? ですが、擦弦楽器が奏でて始まった冒頭の曲調は、どことなく中世ヨーロッパのようでもあり。テンポが早くなると、11拍子? のような謎のリズムになったりします。男性と女性のヴォーカルが時折入るのですが、終盤に、満を持して「まどのさんさは、デデレコデン!」(こきりこ節)になだれ込んだときは、ちょっと可笑しくなってしまいました。

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 いったん国際フォーラムを離れ、夜になって再び戻ってきました。

公演No.246 5/4(土) ホールC“マルコ・ポーロ” 19:00-19:45
ボリス・ベレゾフスキーのカルト・ブランシュ』
スクリャービン
 ・2つの詩曲 op.32
 ・ピアノ・ソナタ第4番 嬰ヘ長調 op.30
 ・4つの小品 op.51から たよりなさ
 ・2つの小品 op.57から 舞い踊る愛撫
 ・3つの小品 op.49から 前奏曲 ヘ長調
 ・ピアノ・ソナタ第5番 op.53
 ・2つの小品 op.57から あこがれ
 ・練習曲 op.42-3, 4, 5
 ・3つの練習曲 op.65
-encore-
ラフマニノフ:楽興の時 op.16から 第4番 ホ短調、第5番 変ニ長調
スクリャービン:3つの小品 op.45から アルバムの綴り
 ボリス・ベレゾフスキー(pf.)

 当日まで曲目はわかりません、という、闇鍋プログラム。──いちおう、入場時にプログラムは配られましたが、始まってみると、あ、これ、なんか違うね? という…。スクリャービンの曲なんてほぼ知らないので、とにかく息を詰めて、その神秘っぽさや、時折襲い掛かってくる爆音に、身をゆだねる時間でした。

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 中庭でハイネケンとポテトでおなかをふくらませてから、この日最後の公演へ。ヴァルソヴィア、正直、演奏のレヴェルはあまり高くなかった…とは思いますが、気持ちのよいショパンではありました。

公演No.216 5/4(土) ホールA“コロンブス” 21:30-22:30
ショパンの青春~パリでの門出』
ショパン:アンダンテ・スピアナートと華麗なる大ポロネーズ op.22
ショパン:ピアノ協奏曲第1番 ホ短調 op.11
 ネルソン・ゲルナー(pf.)/シンフォニア・ヴァルソヴィア/ミハイル・ゲルツ(cond.)

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 思ったのは…、もはやLFJではオケを聴く必要はない、ということかな…。正直、それほどレヴェルが高い演奏が聴けないのですよね。合わせる回数も少ないだろうし、そりゃ、ね…。なんだかんだ言ってオケ好きだしチケットを取ってしまうのですけど。──東京駅から中央線で新宿に出て、最終の特急ロマンスカーで帰宅。