■町田市立国際版画美術館>両大戦間のモダニズム:1918-1939 煌めきと戸惑いの時代
ほとんどこの館の所蔵品だけでこれだけの展示ができちゃうというのが、ここのすごいところである。一部撮影可。──「両大戦間」とは言いつつ、戦争が始まる前のベルエポックの時代から展示は始まる。ヴァロットンってなんか不穏な絵画を描く人だと記憶していたけれど版画もあるのね。
ジャヴィエ・ゴゼ
シャルル・マルタン。ちょっと独特で目を引く
これなんかちょっとタンタンの冒険ぽいけど。ああいうフレンチなイラストの文化ってこういう時代からあったんだな
アンドレ・エレという画家の『ブルガリア王国』。ニュースの挿絵みたいな感じなのかな。ブルガリアがツァーリを擁して独立国になったのは第一次大戦の少し前で、できたばかりの国に武器を売り込む列強、ということなのだろうか
マティスのリトグラフ。
竹久夢二の、『婦人グラフ』という雑誌の表紙イラストだそうだ。昭和初期。富裕層向けの雑誌とは言っても、こういうファッションが非現実的ではなかったからこそのイラストなのだろうし、それから十数年で戦争の時代になると考えると、時の移り変わりというのは非情だね