night and sundial

じゃわじゃわ日記 -the 5th defection-

読書&査収音源リスト(2024年4月~6月)

▼マーケターのように生きろ 「あなたが必要だ」と言われ続ける人の思考と行動(Kindle版)/井上大輔
マーケターのように生きろ―「あなたが必要だ」と言われ続ける人の思考と行動
 Prime Readingって、自分ではまずお金を出して買わないだろうと思われるこういう本にも気軽に目を通せるから、いいね。

▼DIE WITH ZERO 人生が豊かになりすぎる究極のルール(Kindle版)/ビル・パーキンス、児島修(訳)
DIE WITH ZERO 人生が豊かになりすぎる究極のルール
 話題の本、10万部だそうだ。そうだねえ、としみじみさせられること、多々あり。。。

▽魯迅文集 (2)(ちくま文庫)/魯迅、竹内好(訳)
魯迅文集〈2〉 (ちくま文庫) (ちくま文庫 ろ 2-2)
 『野草』という散文集だけ読んだ。

▼なぜ重大な問題を見逃すのか? 間違いだらけの設計レビュー 第3版/森崎修司
なぜ重大な問題を見逃すのか? 間違いだらけの設計レビュー第3版
 残念ながら、解はないなあ…でもヒントは得られたしいくつか実践も。

▽射手座の香る夏/松樹 凛
射手座の香る夏 (創元日本SF叢書)
 情報密度の高いハードなSFで、特に表題作や3作目はあまり得意な分野ではなかったのだけど。でも、『十五までは神のうち』*1は、読み終わって、しばらく混乱してあたふたしてしまったほど、すごい物語だった。幻想文学っぽさのある『影たちのいたところ』もよかった。

最後にもう一つだけ。大人になることは、決してつらいことではありません。
ここで泣いてしまった。

▼幕府海軍 ペリー来航から五稜郭まで(中公新書)/金澤裕之
幕府海軍-ペリー来航から五稜郭まで (中公新書 2750)
 現役海軍軍人の研究者の方の著書。軍艦が複数隻一緒に出れば「艦隊」というわけではなく、有機的に結合して行動できず散り散りバラバラになった初期の海軍、という指摘は、なるほど、と興味深い。大政奉還、王政復古後に「脱走」する榎本武揚の軍集団の戦歴は詳細に記述される。後世の我々はその戦争の結果を知っているが、ここに至って榎本の集団は「艦隊」として行動していた、と評価されている。慶応四年五月初頭(江戸開城後、海軍の新政府への引き渡しが求められている)の時点で榎本が採り得た選択肢について論じている部分は面白かった。榎本武揚ってわりと頭でっかちというか、理屈っぽい人だったんだろうなあ、と私は想像してる。

▽仮面の告白(新潮文庫)/三島由紀夫
仮面の告白 (新潮文庫)

▽流転の王妃の昭和史(中公文庫)/愛新覚羅浩
流転の王妃の昭和史 (中公文庫 あ 72-1)

▼春期限定いちごタルト事件▼夏期限定トロピカルパフェ事件▼秋期限定栗きんとん事件(上)▼秋期限定栗きんとん事件(下)▼巴里マカロンの謎
(創元推理文庫)/米澤穂信
春期限定いちごタルト事件 (創元推理文庫) 夏期限定トロピカルパフェ事件 (創元推理文庫) 秋期限定栗きんとん事件〈上〉 (創元推理文庫) 秋期限定栗きんとん事件 下 (創元推理文庫 M よ 1-6) 巴里マカロンの謎 (創元推理文庫)
 シリーズ完結巻『冬期限定ボンボンショコラ事件』の発売というニュースに、勇んで買って読み始めたものの、まずは一作目から読み直そう、と思って、引っ張り出した。ぼくの『秋期限定』の上巻に挟まっていたのは、2011年9月の、リブロ町田店(いまはなき)のレシートでした。

▼冬期限定ボンボンショコラ事件(創元推理文庫)/米澤穂信
冬期限定ボンボンショコラ事件 (創元推理文庫)
 そして満を持して読んだ最終巻。重く冷たい展開なのだけど、しんと凍りつくようなモノローグからの、この上なく美しいラストシーンに、唸ってしまった。読みたいよ、彼らの続編を! 進学した京都で繰り広げられる、彼女の迷路を、小鳩くんと一緒に駆けたい!! でもこんなにきれいな終わり方をしたら、もうないんだろうなあ。

▽成瀬は天下を取りにいく/宮島未奈
成瀬は天下を取りにいく

『成瀬は天下を取りにいく』を読んだ。話題の、本屋大賞受賞作。これ、人気の理由を、主人公の彼女の破天荒キャラ、だけに求めるのは、なんか違うよね。そういうキャラクタはもういろんな作品にいるから目新しくない。短編連作ごとに視点が変わるのもべつに感心しないというか、キャラ売りならそういう作り方はしないだろう。でも、読んでみてわかったのは、独特のペーソスがある作品だっていうこと。これ、読んでるのは、きっと、若い人じゃないでしょ。おっさんでしょ。あるいはぼくと同じくらいの。
■2024-06-09 16:50:30

▼鉄道無常 内田百閒と宮脇俊三を読む(角川文庫)(Kindle版)/酒井順子
鉄道無常 内田百けんと宮脇俊三を読む (角川文庫)

▽地図のない場所で眠りたい(講談社文庫)/高野秀行、角幡唯介
地図のない場所で眠りたい (講談社文庫 た 116-6)

▼響け!ユーフォニアム 北宇治高校吹奏楽部、決意の最終楽章(前・後編)(宝島社文庫)/武田綾乃
響け! ユーフォニアム 北宇治高校吹奏楽部、決意の最終楽章 前編 (宝島社文庫) 響け! ユーフォニアム 北宇治高校吹奏楽部、決意の最終楽章 後編 (宝島社文庫)
 こっちには2019年のレシートがはさまっていた。今年4月から始まったテレビアニメ3期の放映を、半ばまで過ぎて、ふと、もう終わっちゃうんだ、2015年から追って来たこの作品が、本当に終わっちゃうんだ、と思って、アニメのほうは視聴を中断して、これを読み返していた。そのあとにあの3期12話(6月23日放映)を見てしまったときの、衝撃と言ったら…。
 でも、これを最初に読んだ当時、ぼくは、「これは久美子の物語だから。進化しながらすべてを手に入れる主人公、久美子の物語だから。」と書いていた*2のだけど、それはこの、言ってしまえば予定調和的な、悪く言えばご都合主義的な、そういうハッピーエンド展開に、ちょっと思うところがあったのは事実で。いみじくも久美子姉が「あんたは充実した高校生活送りすぎなのよ」と言っていたけどまさにそれ、それは感じていたのだ。努力や、強い思いは、報われるとは限らないし、べつに未来につながるとも限らない、と、ぼくもこの歳になるとはっきりと言うことができてしまう。だけど、それでも、それでもなお、と言いたいし、言えたらいいなと思いながら生きているし、生きていたいじゃないか。テレビアニメ最終話、どうなるんだろうね。(6月28日記)
jawa-jawa.hatenadiary.jp

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▼ショパン:前奏曲集 他/小林愛実
ショパン:前奏曲集 他 (SACDハイブリッド)

▼11月の夜想曲/新倉瞳
11月の夜想曲