薬師寺から北へ歩いて、唐招提寺へ。
ここも13年ぶりに来る。変わらないなあ、って強く思う。この建物のどっしりとした量感が、よけいそう感じさせるのだと思う。人が多くなく、のんびりと歩きまわった。
開山堂。
瓦土塀って独特な、惹かれるものがある
鑑真和上御廟に至る苔の庭が、いかにも聖域という感じだ。苔、実際には写真よりももっと鮮やかに見えた
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唐招提寺の門を出たところでまだ15時半頃だった。近鉄の線路に沿って、なんとなくぶらぶら歩いた。
これは宝来山古墳といって、垂仁天皇陵と称して宮内庁が管理している古墳らしい
濠がかなり広い。そして濠の中に陪塚があって、しっかりと石が組まれているのが見える。日本の古墳って、改めて考えるとかなり異様な遺跡である
近くの田んぼの中に忽然とあるあの謎の丘も、怪しい
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第二阪奈につながる東西方向の幹線道路に出て、歩き疲れたので、三条大路5丁目という交差点にあったファミレスに入った。ここが居心地が良くて、パスタを食べて肉を食べてビールを飲んで、ちょっと長居してしまった。この日は奈良の市内に投宿することにしていたが、市内とは言っても奈良駅の方ではなく、近鉄の新大宮の近くである(奈良の業務地区というか繁華街は、どちらかというとそっちの方のようだ)。そのへんまでならなんとなく歩いて行ける距離だな、と思って歩き始めたら、だんだん雨が降ってきた。
平城宮跡の公園も、もう人影がない
朱雀門。
この、都の跡を構わず電車が横切って行く光景、逆の意味で歴史が感じられるように思えてぼくはとても好きなのだけど、都市計画的な観点からはなんとかしたいもののようで、近鉄線は大宮通の地下を通すような大工事の計画があるそうだ。
「M!Nara」というショッピングセンター。「ミナーラ」と読むらしい。やたらと巨大な施設で、中もあまり流行っているようには見えないわりには建物の造りがいちいち豪華なので、なんだろう、と思ったのだけど、そうか、と思い至った。これは話に聞く「奈良そごう」が、閉店した跡の建物なのだ。バブル時代に、工事したら長屋王の家が出てきちゃったけどそこに建てたということで有名になったところだ。
この日は夕方からファミレスでたくさん食べてしまったのでおなかいっぱいだった。夕食は改めてとらず、なんとなくホテルに入って、休んだ。