「もういない人に会うには、自分が生きているしかない」
▽「その日暮らし」の人類学 もう一つの資本主義経済(光文社新書)/小川さやか
▼ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー 2/ブレイディみかこ
「あたしは、あなたの夢の物差しだったのね」
芥川龍之介の『南京の基督』という短編を再読した。これを初めて読んだのはたぶん高校生のときだったが、正直言ってよくわからなかった。今読み返してもやはりよくわからない。この子は本当に幸せになったのか、この話は何を言いたいのか…
■2022-11-21 20:37:11
客観的に見たらあの子の苦しみは終わっていないし、あの子の知らないところで無頼の男が一人死んでいる。通りすがりの日本人はあくまで話を聞いているだけで、なにかを変えるわけではない。苦しみと汚れに満ちた世界は終わらない
■2022-11-21 20:41:33
だけど、苦痛に満ちたこの汚い世界にも救いのあることを、あるようにと、芥川龍之介は求めていたのかもしれない、そういうことを彼は書きたかったのかもしれないと、はっと思った
■2022-11-21 20:42:21
それに気づいただけでも、この歳になって再読してよかったのかもしれない
■2022-11-21 20:43:00
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