思い立って静岡市にやって来た。
「模型の世界首都 静岡」
この日は予報では午後から雨ということだったが、ふたを開けてみると午前中から本降りの雨になってしまった。静岡駅の南口から、しずてつジャストラインの路線バスに乗る。市内の南に向かう「石田街道線」という路線で、週末の日中でも12分おきに出ている。──静岡は、基本的には海に向かって沖積平野が広がる都市で(海岸沿いに久能山という山塊はあるけれど)、そこに市街地が広がっているが、住宅地の真ん中に急に遺跡公園が現れる。こんな街なかにあったのか。
広い原っぱを歩いてみる。真ん中あたりには水田があり、田植え体験会みたいなことをやっていて、人でいっぱいだった。
学校で習ったような、田下駄とか田板とかが、ちゃんと並んでいる
これらは琴だというのだけど、本当だろうか?
博物館の屋上から見下ろすと、田んぼアートでなにか書いてあるが、よく読み取れない。「登呂遺跡 特別史跡70周年 開館50周年」と書いてあるのだそうだ。(説明が貼ってあったところを見ると、やはり、何と書いてあるの?という問い合わせが多いのだろう)
田んぼアートは、こういう黒っぽい種類の稲を組み合わせて植えることで書いてあるのね
遺跡公園の北側の端にあるバス乗り場から、静岡駅に戻る。折り返し発車待ちのバスの車内に、ベートーヴェンの「田園」をアレンジしたような曲がなぜかずっと流れていて、開け放したドアから見える登呂遺跡の緑の野原もあいまって、なんだかよい。