night and sundial

じゃわじゃわ日記 -the 5th defection-

「聖林寺十一面観音」@東京国立博物館 9/5

東京国立博物館特別展「国宝 聖林寺十一面観音 三輪山信仰のみほとけ」

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 本館1階の正面、「特別5室」で開催中。8月末までだった会期が少し伸びていた。この展示も日時指定制なのだけど、時間枠がわりとおおらかというか、広めになっていて、11:00~12:30というのを予約して12時くらいに入ったのだったかな。もともと、それほどたくさんの人が滞留するような広さのある展示室でもない。

 三輪山とは奈良県にある古い信仰の山で、ふもとには神社があるはずだけど、それと十一面観音の関係とは? と思っていたら、神仏習合の時代にはお寺があって、奈良時代の十一面観音菩薩立像があるのだそうだ。明治以後は近くの寺院に移されて守られてきたのだという。

 仏像は、衣のひだがとても繊細で、流れるような曲線が本当に美しい。写実的なようで、でも正面から見ると、やわらかく垂れている衣がシンメトリックになっていて、様式化された表現でもある。ぼくは『サモトラケのニケ』を思い出した。どちらも、完成された表現が古代にすでにあって、時代を経て、かたや残欠の美が、こちらは寂の色相が、今に残っている…、などと思った。すっかり感心してしまった。

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 東京国立博物館は、乃木坂46とコラボした展示が始まったそうだ。上野公園から近づいて行ったとき、遠くからでも見える齋藤飛鳥さんの大きな垂れ幕にまずぎょっとして、入ってみたら表慶館の前に大行列ができていて、びっくりした。ちょっと興味ある。→『春夏秋冬/フォーシーズンズ 乃木坂46