night and sundial

じゃわじゃわ日記 -the 5th defection-

読書&査収音源リスト(2020年7月~9月)

▼彼女の知らない空(小学館文庫)/早瀬耕

▼ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー/ブレイディみかこ

▼プロジェクトぴあの 上・下(ハヤカワ文庫JA)/山本弘

 登場するキャラクタの性格描写などはラノベっぽいんだけど、作中で操られる疑似理論はまさにSF。とてもついていけない(笑)。しかし、ラストシーンで戦慄することになった。飛び越えた知性を持つ者の恐ろしさ、というか…。

▼猫を棄てる 父親について語るとき/村上春樹

▼寒い夜(岩波文庫)/巴金、立間祥介(訳)

「みんなに申し訳ない。おれは罰せられなければならない」

▼熱源/川越宗一

 直木賞受賞作。北海道に移住した樺太アイヌと、和人の息子と、ギリヤークの人々と、サハリンに流刑されたポーランド人の活動家と…題材はものすごく興味深いのに、語り口が全然深まらないのだ。大河ドラマの総集編だけを見ているような、するする話が進んでいってしまう感じ。

▼乙女戦争 ディーヴチー・ヴァールカ (1~3)(Kindle版)/大西巷一

 フス戦争のボヘミアが舞台、というだけでかなり興味をひかれるんだけど、残虐シーンが多いので、読み進めるかどうかは…。そういえば、フス戦争って英仏百年戦争と同時代なんだなあ。

▽アイの物語/山本弘

 『プロジェクトぴあの』を読んだことで山本弘という作家のすごさを知り、もう1冊読んでみた。せつないSF短編集。『詩音が来た日』が、出色の名作だった。人間が不完全な知性であることを喝破し、でも同時にそのことを決して見捨てない。

▽キミのお金はどこに消えるのか/井上純一

 『中国嫁日記』で有名な漫画家さんの経済ネタシリーズ。面白いよね。特に、隣国では若者にさかんにカードをつくらせている→内需を広げて「国の形を変えようとしている最中」、という表現をしているのには感心した。

▼「中国」の形成 現代への展望 シリーズ 中国の歴史⑤(岩波新書)/岡本隆司

▼一人称単数/村上春樹

 短編集。読んでいて「あっ、これはやばい話だ」とカチッと気付く瞬間の、気持ち悪さが、無類であった。

▽アジア新聞屋台村/高野秀行

▽イスラム飲酒紀行/高野秀行

▼ふしぎの国のバード (7)/佐々大河

▼喜嶋先生の静かな世界 The Silent World of Dr.Kishima (講談社文庫)/森博嗣

 何年ぶりかの再読。この小説を読み返すことは、もしかしたら、ぼくにとってひとつの“祈り”なのかもしれない。

▼感染症の世界史(角川ソフィア文庫)/石弘之

▽まずはこれ食べて/原田ひ香

 イイ話なのかな?と思ったら、まったくそうではなかった。

▼カエサル 内戦の時代を駆けぬけた政治家(岩波新書)/小池和子

 ちょっとやはり難しいな。古代ローマ、人の名前も難しいし、そもそも社会の成り立ちが想像の範囲を超えているので…

▼三体II 黒暗森林(上/下)(Kindle版)/劉慈欣、大森望・立原透耶・上原かおり・泊功(訳)

 ものすごいドライヴで一気に読んだ。もはや前巻とは全然違うスケールの話になってんじゃん!!

生命(じんせい)に時間を与えるより、時間に生命(いのち)を与えよ。
给时光以生命,而不是给生命以时光。
 ──苦心のルビだが、わかるようなわからないような…。この一節、パスカルの引用だという話もあるが定かではない。

「いや、艦長はきみだ。」
 この瞬間、もう東方延緒大佐のヴィジュアルはミスマル・ユリカでしたね、ぼくの中では(笑) ──ちなみに「大佐」と訳されているがどうやら原文では「大校」らしいので、大佐(上校)よりも上の上級大佐、西側の軍隊にはあまり見られない階級のようだ。宇宙艦隊だけど人民解放軍だもんね。

「司令官、自分が無神論者であることをいまはじめて残念に思っています。そうでなければ、いつかどこかでまた会えるという希望を抱けたのに」
章北海说:“首长,我第一次为无神论者感到一些遗憾,否则我们就可以怀着希望在某个时间某个地方最后相聚。”
 ちょっとぐっときちゃう常偉思少将。いいシーンでした。

「じゃあ、これからどうしたらいいでしょう。どうしたら彼女を忘れられますか?」
「不可能です。あなたは彼女を忘れられません。」
現実を逃れるもっともいい方法は、現実に深く関わることだと知っていたからである。
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そう。『三体II黒暗森林』上下、読んだんだ。まさに怒涛の展開だったけど…、なんか、ぼくが本当に胸を締め付けられたのは、あの、なんて言うの…、百パーセントの女の子が、現れるところ…。あそこは本当に、読んでて息ができなくなるかと思ったんだ
2020-09-01 19:56:50
あれは、たぶん、文芸評論的だったり、世間的だったりするところからは、叩かれる部分だとは思うんだよね。それはまあなんとなくわかるんだ。でも、さあ…。こういう発言すること自体がよくないのかな。
2020-09-01 20:06:18
脳内アニメ化的な意味でいい感じのキャラは、東方延緒かなあ。シリアスタッチのミスマル・ユリカみたいな感じのを想像してた。渋いキャラは常偉思将軍と章北海主任ですね
2020-09-01 20:18:47
『三体』はテンセントがドラマ化するのとビリビリがアニメ化するっていう二つのプロジェクトがあるらしいけど…、アニメはともかく、ドラマ化って…?どうやって…??(それにしてもあの国の資本が世界にコンテンツを発信する時代になるんだなあ、時代は変わった)
2020-09-01 20:41:53

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