night and sundial

じゃわじゃわ日記 -the 5th defection-

「出雲と大和」@東京国立博物館 2/7

東京国立博物館特別展 日本書紀成立1300年 出雲と大和

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 古代の出雲大社が「16丈」もの高さを誇る高楼であったという説、そしてそれが近年発掘されたものすごい太さの柱が傍証となるという話は、有名ではあるが、本当だろうか、と思わなくもない。だが、古代の出雲が紆余曲折の末に大和朝廷に服属した強力な勢力圏であったことは、確かなのだろう。──島根県から、荒神谷遺跡の銅剣などが山ほど来ている。本当にものすごい数の銅剣や銅矛があって、以前に出雲大社の隣にある島根県立古代出雲歴史博物館に行ったときに見て驚いたものだ。三角縁神獣鏡をしげしげと見ていると、なにか字が彫られているが、読めない…。こういうのをじっくり解読していくのは面白そうだなあ、と興味がわく。

 面白かったのは、画面で流れていた、「出雲国造神賀詞」(いずものくにのみやつこのかむよごと)という、祝詞の音声。古代、朝廷から任命された出雲国造が都に上って、天皇の前で奏上する儀礼があったのだそうだ(服属の儀礼なのだろう)。その音声というのが、聞いてもまるっきり理解できないが、ところどころ、「かしこみかしこみ、まおす…」のような部分が聞き取れたりもする。音韻的にも、パ行や「トゥ」などの音が使われていて、現代日本語とは異なる。これが古代の日本語なのか、と感心するが、よく読み方が受け継がれているものだ。