10/11(金)から始まったこの展示、混雑必至なので早めに行ってきた。土曜日の夜間開館を狙って夕方に上野へ。
■ゴッホ展
ゴッホ展とは言いつつ、“ハーグ派と印象派とゴッホが3分の1ずつ展”だった。──最初は若いうちのゴッホ。馬車乗り場にたたずむ女性や駅の待合室に座る人々を描いた、風俗画っぽい画題だけれど、色彩は茶色っぽく、暗い。でも不思議と印象に残る。
ハーグ派とは同時代のオランダの画家たち。ヨゼフ・イスラエルスの静かな絵が気に入った。
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ゴッホの絵に、だんだんと強い色彩があらわれてきて、見ていて目にも鮮やかだし、面白くなってくる。強い赤が散らばる『麦畑とポピー』や、オレンジ色のぼさぼさな髪の女の子を描いた絵など。
そして最後の日々…、ゴッホは、アルルでおかしくなってしまってから死ぬまでの絵が一番すばらしいと思っているのだけど。『サン・レミの療養院の庭』は前にも東京に来たことがあるけど、これ好きなんだよね
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その最もすばらしい時期の作品が、この展示では最後の狭い部屋に押し込められており、そしてその部屋の奥に、メトロポリタン美術館の『糸杉』があった。──わけのわからない力を感じる!
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会場の狭さと混雑には閉口したけれど、すっかり感心して、美術館を出た。