東京都美術館の地下ギャラリーへ。非常に空いていて、気持ちが落ち着いた。
写真をもとにして描かれているらしい油彩が中心。細密な写実絵画の数々…。クッションの布地や刺繍の質感が非常にリアルに伝わる。つるんとした陶器や布地の柔らかい質感が、近くに寄って見ると意外にマットに描かれているのも不思議だ。そして、その「非常にリアル」であることから、浮かび上がってくる何かがたしかにある。
つるんとした陶器やガラス器を描いたシリーズは、一部撮影可。これはなんだろう、と思いながら眺めているうちに、ああ透明な板や水槽のようなものを通した図像なのか、と気付いたが、いくつものレイヤが重なり合って溶け合うようだ。──最後の方の、荒い粒子のような版画もよかったけど、立体視の映像は、ぼくは何も見えませんでした…。10/9(水)まで。「コートールド美術館展」の半券で300円引きになる。