night and sundial

じゃわじゃわ日記 -the 5th defection-

6/29(土)国立西洋美術館

 目黒から上野へ。国立西洋美術館では、『松方コレクション展』を開催中。

国立西洋美術館国立西洋美術館開館60周年記念 松方コレクション展

 上野の西洋美術館が、戦前の実業家松方幸次郎が蒐集した絵画が日本に返還される際に返還の条件として開設された美術館であることは知識としては持っていたが、その松方コレクションの中にゴッホの『アルルの寝室』があったとは知らなかった。

f:id:jawa_jawa:20150510005206j:plain
 オルセー美術館で見た『アルルの寝室』

 オルセー美術館からこの展示のために来日している。敵国人資産として没収されていた松方コレクションが、戦後に返還されるとき、この作品を含む、特に重要なものと判断された20点ほどは、返還されなかったのだそうだ。──うーん、そういうことがあったのか。やはり、特にルノワールなんかは、わりと、ここにあるのは多少微妙なルノワールだものねえ

f:id:jawa_jawa:20190715011046j:plain

f:id:jawa_jawa:20190715011040j:plain
 常設展側にある、多少微妙なルノワールたち

 2016年にモネの睡蓮の絵が新たに発見され、それが国立西洋美術館に寄贈されたそうで、展示されている。とても大きな作品だが、上半分が無残に剥落しているものの、残っている部分の色合いは鮮やかだ。そしてこれをディジタル復元した映像というのが、会場のエントランスの前で流れている。最近はこういうことをやってしまうんだなあ。なんでも、この作品は白黒写真のガラス乾板が残っていて、現存部分の色彩と比較し、描かれた時期の近いモネの他の作品と比較することでモネの描き方の特徴も取り入れながら、復元したという。

f:id:jawa_jawa:20190715011015j:plain
 この作品がきれいに残っていたらすごかっただろうなあ

*

 常設展側では、一部を使って『モダン・ウーマン フィンランド美術を彩った女性芸術家たち』が開催中。

f:id:jawa_jawa:20190715011028j:plain

f:id:jawa_jawa:20190715011020j:plain
 マリア・ヴィークの『ボートをこぐ女性』。この明るさ、すごくいい

f:id:jawa_jawa:20190715011033j:plain
 ヘレン・シャルフベック『シルクの靴』、これはパネルですが、ちょっといいよね、これ