平成館では、『京都 大報恩寺 快慶・定慶のみほとけ』と、『マルセル・デュシャンと日本美術』をダブルヘッダーで開催中。
大報恩寺とは、いわゆる“千本釈迦堂”のこと。鎌倉時代の十大弟子像が、そろってお出ましになっている。快慶は、どちらかと言うと都ぶりで均整のとれた菩薩や如来、というイメージを、昨年の奈良の快慶展で持ったけれど、この十大弟子像はごつごつとリアルである。──後半は、肥後定慶の観音菩薩像、六体が並んでいた。光背が外されて後ろに置かれているのが、展示方法としても独特だ。
聖観音菩薩は写真撮影可だった。よいお顔である。
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マルセル・デュシャンと言えば、便器を置いて芸術だと言い張った人。若いころは多少わかりやすい絵も描いていたようだが…
好きだけどね、これとか
花嫁と独身者がどうのこうの、というやつ。うーん、わからん。──日本美術とのクロスオーヴァーを狙った展示だったはずなのだが、例えば千利休の竹花入が“レディメイド”だと言われても、…そういう問題じゃなくない? という気がしてしまい、いまひとつだったかな。
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本館もひとまわりした。
鍋島の染付。この整い方がいいなあ
東洋館では、『中国近代絵画の巨匠 斉白石』という企画展示を開催していた。清末から人民中国初期にかけて生きた画家だそうだ。
いい具合に力が抜けていて、好きだなあ
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大イチョウが壮絶な色彩を示していた。