台風が近づいて、北風が強く吹いている日。このところの酷暑が少しでも和らいで、助かる。国立西洋美術館を出たあと、上野から電車で新橋駅まで移動して、築地の朝日新聞のビルまで歩いて、浜離宮朝日ホールへ向かった。ここに来るのはたぶん8年ぶり…。
三浦友理枝さんのコンサート。なんだか、チケットを買うときにちょっと勘違いして、2階席の上手側を取ってしまったのだけど…、特に悪くはなかったかな。ショパンの、作品番号50番台で固められたプログラム。冒頭から、『2つのノクターン』第1番の、含羞をたたえたように歩むピアノに、ぐっとつかまれた。バラード第4番の有名なメロディでは涙が出そうになり、最後はピアノソナタで劇的な幕切れになった。──ショパンの晩年(と言っていいのか…)の曲って、比較的、とっつきにくい曲が多い、というイメージを持っていたのだけど、終始、緊張感を持って聴くことができたし、いっさい迷いのない三浦さんの演奏、すばらしかった。
・2つのノクターン 作品55
・スケルツォ 第4番 ホ長調 作品54
・子守歌 変ニ長調 作品57
・バラード 第4番 ヘ短調 作品52
-intermission-
・3つのマズルカ 作品59
・ピアノソナタ 第3番 ロ短調 作品58
・《アンコール》即興曲 第3番 作品51
久しぶりに音楽で胸が熱くなったような気がする。──三浦さんは新譜を出したばかりのようで、会場物販で購入したけれど、終演後のサイン会には、ものすごい列だったので、並ばなかった。帰りは、朝日新聞ビルの目の前にある築地市場前駅から、大江戸線で新宿に出て、小田急ロマンスカーで帰宅した。非番の一日、すばらしい金曜日、これこそプレミアムフライデー!という感じだったな。
ショパン:バラード&スケルツォ
posted with amazlet at 18.08.11