night and sundial

じゃわじゃわ日記 -the 5th defection-

3/25(日)開聞岳登山


 翌朝、客室からの眺望。

 ホテルから荷物を指宿駅に送って身軽になり、タクシーを呼ばせた。この日は、思い立って開聞岳に登ることにした。コンビニに寄っておにぎりなど買い込んで、登山口へ。9時55分に登り始めた。


 いきなり、鬱蒼とした登山道を登り始めることになった。


 場所によってはかなりえぐれている。火山灰礫のような地質で、ぼろぼろと足もとがおぼつかない。これは雨が降ったら地獄だな、と思う。


 7合目あたりから、岩石を乗り越えて行くようになる。開聞岳成層火山の上に溶岩ドームが乗っかった、二重になっている火山なのだそうだ。


 うまく写真に撮れていないが、岩石を踏み越えながら歩いて行きながら眼下は海なのだ。すごいところに来てしまった


 大斜面! 近くの登山者が「飛びたい!」と声をあげていたが、まったくだ。たしか9合目の先だったと思う。

 登山道は直線ではなく、北側から登り始めて東側→南側→西側と、ぐるりと回っていくルートなので、見える景色も変わっていく。枕崎の方向の海岸線と、池田湖、そして吹上浜の先に東シナ海まで見えた。


 12時前に山頂に着いた。岩がちで広くない山頂を、鹿児島実業の運動部が集団で占拠して弁当を食っている。すみっこの藪で小さくなって、コンビニのおにぎりを食べた。

*

 12時40分頃に下山を開始。下山時に足元がおぼつかないのはとても危ない。ぼくは不用意に手をついて手のひらをすりむき、ズズッと滑ってしりもちをついたり、肩から土をかぶったりした。ぼくは履いているのは街歩き用のウォーキングシューズで、履き古しているので靴裏が減っていてほとんどグリップ力がない。こんな靴で来てはいけなかった。


 黒い火山灰の層と、赤い火山灰の層がある。

 14時30分頃、登山口(2合目)に下山した。ほっとした。


 登山口の近くには開聞町の運動公園があり、桜並木が満開だった。公園の管理棟で1時間ほど休憩した。遠足の大集団でにぎやかであった。


 あれに登ってきたんだ!

*

 県道沿いのコンビニに寄ったりしながら、歩いて開聞駅へ向かう。またタクシーを呼んで鰻池に行ってみようかと思ったが、指宿駅で18時までに荷物を引き取らなければならないのを思い出して諦めた。


 桜咲く無人駅。1日に8本しか列車がないところだ。16時48分発の指宿枕崎線鹿児島中央行きに乗った。


 17時12分に指宿駅に着いた。指宿駅で預けていた荷物を受け取って、次の17時52分の列車で、鹿児島中央駅へ。指宿駅から乗ったのは中国人観光客ばかり15人ほどで、日本人は自分を含めて3人だけに見えた。

 暮れなずむ錦江湾を眺めながら、19時02分に鹿児島中央駅に着いた。また市電に乗って、天文館のビジネスホテルに宿泊した。──鹿児島の繁華街と言えば天文館だ、という思い込みがあって、わざわざ市電で移動して泊まっているのだが、しかし、天文館が観光や食事に便利かというとそうでもないので、もし次に鹿児島に来ることがあれば、泊まるのは中央駅の駅前でもいいかも…。おでんやら何やらを食べて、ホテルに戻って、就寝。