night and sundial

じゃわじゃわ日記 -the 5th defection-

3/4(日)MOA美術館

 思い立って熱海のMOA美術館に出かけた。町田から、小田急の急行電車と東海道線を乗り継いで2時間。春の大旋風の中、熱海駅前は観光客でごった返している。こんなに人が来ているのか、と驚きながら、タクシーで手っ取り早く美術館へ。晴れて、海がきれい。


尾形光琳の『紅白梅図屏風』。これを見に来たのです。見事。


野々村仁清の『色絵藤花茶壺』。黒壁の特別な展示空間が用意されている。


平安時代の十一面観音立像


阿弥陀如来立像

 日本の色絵皿なども多くあるが、陶磁の趣味はあまりあわないかも。中国陶磁のいいのはいくつかありましたね


 宋〜金代の磁州窯


 南宋時代の『青磁筍花生』


 景徳鎮窯の『釉裏紅鳳凰文瓶』


 “黄金の茶室”だそうだ


 能舞台もあるのね。今度ミッシャ・マイスキーアルゲリッチが来るというポスターがありました

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 伊豆大島が見える。

 展示物はどれもすごいものばかりで、見ていると本当に時間を忘れる。だが、ほとんど由来が書いていないあたりが残念だ。リニューアルされたのか、館内はかなり丁寧に作られており、清潔感がある。どこだったか通路の床が、うっすらと凹凸のある敷石を模したようなものになっていて(でもバリアフリーを阻害するほどではない)、凝ってるなあ、と感心したり、何気なく置かれているベンチが、脚がアクリルでできた、何かの工業アート作品だよねこれ、なんだっけ…といった調子。杉本博司氏が関わっているそうで、杉本氏の『海景』の展示室もあった。とてもすばらしい空間なのだけど、熱海という土地にあるからか、行儀のよくない観光客が押し掛けていて、展示室では子供が飛行機か何かのおもちゃをブーン!って騒いでるし、ガラスは指紋ベタベタになるし、明らかに興味のないガラの悪い人たちがうろうろしているなど、なにもかも台無しになっていた。


 エントランスから本館に向かう長大エスカレータ。こういう空間を作ってしまう感覚、なんとなく、MIHO MUSEUMに似てるね…。



 円形ホールでは、プロジェクションアートをやっていました。ここ、茅原実里さんのMVの撮影地なんだよね

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 時間が遅く、陽も翳り、光琳屋敷などは見られなかった。路線バスで急坂を下りて熱海駅に戻り、少し散歩してから、これまた大混雑の中、東海道線で帰路につく。小田原からは特急ロマンスカーはこね40号』で、VSEに乗ってゆったりと町田に帰着。