6月19日(月曜日)、平日ですが代休で、いそいそと帝劇のソワレに行ってきました。
今年はレ・ミゼの日本初演から30周年にあたり、前週にはスペシャルウィーク的なイヴェントをしていたようですが、それが済んで平常運転に戻った日の公演でした。だいたい1年おき、奇数年に上演してくれるのが定番のようになっている東宝レ・ミゼですが、今年も1本、見に来られてよかったです。今シーズンは、出演者の話題性としては、コゼットに乃木坂46の生田絵梨花さんが出ているというのが大きいようですが、やはりさすがにそのキャストスケジュールではチケットは取れなかったんですよね。
日本のレ・ミゼ、30周年おめでとうございます。帝劇がレ・ミゼをやってると安心します。東京はこうあってほしい、などと思ってしまうほど…。ぼくは子供の頃に、帝劇で、おそらく日本初演時代のレ・ミぜを一度見ているのですが、さすがにそのときは子供すぎて、おとなしくしていられずに途中で連れ出されてしまったらしく、ステージの記憶はなく…。大人になってから初めて自分でチケットを取って行ったのが、2005年春の帝劇でした。その後、2005年冬の梅芸、2007年夏の帝劇×3回と秋の博多座、2009年秋の帝劇、2011年春の帝劇、2013年秋の帝劇、2015年夏の帝劇、に行きました。レ・ミゼをやってるシーズンは一度でも見に行きたい、というのが、大げさに言うと人生の一部になりつつあります。
2階最前列で観劇。エポニーヌは昆夏美さんで、もう抜群の歌唱力です。福井さんは、朗々と歌うタイプのバルジャンでしたね。──今回、歌と演技のタイミングが役者さん間で合ってないなと感じるところが何度かありました。具体的にどことは言えないのですが、バルジャンとジャベールの対決シーンのような核心的な場面でそれをやられちゃうと、置いていかれたような感じがしてしまいます。…そういう、こなれてない感じを受ける一方、アドリブはお仕事のように入れてくるので、なんだかなあ、と。テナルディエの宿屋にバルジャンがコゼットを迎えに来るとき、テナルディエの妻が香水を振りかけまくってバルジャンがむせる、という定番ネタがありますが、この日は、そこで福井さんが「話があ…ゲホーッ!」と盛大にやっていて、もともとの歌詞が聞き取れなくなるアドリブってどうなのよ、と思ってしまったのでした。
ガブローシュの子がいい芝居をしていました。「任せておけよ☆」のところのしぐさ、ああいうのはどういう大人が教えるんでしょうねえ(笑) ──そういえば、バリケードでバルジャンがジャベールを処刑したフリをしたあとに学生からかかる一声(英語だと"Justice!")、今回は「感謝します!」になっていました。ここは、どう訳してもしっくり来ないですね…昔みたいに、“無言の称賛”でいいんじゃないのかな…。
客席で、ぼくの隣の女性が、1幕のプリュメ街のシーンが終わり、『One day more』のイントロが聴こえたところで、姿勢を改めて座りなおしたとき、ちょっと可笑しくなっちゃいました。そこで座りなおしたくなる気持ちがわかる、と思って(^^; たぶん、客席のほとんどが、ぼくらみたいなリピーターで占められてるんだろうなあ、帝国劇場公演ってそうなっちゃってるんだろうなあ、と。──2階席後方には中学生団体が入っていました。若いうちから本物が見られるのは羨ましいことです。終演後、帝劇の前に、はとバスが3台くらいお迎えに来ていて、ごった返していました。