▼英仏百年戦争(集英社新書)/佐藤賢一
百年戦争っていうのは大雑把に言ってしまうとフランスの王侯の内戦だった。…という名解説。国民国家ができる前のヨーロッパの歴史って理解しにくいものがあるのだけど、この本はとても面白い。
▼入門 国境学 ─領土、主権、イデオロギー(中公新書)/岩下明裕
まず「はしがき」が奮っていて、そこだけでも読む価値がある。ベルファストの「ピースライン」って初めて知ったし、パレスチナのイスラエル入植地に築かれているのは壁かフェンスか、根室を国境の町と呼ぶことの是非、…いま実際に起きていることを追いかけるスタイルの学問研究って面白い。だが事例をぱらぱらと紹介するだけにとどまっているのが、薄っぺらく、惜しいかも。
▼乙嫁語り(1〜4)/森薫
アミルさんの「超絶美人かつ超有能かつ天然ボケ・アンド・ボケ」というごった煮のようなキャラクタに夢中。4巻の双子姉妹のアホさ加減にも夢中(笑)。
▼ウォーク・イン・クローゼット/綿矢りさ
中編2作。表題作よりももう1作の『いなか、の、すとーかー』が佳作じゃないかな。
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