四条京阪から電車に乗って、伏見稲荷へ。ベタな観光地ではあるが、ぼくがここに来るのはたぶん12年ぶりだ。外国人観光客でごった返している。
京阪伏見稲荷駅。
独特の雰囲気のある社であることはたしかだが、“外国人に人気のある日本の観光地第1位!”などというのぼりを並べていたりして、益体も無いなあ、などとも思う。
ここでは、調子に乗って稲荷山の山頂まで登ってしまい、だいぶ汗をかいた。山頂の宮の背後では、おそらく神道風の供養の儀式を行っており、経のようなノリトのような何かを唱え、鉦や太鼓を打ち鳴らしている音が聞こえた。
途中の茶店で食べた、にしんそば。950円。観光地価格…
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下山してから、山裾の住宅街を縫って、石峰寺に詣でた。──Googleマップのおかげで、こんなところを、と思うような路地を抜けてたどることができる。
ここは小さな黄檗宗の寺院で、伊藤若冲が晩年に隠棲したというところ。若冲の墓と、若冲が手掛けた五百羅漢があるという。
背後の山をくるりと一巡できるような散策路がしつらえられており、たどって行くと、薄暗い竹の山に、羅漢たちが現れる。雰囲気満点だ。羅漢の写真撮影や模写は不可とのこと。
陽当たりのよい斜面には墓地があり、その一角に伊藤若冲の墓があった。今ごろ、東京では若冲展が阿鼻叫喚の様相を呈しているはずだが、こちらは訪れる人も少なく、上野の大行列も彼岸のことであった。
寺の本堂の隣にひっそりとあった、十字架のついた墓石。気になる
京阪の深草駅から、中書島乗換えで宇治へ。もう15時を過ぎている。ちょっと遅くなってしまったか。
近年、宇治の平等院鳳凰堂が改修が終わり、平安朝のきらびやかな外観が復元されたという。ぜひ見てみたい、と思っていた。宇治橋のたもとから参道をたどって平等院にたどり着いたのは16時過ぎだったが、鳳凰堂の内部の拝観は20分おきに50人ずつという整理券制になっているそうで、この日の回はもう終わってしまったとのことだった。なんと…。
逆光の鳳凰堂、だが、たしかに色鮮やかになった。
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ここからは『響け!ユーフォニアム』の聖地巡礼。(^^
京阪電鉄、いくつかの駅にこんなポップ出してるんですね。スタンプラリーも開催中らしい。知らずに行ったので、見かけたときはビクッとした。
宇治橋。
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夜になるとこの道、真っ暗です。スマートフォンのライトアプリで足元を照らしながら歩きます。人里まで下りてきたときはほっとしました。
宇治橋。小さな羽虫がさかんに飛び交っており、ああ源氏物語の世界だなあ、などとのんきに思ってしまいましたが、蜉蝣ではなくトビケラで、宇治川で大発生しているのが問題になっているそうです。──宇治橋のたもとのファミレスで食事してから、洛中に戻ることにしました。
JR宇治駅と、茶壺型の郵便ポスト。
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JR奈良線の普通列車で、京都駅に戻ってきた。今でも103系が爆走しているJR西日本。変わらないなあ
キモチワルイ色にライトアップされた京都タワー。
ポルタ地下街のコインロッカーで荷物をピックアップして(考えてみると、G7サミットの直前で、まだコインロッカーが使えたのは幸運だった)、市バスで大宮五条まで移動して、ビジネスホテルに投宿。