night and sundial

じゃわじゃわ日記 -the 5th defection-

今月の読書メモ&査収音源(2016年4月)

▼韃靼疾風録(下)/司馬遼太郎
韃靼疾風録〈下〉 (中公文庫)
 明末清初を描いた歴史小説として、面白かったのはたしかなんだけど、…前半(上巻)は人間模様が魅力的だったのに、後半になるとただの戦争小説になってしまう、という、司馬遼太郎作品のムムムなところが出てしまった感じ(『坂の上の雲』なんてまさにそうですよね)。

▼学年ビリのギャルが1年で偏差値を40上げて慶應大学に現役合格した話/坪田信貴
学年ビリのギャルが1年で偏差値を40上げて慶應大学に現役合格した話
 いまさら読みました。いろんな人がいるなあ、と面白く読んだ。

▼ユーラシアの双子(上・下)/大崎善生
ユーラシアの双子 上 (100周年書き下ろし) ユーラシアの双子 下 (100周年書き下ろし)
 再読。前回とあまり印象は変わらなかった。

▼ローカル線で温泉ひとりたび/たかぎなおこ
ローカル線で温泉ひとりたび (メディアファクトリーのコミックエッセイ)
 “ひとりたび”なのに、なんか妙にテンションが高いのが…。女性誌の連載マンガだとこうなるのか…。

▼世界のエリートは大事にしないが、普通の人にはそこそこ役立つビジネス書/林雄司
世界のエリートは大事にしないが、普通の人にはそこそこ役立つビジネス書 (扶桑社BOOKS)
 niftyデイリーポータルZのウェブマスターとして、10年以上、何かのトップをつっ走り続けている林さんによる、冗談書籍。なのだが、「Twitterに愚痴を書かない」なんてところはすごく役に立った(?)。

▼1998年の宇多田ヒカル(新潮新書)/宇野維正
1998年の宇多田ヒカル (新潮新書)
 宇多田ヒカル、椎名林檎、aiko、浜崎あゆみ、にフォーカスして、1998年というゴールデン・エイジを振り返る評論。1998年〜1999年の宇多田ヒカルの爆発的なヒットは、それこそ街じゅうどこに行っても『Movin' on without you』が流れていたのを今でも覚えている。きっと、1998年より前の世代の中に、“J-POPのCDを買ったり聴いたりするのがかっこいい”という価値観を身につけてしまった一定の層があって、その残党がぼくなんだろうな、と思う。この人たち以降に、J-POPが急速に力を失っていったのは、一体なぜなのだろうね。──“渋谷系は過大評価されている”なんてところは、あはは^^;と思ったけど、ひとつ膝を打ったのは、浜崎あゆみに対する正当な評価は、たしかに、下されにくいまま来ちゃったのかもしれない、ということでした。

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▼NANA CLIPS 7/水樹奈々
NANA CLIPS 7 [Blu-ray]
 ぼくは普段あまりシングルのMVとか見る機会を持たないので、ここでまとめて見ると、初めて見る映像がわりとあったりする。『SUPER☆MAN』、なんですか、これ(笑)。また、今年1月の“代々木第一体育館座長公演”の模様が早くも収録されている。これ、よくやるよなあ、ほんと…。

▼Innocent Age/茅原実里
Innocent Age(初回限定盤)(Blu-ray Disc付)
 みのりんのニューアルバムですが、これ、問題作じゃない? 冒頭1トラック目から、ギターのつまみの音が聞こえてきて、あれっ、と。『Love Blossom』の歌唱が最後に裏返るところ、あれは、あの1トラックだけ聴くと「なんでこのテイクを採用したんだ」と思うのだけど、アルバム全体を聴くと、ここはこうなんだな、という納得感のようなものがあります。──これまでとは違う攻め方をしてきたアルバムで、この曲でどういうライヴになるのか、期待半分、不安半分です。