night and sundial

じゃわじゃわ日記 -the 5th defection-

KING SUPER LIVE 2015 @さいたまスーパーアリーナ6/20

 まぎれもなくエポックメイキングだった、この、キングレコード主催のライヴイヴェント。アニサマとの関係はどうなるんだ、とか、定例化するのか、とか、界隈的に話題はつきないような気がしますが、これの開催が発表されたとき、アニサマにすら行きたいと思ったことがないぼくに、チケットを申し込む決意を瞬時に固めさせたのは、“林原めぐみさんの出演”以外のなにものでもありませんでした。90年代人のぼくにとって忘れがたいネームであるとともに、有料コンサートに出演して歌唱するということがほぼ無い人であり、それこそ来世紀までないかもしれない、貴重な機会になる、と。。。聴いてたもんねえ、「イラーヴァティ」とか「ふわり」とか。懐かしいったら。

KING SUPER LIVE 2015

 土曜・日曜の2days公演の土曜日のほうのチケットを手に入れていて、午後から出かけました。──相変わらず気管支炎をこじらせていて、前日には急に声が出なくなるという不穏な状態になっていました(炎症が、咽頭や気道から声帯のほうへ回ってしまったのかな?)が、当日の朝に目が覚めたら回復していました。すべてはキンスパに参戦するためだったのだ…(?)とか思いながら、さいたまスーパーアリーナへ。今年はさいたま新都心駅に来る機会が多いなあ。


 物販はスルーすることを決めていましたが、…もんのすごい人出です。見回すと、最大勢力はやはり、見覚えのあるライヴTを着た水樹奈々勢…のように見えますが、次に多いのがゆかり王国民の人たち、意外にちらほら見かけるのが、宮野真守ライヴTを着た女の子。ふむ。なおぼくは、フェスだしね…と思って私服で来てしまいました。奈々LIVE ACADEMYのタオルは持ってきてたけど!(笑)


 ぼくの座席は200レヴェルの下手寄りで、入場口から入るとぐるっと回ることになります。いや、それにしてもすごい混雑。トイレは諦め、着替えもせずに平服のままで着席しちゃいました。16時開演予定のところ、十数分押してスタート。

*

●《高橋洋子残酷な天使のテーゼ魂のルフラン
 エヴァティンパニのSE(E、E、E、E、GG…ってやつ)から暗転すると、黒い羽根を背負って高橋洋子さんが登場しました。『残酷な天使のテーゼ』、やっぱこれだよな! そしてシームレスに『魂のルフラン』へ。この曲でペンライトを振るときが来たとは…!!
●《堀江由衣》ヒカリ/Stay With Me/YAHHO!!
 堀江由衣さんが後方からトロッコで登場。『ヒカリ』は短縮ヴァージョンだったかな。堀江由衣さんのライヴシーンを生で見るのは初めてだったんですが、どれもギリギリ聞いたことのある曲でした。かわいい…よね!
●《米倉千尋嵐の中で輝いて/WILL
 ここまでMCなしで展開していましたが、ここで米倉千尋さんが初めてしゃべりました。それにしても、「夢の国をめざす君の名を…」ってあの曲、ここであれをやるのはもうわかりきってると言ってもいいのに、それでもなお、やっぱりいい曲だなあ、と感動。
 でも、このあとの松澤由美さんのステージでも思ったんだけど、いわゆるこの世代のアニソン(というジャンル分けもよくわからないけど)歌手の人たちは、ステージパフォーマンスの“見せる”レヴェルが、高くないんですよね。それはきっと、次の世代の水樹奈々さんとかが切り拓いてしまったものを見慣れてしまったためだとは思うのですが、時代の差を感じてしまいました。
●《佐藤聡美》ミライナイト
●《カスタマイZ》一筋の光明
●《ゆいかおりOur Steady Boy
 ゆいかおり、ピンクのドレスのゆいちゃんとブルーのドレスのかおちゃん。超かわいい。脚細い!! ぼくはかおちゃん推し!!(^^
●《かなでももこ》赤いメモリーズをあなたに
●《小松未可子》Black Holy
 みかこし、ステージに立つと意外に華のない人だな、と思ったけど、笑顔のない曲調のせいかな。
●《every♥ing!》カラフルストーリー
●《小倉唯Baby Sweet Berry Love/Raise
●《上坂すみれ》七つの海よりキミの海
 小倉唯さん『Raise』、来ると思ったー!! そして、「高いところから失礼します!」とか言って、すみぺが空中ゴンドラに乗って登場。キャラ立ち的な意味で逸材な、赤いアイドル声優さんで、名前はよく知っていましたが実は曲を聴いたことがありませんでした。コミックソングみたい曲だったんだ…。でも、音響が悪くて、曲としてはほとんど聴けなかったですね。
●《松澤由美》YOU GET TO BURNING/Dearest
 イントロだけで即座に高まる、『機動戦艦ナデシコ』の曲。ああ、いまはいったい199何年なんだ!!(^^ 決して歌のうまい人ではないと思います。でも…!

 これは燃えるよなあ。あと、冒頭のトランペットが鬼だよね

●《保志総一朗》Shining Tears
●《林原めぐみGive a reasonOver Soul/JUST BEGUN
 ほっしーが来たからには次は…と思ったら、やはり。林原めぐみ“閣下”でした。ダメージジーンズにだるだるした白Tシャツ、という、部屋着みたいな格好で、さいたまスーパーアリーナ2.7万人の前に現れ、走り回る、林原めぐみさん。ロックスターかよ。オーディエンスの盛り上がりもすごかったし、先述のとおり、今後何十年スパンで無いであろうステージでした。
●-intermission(20分)-
●《陰陽座甲賀忍法帖
●《喜多村英梨凛麗/Birth
●《奥井雅美》輪舞-revolution/朱-AKA-/そうだ、ぜったい。
 休憩時間中にぼくはTシャツに着替えて、第2部へ。──奥井雅美さん、この人はブレないなあ。ランティス祭りにもキングスーパーライブにもどちらにも出られるポジションの方、でもありますね。…キングレコード時代の曲たち。『少女革命ウテナ』に、『アキハバラ電脳組』だぜ? ああ、いまは199何年なの?!(再)なんでこんなにぼくが知ってる曲ばかり繰り出されてくるの?!(笑)
 『そうだ、ぜったい。』では、うさんくさいおじさん、もとい矢吹P氏と、ヨーダさんがステージに乱入して、涙ぐむ奥井さんでした。初期の奥井さんを支えたクリエイターであり、その後、水樹奈々さんの曲たちを生み出していく、制作サイドの歴史の証人ですもんねえ。
●《宮野真守BREAK IT!/オルフェ/シャイン
 マモ!(^^ マモが出てくるだけで笑ってしまいます。マモがセンターステージで、「タッチミー!」とか「キスミー!」とか言うたびに、もう、その顔が面白くて、たまらず笑っていたんだけど、…こいつかっこいいな!!(笑) ジャケットはだけるのやめてwww という感じで、大いに盛り上がって(ウケて)いたのでした。
●《田村ゆかりLittle Wish〜lyrical step〜/Pleasure treasure/W:Wonder tale
 このへんになると、残っている出演者が大物だらけで、誰が出てきても大変な盛り上がり。ゆかり王国来た! 実は最大勢力か、というくらい。オーディエンスのペンライトがピンク一色に染まりました(まあ、推し以外でもちゃんとそのへんは合わせてくる観客ばかりですよね)。ゆかり、ゆかり、って連呼するコール、ゆかり王国の片鱗を初体験でしたが、…ゆかりん、脚細いなー。「私はまだキングレコードさんにお世話になって間もないんですが…」とか言い出すゆかりんに、笑っていいのか突っ込んでいいのかよくわからず半笑いになってしまいました。「私事ですが今ライヴツアーをやっております。ゆかり王国に興味を持った方! 代々木体育館のチケット、いちばん後ろの席ですが余ってます。みんなでゆかり王国民になろう!怖くないよ!」とか言ってました。
●《angela騎士行進曲イグジスト明日へのbrilliant road
 ぼくは『シドニアの騎士』とか見てないんで、なんともあれだったんですけど、…なんすか、あの、ライオン(笑)。KATSUさん、太鼓叩いてましたが、あなたギタリストでは?(笑) そして、どう考えてもシメは『Shangri-La』でしょう!タオル回す用意!…をしてたら、「私たちの大事な、デビュー曲です。」って、そっちかー。いや、いいんですけど!(^^ …なお翌日は『Shangri-La』だった模様。
●《森口博子水の星へ愛をこめてETERNAL WIND〜ほほえみは光る風の中〜
 この人については、なんとなくしっくりこない気持ちがありました。バラドル時代に、デビュー曲がガンダムの主題歌であることを黒歴史のように語っていたのを覚えており、最近になってこちらの界隈に色目を使ってきた人、というイメージがあったからです。でも、アイドル歌手としてデビューしたあとに事務所をリストラされて、バラエティに転向して…、というような経緯があるらしく、まあ、この人もいろいろありつつ生き残ってきた人なんだろうな、と…。さすがにMCはうまかったですね。リフターで持ち上げられたりと、やはり特別扱い感があったなあ。
●《水樹奈々Synchrogazer/終末のラブソング/ETERNAL BLAZE
 トリはやはり奈々さんでした(当然そうだろう、とは思っていました)。センターステージの穴からポップアップで出てくるな…、と思っていたら、そのまま宙に浮かび上がっていったので、度肝を抜かれました。黒いドレスの奈々さん、ワイヤーで吊られての大フライング。そして、安定のエタブレ。大サビのジャンプのところで、アリーナでウルトラオレンジが2本、吹っ飛んでいるのを目撃しました。危ないなあ。

 エタブレで完全燃焼したところで、…「これで終わると思いますか?」と奈々さん。えっ、まじですか! コラボステージの始まりでした。

●《ゆいかおり/佐藤聡美/かなでももこ/every♥ing!/上坂すみれハッピー☆マテリアル
●《堀江由衣/田村ゆかり/喜多村英梨/小松未可子For フルーツバスケット
●《保志総一朗/宮野真守/KATSU(angela)》翔べ!ガンダム
●《森口博子/水樹奈々/米倉千尋/atsuko(angela)/松澤由美RHYTHM EMOTION
●《オールキャスト》Get along
 ぎゃー! すみぺが目の前をフロートで移動していくよ!!(^^ …ハピマテも今となってはめっちゃ懐かしい曲だなあ(オリコン1位にする運動、とかが2ちゃんねるでやってたの、あれ何年前でしたっけ。ライヴ後の打ち上げでは、俺は何月のが一番好きだった、みたいな濃い話になってましたが/笑)。岡崎律子さん曲の『For フルーツバスケット』には感涙。真ん中の二人だけでよかったのではないか、という話もありましたが。──数少ない男性陣のステージでは、俺がガンダムだ! いや俺だ! 俺たちがガンダムだ!…とか言っていて爆笑。「こんなに嬉しいことはない」と言いながら暗転するマモにも爆笑。センターステージでTWO-MIXの名曲を歌った奈々さんたちは、ディレイのかかった森口博子さんを接待するステージになってしまっていました。オールキャスト(森口博子さんが「キンガーズ」とか言い出し、「いつ決まったんですか」「いま決めました」という、最後まで森口博子さんに気を遣うステージでした)勢揃いでご挨拶のあと、『Get along』で大団円になりました。

*

 終演は21時過ぎでした。規制退場でしたがさくさくと出て、けやき広場地上のお店で友人と合流して、ライヴ後の異様なノリで急ピッチで打ち上げ、22時40分頃の宇都宮線で、さいたま新都心を離脱しました。体調不安を抱えていたけど、無事参戦できてよかったです。

 ライヴに行くという楽しみ方をぼくが覚えたのは、だいぶ大人になってからのことです。自分が15年か20年くらい前に聴いていた音楽たちが、ライヴ会場で次々と繰り広げられるさまは、新鮮だったのと同時に、感慨がありました。ああ、なんておっさんホイホイ。──また、アニソンフェスといいつつ、アニメ自体とは切り離して、曲と歌手のパフォーマンスだけで見せる(たとえば背景に説明的に映像が流れたりしない)ステージの作りは、潔かったですね。すばらしいイヴェントでした。定例化してほしい、という意見には頷けますが、でも、これは一度限りだろう、とも思いますね。

 しかし、音響的には、最悪だったな。SSAのスタジアムモードなんて、もう、いかなるPA技術を使っても、どうしようもないのだろう、とは思うのだけど。このあと、5日間くらい、耳鳴りがおさまりませんでした。。。