night and sundial

じゃわじゃわ日記 -the 5th defection-

11/10(月)烏山線、真岡鉄道

 宇都宮で一泊した翌日、湘南新宿ラインで仕事に戻る友人を見送って、休みを取っていたぼくは、のんびりローカル線めぐりへ。──まず乗ったのは、10時03分発の烏山行き。


宇都宮駅にて

 東北本線の宝積寺から、非電化の烏山線に直通する“電車”で、電化区間ではパンタグラフで集電して走り、蓄電池を充電して非電化区間に乗り入れ、終点の烏山駅には充電設備が設置されているという、新しいシステムによる車両だ。“ACCUM”というらしい。電化区間は電車と同じようにするすると走り、宝積寺からはローカル気動車と同じようにゆっくり走る。広々とした田園地帯で、男体山がきれいに見える沿線だが、駅では発車メロディが流れる。滝を見下ろしたりして、10時57分に烏山駅に到着。


 頭上に何かありますね、ここで充電しているらしい




 烏山駅は駅舎こそ真新しかったが、駅前広場は国鉄バスの施設が廃墟になっていた。

 11時15分、「那須烏山市営バス」という地味なグレーのマイクロバスがやって来て、これで真岡鉄道市塙駅まで行く。乗客はぼく一人、白髪の運転士は「放送が故障していますので」とのこと。旧道の道端のトタンの待合室から、老婆が運転士に「こんにちは」と言いながら乗ってくる。──今日はいい日だねえ朝は霧があったけどねえ。今日はどちらまで。クラモチさんまで、薬をもらいに行くついでにインフルエンザをやろうと思ってねえ65歳以上は無料なんだよ、昨日どこそこで火事があったの知ってる? ──運転士とのおしゃべりが止まらない。180円だいねえ。おばあさんは“倉持医院”の前で降りて行った。

 市塙駅前に11時52分に到着。



 真岡鉄道は、旧国鉄真岡線第三セクターに転換された路線。12時12分の気動車で、12時23分に終点の茂木駅に着いた。他の乗客は3人。



 必ずしも人が住んでいない土地ではなく、それなりの山間の町なのだけど、寥々として乗客は少ない。立派な門構えの蕎麦屋があったので食べていこうかとも思ったが、なんとなく気が進まず、12時41分の気動車で戻る。他の乗客は女子高生が2人だけ。焼き物で有名な益子からおばさん集団が乗ってきたりしたけど、乗客は最大16人で、13時49分に下館に着いた。



 下館は東西に走るJR水戸線と、北に向かう真岡鉄道と、南の取手から延びている関東鉄道常総線が交わる、地図上ではジャンクション駅。北口がJRで、南口が関東鉄道の駅舎になっているが、駅の中では乗換え跨線橋で全部つながっており、北口ではJRの券売機で関鉄の乗車券が買えるようになっている。14時05分の関鉄、「水海道乗換え取手行き」という列車に乗る。これも1両のディーゼルカーだ。


 筑波山がきれいに見える

 水海道で乗り換えると非電化複線の通勤路線という珍しい感じになる。守谷でつくばエクスプレス区間快速に乗換えたら、40分足らずで秋葉原に着いた。つくばエクスプレスに乗るのも初めてだったが、開発中のまっ平らな土地を高架でぶっ飛ばす感じにはちょっと驚いた。これから人口が爆発的に増える、首都圏最後のフロンティアなんだろうなあ。