night and sundial

じゃわじゃわ日記 -the 5th defection-

新居昭乃 LIVE 2014 Little Piano Tour vol.5 〜Resonance Zone〜 @大谷資料館 11/9

 大谷資料館と言えば、宇都宮の郊外にあって、石材を切り出した跡の巨大地下空間が有名なところで、いろんな映像作品に登場しますし、一度行ってみたいと思っていた場所でした。そこで新居昭乃さんがコンサートをするということで、これは行かなきゃ!と、友人を誘って参加することに。湘南新宿ライングリーン車で、11時46分に宇都宮駅に到着しました。

 軽く食事してから、駅にある宇都宮市の観光案内所で“大谷観光乗車券”を購入して、路線バスでまずは大谷寺へ。弘法大師の作と言われる千手観音像、日本最古という磨崖仏があります。覆いかぶさる洞窟に圧倒されながら拝観。


 周囲には巨大観音などもあり、奇観が広がっています。雨が降っていてあいにくの天気。

 大谷資料館をコンサート前に見学。中はやはり地上よりも寒いです。

 地上から斜坑が続いていて、大型の機材なんかも搬入できるようになっているんですね。

 コンサートの設営をしていました。


 だいぶ時間を余らせてしまいましたが、日が暮れ、入場開始時刻に。この日のコンサートは整理番号制の自由席でしたが、ぼくと友人はまったく別々のタイミングでチケットを買ったのに整理番号が連番だった、というミラクルが起きていたことがわかりました(笑)。

 入場してみると、300人程度のパイプ椅子が並べられていて、ステージは石の壁を前にピアノとシンプルな機材が。新居さんが登場して、オフマイクの歌声から始まりました。新居さんのほかに、保刈さん(風邪をひいていたらしく、ダウンを着こんで登場)とヴァイオリンの藤堂さんという、いつものステージメンバー。──客席に座っても寒さに手をこすり合わせるくらいの、ちょっと過酷な(?)状況でしたが、「今日ここに来ているのは、私のファンの中でも精鋭のみなさん、人生の楽しみ方を知っている人たち」と新居さんが言ったのには、ちょっとくすっとしてしまいました。(笑)

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エウロパの氷
・メロディ
・Little Wing
・七つの夢
・Stone Trio
・Licao do Vento
・Voices
・Resonance Zone
・月からの祈りと共に
・ルビーの月 ヒスイの海
・Silent Stream
・鏡の国
・Haleakala
・Unknown Vision
・Lost Area
・美しい星
Sophia〜白の惑星〜

-encore-
・虹(合唱)

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 暗く寒く広すぎる空間、反響も大きくて、冷静に考えるとコンサートをやりやすい場所ではないのですが、印象的だったのは、新居さんがこの日、「石たちのために」歌う、という意味のことを言われたことでしたね。何万年、何億年にわたって堆積物が凝固して岩になった、その大地の記憶が、いま地中にいるぼくたちを取り囲んでいるということ…。──ステージの後ろの壁は、石を切り出した跡が、幾何学的なパターンのようについていました。その壁を使ったプロジェクションマッピングは、エジプトの遺跡のような石の壁が、まるでその壁の模様に合わせているかのよう。そして動き始めた石の壁が、ついには崩れたときには、ちょっと息を呑みました。そして月が昇り、地中から宇宙へ…。

 最後は、『虹』(手嶌葵さんに提供した曲ですが、新居さんのライヴでも定番になりましたね)を客席のみんなで合唱して、おしまいになりました。

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 コンサート自体が終わったのは19時30分頃だったと思いますが、大谷資料館から県道のバス停まで真っ暗な道を歩き、路線バスで宇都宮駅まで戻るのですが、もともとバスの本数が多くない上に、コンサート帰りのお客さんで長蛇の列ができてしまい、たっぷり40分は行列して、3本目のバスにやっと乗ることができました。──20時40分頃に宇都宮駅前について、駅の東側の飲み屋で友人と打ち上げ。お互い、仕事の都合がついていて、当日中に急いで帰京しなくてよいのは幸いでしたね。この日はビジネスホテルに投宿しました。