この日も、ロンドンの都心をぶらぶらするだけの日。まずはパディントン駅からちょっと北へ。
某レコードジャケットで有名になりすぎた横断歩道のあるところ。実は交通量がけっこう多いので気をつけましょう。ベイカールー線のメイダ・ヴェイル(Maida Vale)駅から徒歩10分くらい。
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ベイカー・ストリート(Baker Street)駅から歩いてすぐのところにある、シャーロック・ホームズ博物館。歩道に行列ができているのですぐにわかる。並ぶ前に1階の売店でチケットを買ってから列に並ばないといけません。…
入口に立っている、レトロな警官のコスチュームを着たおっさんと一緒に、記念撮影する観光客たち。鳥打帽とかパイプとか、撮影用の小道具も用意されています。
狭い階段で2階に上がると、「ホームズの部屋」が再現されているよ。──蝋人形で有名シーンがあらわされているのがちょっと怖い。
“赤毛連盟は解散した”!!
『ボヘミアの醜聞』ですね。
正直、博物館と言うよりも単なる観光地なんだけど、面白いよね。来場者は若い西洋人ばかり。行列に並びながら「たらった、たららーら、たーらー♪」とBBC版SHERLOCKのテーマ曲をくちずさんでいる陽気な子供とかいて、あー今はそういう角度からのファンがいるんだ、とか思ったり。
ベネディクト・カンバーバッチのホームズもかっこいいけど、ぼくの中ではやっぱり、グラナダ・テレヴィジョン制作のホームズ・シリーズの、ジェレミー・ブレットなんだよね(^^ ポスターを売っていたので買いました。
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近くにはリージェンツ・パーク(The Regent's Park) 。
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サークル線のバービカン(Barbican)駅で下車。──今回、ロンドンの中でも、泊まっているケンジントン・ガーデンズ・スクェアをはじめとして、昨日はほぼ一日中“シティ・オヴ・ウェストミンスター”の範囲内を動いていたけれど、このあたりは“シティ・オヴ・ロンドン”のエリアであり、世界の金融・ビジネスの中心地としても有名だし、大ロンドン市の中でも特に、中世以来のロンドンの旧市街の領域になるようだ。
街の紋章。“Domine Dirige Nos”は「主よ我らを導き給え」の意だそうです
ここに来たのは、この建物を見るため。
この建物を見てぴんと来る人は少ないかも…。これは、チャーターハウス・スクェアに建つ「フローリン・コート」というマンションで、『名探偵ポワロ』シリーズのテレビドラマで、ポワロが事務所を構えている“ホワイトヘイヴン・マンション(Whitehaven Mansions)”のモデルになった建物。アールデコ調の曲線が印象的な、美しい建築である。
ドラマではいかにも賑やかな市中に建っているような雰囲気で撮られていたが、意外にも閑静な場所にある。正面の公園は、プライヴェート・ガーデンになっていて、鍵がかかっており入れない。そのためマンションのファサードを写真に撮る角度がむずかしいんだよね…。──しばらくすると、近くの小学校の児童が先生たちに連れられてやってきて、公園で遊び回り始めた。プライヴェート・ガーデンってそういう風にも使われるんだね。
この郵便ポスト、何気なくあるが、“V R”とあるので、ヴィクトリア女王時代のものということかな…? 市内にふつうに見かけるポストは、ほとんどが“E II R”と刻まれており、エリザベス2世時代のもののようなのだけど。
近くにあった謎の大きな建物。中の様子がよくわからなかったが、おそらくこれは卸売市場。いかにも古そうで、修復中のようだった。