night and sundial

じゃわじゃわ日記 -the 5th defection-

金沢散歩 (4)


竪町ストリート。


「もらった!」…初めて見た。そっか、真宗は、ほかの宗派の戒名とは違って、生きているうちからもらえるんだね。そっか、真宗か、ここ加賀国だもんなあ(?)、などと感心した

*

 ここに入るのはたぶん22年ぶり。

 雨が降ってきてしまった。

文化財指定庭園 特別名勝 兼六園

金沢散歩 (3)


 国立工芸館の後ろから、園路を下りていく。この日もじめじめとして蒸し暑く、水がものすごい勢いで流れている


 下りたところも公園になっていて、遊歩道が続いている

*

金沢文化振興財団>鈴木大拙館

 鈴木大拙とは禅の哲学者。だが、この展示館に来ると彼の思想や生涯が紹介されるのかというと、そうでもない、というのが難しいところだ。無心て何だろうね


 水鏡の前に、思索の空間

金沢散歩 (2)


工芸品展を開催中だった

石川県政記念 しいのき迎賓館(旧石川県庁本館)

*


ここは石川県立歴史博物館。赤れんがの建物は旧軍の兵舎だったとのこと



石動山という山岳霊場の資料。(石動(いするぎ)は北陸本線の駅名だけど、こちらは初めて聞いた。)


顕如の肖像だというのだけど、すごい姿で描かれているなあ



加越能三国は前田さんの領地。


藩政時代の金沢、片町あたりのようすだそうだ。当時から犀川に橋が架かっていたとのこと。


こういうものも展示している

*

 この博物館で面白かったのは、こういった民俗展示。



供えてあるのは、熊の頭骨ですって…


ケーキ?!(餅は英語ではライスケークか、そういえば) …こんなお供え物をする地域って日本に他にあるのだろうか。


「猿鬼の角」…??!

 映像コーナーではお祭りの様子が上映されていたが、これが、お神輿をみんなでぶつけて壊したりしていてとんでもなく勇壮というか乱暴で、しまいにはお神輿を川や海にぶち込んだりしていて、意味不明すぎて感心してしまった。知らない土地の知らない風習には、ただただ、圧倒される。

石川県立歴史博物館

神護寺展 @東京国立博物館 8/18


東京国立博物館創建1200年記念 特別展 神護寺 空海と真言密教のはじまり

 真言宗の展示に来たんだけど、『御請来目録』の最澄の真筆に感心してしまった。「入唐學法沙門空海」…で始まる、空海が唐から持ち帰ったものの報告書を最澄が書いているのだそうだ。「空海」の「海」の字が、今とは違って、「毎」の下に「水」と書いてあるのだね。有名な伝源頼朝像は、本物は前期のみの展示だったようで、レプリカの展示だった。──最後のほう、厳しい表情の薬師如来と、たおやかな日光菩薩・月光菩薩の三尊の立ち姿が、大変美しかった。薬師如来は平安時代のもので、国宝だ。


 これは写真撮影可だったもの。このお二人は門に立っているのだそうだが、ああ、よくある仁王さん…ではなくこれは一味違って、持国天と増長天なのだそうだ。扁額は小松宮彰仁親王の字だという。

*


 炎暑の夏、不忍池の夏。

 この日の上野では、水上音楽堂でアイドルのイヴェントらしく怒号が聞こえてきて、公園の広場でもビールとアイドルのフェスみたいなのをやっていた。公園のほうは帰りにちょっと立ち寄ってみたりした。

デ・キリコ展 @東京都美術館 8/18

 ゴールデンウィーク前からずっとやってるのに、まだ足を運んでいなかった。早くしないと終わってしまう(8月29日まで)。


東京都美術館デ・キリコ展

 なんか近世風のコスプレをした自画像とかのあと、おかしな方向に行く前の肖像画が、ほう、と思ってしまう美しさ。

 「イタリア広場」という形而上的広場(?)の光景、キリコっていうとたしかにこれ有名だよね。山際が黄色くて、深くなると緑になる、謎の空の色が頻繁に出てくる。また、『白鳥のいる神秘的な水浴』という、水面の波をギザギザの線で表現している絵があったが、このギザギザはどこを基準にして描きだしているのだろう…と見入ってしまった。

 晩年の、部屋の中の太陽と空に浮かぶ太陽が接続されているような絵たち、不思議な絵だけど、自分の内と外界の対比、みたいなことなのかなあ、とは思う。ただ、そこに描かれている「太陽」の形が、これ、「ヴェルギナの星」なんじゃないかなあ。デ・キリコってイタリアの家系だけど出身はギリシャで、たぶん物心つくくらいまではギリシャで育ってる人だよね。──太陽が自己の暗喩だとしても、それをイーゼルに乗っけて客観視してるようなところもあって、でも、…わからないな。

 これ、ちょっとおもしろくないか。“ルノワール風デ・キリコ”だ。

 いま気がついたけど、この絵の人物にも、胸に太陽(?)があるね。

8/4(日)富士吉田

 みのり臨は折り返し、10時15分発の臨時下吉田行きになった。これに乗って富士山駅で降りて、富士吉田の市内を少し観光した。駅前から、市内循環線のような路線バスが出ていて、それに乗って市立病院の前まで行き、そこから少し歩く。この日も炎天下で、住宅街をとぼとぼと歩くが、もう少しで市街地を出はずれるところのはずだ。──不思議なのは、遠くから、大きなシャベルのようなものでコンクリの地面をひっかいているような音が断続的に聞こえてくること。何かの工事だろうか、と思っていたのだが、、、


 ふじさんミュージアム。



 富士山信仰や、「御師」と呼ばれる宗教者(と一口では言えない、信仰登山者の旅行の手配からオフシーズンの宣伝活動から何から、富士山信仰にかかわる様々なことを担った人々だったらしい)にかかわる民俗学的な展示の博物館だった。


 この溶岩は、異様だね


 きれいな滝だが、とにかく炎天下なので、ゆっくりしていられない…

ふじさんミュージアム

 わかったのは、この裏の森の中に射撃場があって、工事のような、と思った大きな音は、そこの発砲音らしい、ということ。あの音がずっと聞こえる生活環境ってけっこうきついのではないだろうか。

*


 富士山レーダードーム館。高層気象観測を富士山の山頂で行っていた当時を紹介する施設。というか、富士山の測候所って今ではもう閉鎖されているのか。科学が進んだっていうことだなあ。山頂の気温を体感できる部屋、というのがあって呼び込まれそうになったが、いや、やめときます、一度行ったけどあれはきついでしょ、と。。。


 何か関係あるんだっけ? コラボグッズみたいなのをたくさん売っていた

 富士山レーダードーム館の前には道の駅があって、大混雑している。そこを通る路線バスがあるようなのだが、それほど本数が多いわけでもないはず…。だが、Googleマップのナビによると、20何分遅れのバスがこれから来る、という。Googleマップがバスの遅延にまで対応しているケースって初めて見たので(バス会社の情報提供のレベルによるのだと思われるが)、えっ本当に、と思いながら建物の中で待っていると、はたして25分くらい遅れて路線バスが入ってきた。それを拾って富士山駅まで戻り、モスバーガーで食事をしてから、改めて電車で河口湖駅に戻った。──河口湖駅とホテルの間は送迎バスで移動できるので便利だ。

茅原実里 20th Anniversary Live “Historical Parade” @河口湖ステラシアター 8/3、8/4

 昨年8月の河口湖フリーライヴの際に発表された、茅原実里さんのデビュー20周年記念ライヴ、2daysです。夏の河口湖ライヴ、再び! もはや行かないわけにいきません。当然、2日間のチケットを取り、さらに早々と、ホテルも2泊押さえていました。

茅原実里 20th Anniversary Live “Historical Parade”

 このライヴ、チケットの発売のときに驚きが走ったのは、チケットのプライシングでした。

・SS席*1:55,000円
・S席:16,500円
・A席:5,500円
・B席:3,300円

 こういう方法に出たのかー、とは思いました。ただ、ご本人もYouTubeで発言されていたけれど、ライヴ単体で収益を上げるためには、一つの方法なのだろう、とは理解できます。SS席は確実に売り切れるだろうとも思いました(固定客のみなさんがいますもんね)。ただ、それ以外の券種の売れ行きが実際どうだったのかは、よくわかりません。ぼくは日によってS席とA席を買いましたが、結局、S席は1Fブロック、A席も1Aブロックながら1階スタンドでした。どちらも感覚的にはあまり変わらないですよね。2階スタンドの上のほうはかなり空いていましたよね(逆に自由っぽくていいなーとは思いましたが)。まあそれはとにかく、全券種、フラッグつきなのは助かります。もうみのりんのライヴはすべてそうしてほしい。


この人、誠実なのよ、ほんとに

8月3日(土曜日)

 というわけで、中央線で大月へ。例年、夏に河口湖に出かけていましたが、だいたいこれまでは日帰り弾丸旅行だったところ、今回は2泊するので、それなりに着替えなども必要だし、それにライヴ参戦準備をしなければならず、でも結局は当日になるまで何もしない…というバタバタ感。


 毎年この角度で大月駅の写真を撮る

 大月からは高速経由で河口湖に乗り込み、ホテルに着いたのは13時40分頃でした。河口湖も炎暑で、外を歩けるような状態ではありません。ロビーで少し時間をつぶし、部屋に入れる15時になってから急いでしたくをして、またホテルを飛び出しました。ホテルからステラシアターまでは歩いて45分くらいかかります。


 また来たよ、この道に


 3年ぶりの河口湖ステラシアター。


 この木も元気のようです。この木の植樹に立ち会ったのももう6年前かー


 写真スポット。

 1日目の座席は1Fブロック。ステージには白い幕がかかっていて中が見えない。紗幕というより完全に白い布で、中はどうなってるんだろうね、と思いながら開演を待ちました(「やぐらじゃないの」「(笑)」という会話が後ろから聞こえた。あれいつのサマキャンだっけ(笑))。16時35分頃に「まもなく開演です」のアナウンスが入ると、客席の勢いが盛り上がりました。みんな、待ってたんだよな。──『透明パークにて』のイントロが始まったが、オフヴォーカルトラックで、みのりんが歌いださないまま終わってしまいます。しかし気づくと幕の向こうに、赤い衣装のみのりんが! 『Contact』、そして『詩人の旅』での開幕でした。これは胸が熱くなる…! と思ったらその次にはすでに下手側の客席スタンドの階段を駆け上がって、コミックソングの『美歌爛漫ノ宴ニテ』でオーディエンスと一緒にはっちゃけながら客席通路を半周してしまいました。すごいスピード感のライヴだな。

 旗曲は定番の『Lush march!!』と、『Best mark smile』を組み合わせたメドレーになっていました。もはや身体にしみついた『Lush march!!』の旗振り…(笑)。ただ、調の違う曲から『Lush march!!』に戻ってくるところが、みのりん、感覚的に難しかったんじゃないのかな、とも。

 MCで、今回のライヴのキーヴィジュアルを京都アニメーションに制作してもらったことに感謝を述べていました。みのりんと、もう一人のみのりんが、力強く旗を掲げて、前を向いている、すばらしいデザインです。──ランティスからの歌手再デビューのきっかけが長門有希のキャラソンだったことは知っての通りですが、そして歌いだしたのが、「Yes, Enter」…えーっその曲を、とびっくりしました。『SELECT?』、ほとんどライヴで歌ったことのない曲ではないかなあ(FCイベがあった頃のキャラソンライヴくらいじゃないかな)。続けて『雪、無音、窓辺にて。』でした。みのりんの伝説の始まりって事実上この曲だもんなあ…ただ、この曲には、当時のニコニコ動画文化でこすられつくした曲というイメージもあって、聴いてるとなんだか雑念が入ったりもするのですが。。。(苦笑)

 バンド(CMB)のインストはなぜか『ハレ晴レユカイ』、『桜笑み君想う』といったアニソンメドレーで盛り上がりました。お祭り感あります。馬場さんのギターが『My Treasure』を歌い上げたあと、『純白サンクチュアリィ』のイントロが入ったときに、客席2階通路の中央に真っ白なドレスのみのりんが立っていて驚きました。見えないー!! ──ラストスパートで『向かい風に打たれながら』『TERMINATED』といったキラーチューンでもう汗だくになりました。そういえば、『TERMINATED』の大サビ前って、「ひたんのはーてー」をオーディエンスが歌うようになったの?(笑) 最後は『We are stars!』から息もつかせず『Paradise Lost』になだれ込みました。みのりんの代表曲ってやっぱりどう考えてもこれで、公式も意識しているらしくパラロスまとめみたいな動画をYouTubeに上げてましたね。

 この日はスタッフさんの姿がよく見えて、特に下手側にいる舞台監督の三上さんの動きがとても頼もしいというか。ただ、ステージ後ろがあけられたときに芝生をあわてて走り抜ける場面があって笑ってしまったり(あれも三上さんだったか?)、アンコールの『Freedom Dreamer』では曲中にカラーボール投げをする段取りだったらしく、三上さんがボールの入ったカゴを捧げ持って座ってて、ずっと促してるのに、みのりんはすっかり忘れていたらしく、最後のほうにめちゃめちゃ巻いて投げまくったりしていましたね(そして、フリドリの曲中から花火が上がったのですが、この日はボール投げが遅れたためにみのりんがボールを投げ終わったら花火も終わってしまい、笑いを誘っていました)。ギターの馬場さんと掛け合いしてるのとか、もはや三上さんもステージメンバーの一人ですよね。

 また、アンコールでは、このステラシアターでのライヴを応援してくれている人物として、河口湖の町長さんが登場しました。おしゃれハットをかぶったおじさんが立派な赤い鉢花を持って現れ、ああ関係者席にいたおじさんは町長だったか、と。河口湖の町長は代替わりしたそうで、昨年のフリーライヴのときに登場した町長と名字は同じですが違う人なんですね。──昨年のフリーライヴのときのおじいさんのことを思い出して、“町長のトーク”にはちょっと不安になりましたが、なんとかノリよくまとめてくれました。ただ、ちょっとあやしいことを口走っていて、…「来年はステラシアターが30周年です。実里さんにも…。あっこれは口止めされてるんだった」このノリは…(笑/この町長の発言は、冗談だった、ということになっています、一応) それにしてもあの花はすごい。ああいうのは自治体の交際費から出てるんだろうか(苦笑)

 最後、バンドとあいさつして、バンドがはけて、エンディングのSE(『purest note』)が入って、「ありがとう~」ってひとしきりやって、実は関係者席の町長も帰って行ったあとに、三上さんが出てきて、カメラ撮る仕草をするのです。記念写真を撮る段取りを忘れてたそうな。バンドをもう一度呼び戻して写真を撮り、もう一度『purest note』が入りなおして、「ありがとう~」ってもう一回やる流れになっていました。いつものドタバタみのりんでした。

 今回、ギターは馬場さんに加え、女性のギタリストの方が入ってツインギターになっていました。ちーちゃんと呼ばれていましたが、瀬川千鶴さんというギタリストの方だそうです。わりと体育会系のおねいさんな感じに見えて、パワフルなプレイしてましたよね。たぶんアニソン界隈のライヴの経験があまりない方なのですかね?、2日目のラストに、「お客さんが温かい! 水飲んだらお水おいしい?って言ってくれる!」って言ってて、ちょっと生温かい目になってしまいましたが。(?)

*

 終演して出てきて、一息ついたら19時30分頃でした。ちょっとこの日は感無量でした。


 今年はグラウンドを駐車場として開放していたのですね。終演後の、この光景に驚きました。照明を煌々とつけてくれているのです。みのりんのステラシアターでのライヴも10年以上になるけれど、これまでに河口湖町がここまでやってくれたことはなかったのではないかと思います。

8月4日(日曜日)

 いい感じに身体を動かすためか、寝起きがとてもよいです。この日は、ホテルの朝食をもりもり食べたあと、富士急行のみのり臨時列車が到着する時間に合わせて、河口湖駅へ。大月を9時07分に出た臨時快速が、9時59分に河口湖に到着するはずです。


 河口湖駅。外国人だらけです。2009年頃と比べても本当に、様変わりしました。話題になった、「富士山が見えるので写真を撮る外国人旅行者が増えすぎて歩道に幕を張られてしまったコンビニ」も、すぐ近くにあります。そのへんもわりと以前からおなじみの場所だったのだけど、もう、世間の話の進み方が早すぎて、あっという間にバズってあっという間に規制された、という感じがします。

 河口湖駅では、列車が到着するとみのりんのアナウンスが入ったり、おなじみの横断幕、そして駅名標も。──このとき、茅原実里さんご一行が駅に来ていて、公式とファンのコラボ(?)が展開されていましたね。みのりん、実際に見るとほんとにちっちゃいんですよね。。。


 大月からみのり臨が到着。折り返し、下吉田止まりの臨時列車になる


 車内のポスタージャックのようす。

*


 富士山はちっとも見えず。夏はまあ、こうだよね

 さて、富士吉田を観光してから午後に河口湖に帰ってきて、ホテルに戻ってシャワーなど浴びていたら、雷鳴がとどろき始め、土砂降りの雨に。うーん、一度は降られるのは避けられなかったか、と思いつつ、傘をさして、車に思いっきり水をかけられたりもして、ずぶ濡れになりながらステラシアターまで歩きました。


 二日目は雨模様。ですが開演の頃までには雨は落ち着いていました。

*

 二日目は、『D-FORMATION』をイントロダクションに、『Dream Wonder Formation』での幕開けでした。待ってました…! 地響きのようなコール。2012年のツアーを思い出して、ちょっと震えてしまいました。──二日間でセットリストは大幅に変わるとは言われていましたが、ふたを開けてみると、鍵となる曲というのはやはりあって、それは長門のキャラソンと、『みちしるべ』だったのでしょうね。しかし、どの曲が来ても、オーディエンスは、跳びポイント的なところを絶対に外さないというか、練度が高くて、こういうオーディエンスに混じるのは大変楽しいのでした。『FOOL THE WORLD』とかぼくはほとんど忘れてたけど…。この日のぼくの座席は1Aブロックの端の通路側で、跳ぶと、着地で足を踏み外したら負傷まっしぐらなので、かなり位置取りに注意しながら跳んでいました。これもまあ、ステラシアターあるあるだったりはしますけど。

 バンドメンバーのギター馬場さんは、昔は雨男だということになっていて、夏のライヴは「ミス・サンシャイン」ことみのりんと「ミスター・スコール」ことチャンババの戦いということになっていましたが(?)、今ではもはやチャンババは「自由に天気を操れる」というわけのわからない設定に進化していました。なんだそりゃ。この日も、雨、開演までには止んだからいいんだけどさあ。

 この日のアンコールではステラシアターのマネージャーの野沢さんが呼び込まれました。みのりんのサマーライヴの歴史の立役者の一人でもある野沢さん、ファンにも理解のある方で、アリーナ席を指して「いつものメンバー!」とか言っていて可笑しかったですね…。みのりんのデビュー20周年ということで、「20」のろうそくが立ったケーキを持ってきていました。お誕生日?(笑)

 この日は最後は時間が押していたらしく、バンドメンバーのあいさつのときに巻け巻けダンスを踊り始めるみのりんと、それに全然気づかずまとまらない話を始めるベース岩切信一郎氏にひやひやしたり。──この日、発表されたのは、このライヴの模様がアニマックスで放映されますよ、というのと、今年の12月に河口湖の円形ホールでアコースティックコンサートを開催する、ということでした。うーんあのホールでピアノとみのりんの歌っていうのは魅力的だけど、あのホールではキャパが小さすぎて、まずチケットは取れないのではないかなあ。。。


 巻いたせいか、この日も19時半少し過ぎには終演していました。河口湖駅行きのシャトルバスや、新宿に戻るツアーバス(なんていうのが今回は出ていたのです)をしりめに、のんびり歩いてホテルまで帰りました。ベルのベンチでちょっと休憩したりして。かみしめる時間が必要。。。

*

 この二日間はもう、言葉にならなくて。茅原さんがこうやってもう一度戻ってきてくれたことに、そして、これからも歌い続けると言ってくれたことに、ただ感謝したいです。──MCの茅原さんの言葉には(台本MCだったらしく二日とも同じ内容でしたが、それでもなお)、胸に来るものがありました。茅原さんの『Parade』に参加してずいぶん経ちました。茅原さんのパレードはまだ前に進み続けるようです。それは参加してきたぼくのパレードでもあり、一人一人のパレードなのだと思います。 


「人生はパレードだ。」

Day 1 (2024/08/03)

・透明パークにて (SE)
・Contact
・詩人の旅
・美歌爛漫ノ宴ニテ

・Defection
・書きかけのDestiny
・Lush march!! ~ Best mark smile ~ Lush march!!

・SELECT?
・雪、無音、窓辺にて。
・a・b・y

・instrumental (ハレ晴レユカイ ~ 桜笑み君想う ~ My Treasure)

・純白サンクチュアリィ
・君がくれたあの日
・会いたかった空

・向かい風に打たれながら
・TERMINATED
・We are stars!
・Paradise Lost

・みちしるべ
・Voyager train

-encore-
・夏を忘れたら
・Sunshine flower
・Freedom Dreamer(打ち上げ花火)

Day 2 (2024/08/04)

・透明パークにて (SE)
・D-FORMATION
・Dream Wonder Formation
・美歌爛漫ノ宴ニテ

・SELF PRODUCER
・Perfect energy
・Lush march!! ~ FEEL YOUR FLAG ~ Lush march!!

・SELECT?
・雪、無音、窓辺にて。
・Re:Contact

・instrumental (ハレ晴レユカイ ~ 桜笑み君想う ~ My Treasure)

・純白サンクチュアリィ
・Tomorrow's chance
・FOOL THE WORLD

・境界の彼方
・ZONE//ALONE
・We are stars!
・Paradise Lost

・みちしるべ
・Voyager train

-encore-
・夏を忘れたら
・purest note ~あたたかい音
・Freedom Dreamer(打ち上げ花火)

-double encore-
・(あいさつ)

 "historical parade"って、言葉の意味的には“時代まつり”みたいなことで、昔はこういう文化があったんだよ、と再現する、みたいなニュアンスがあるのではないかと思うのだけど、でも、事前に「同窓会にはしたくない」と言っていた茅原さんの言葉通り、過去曲を新しいサウンドで、ゴリゴリに力強く攻めてきた二日間でした。

*


 翌日(8/5(月曜日))は、湖をちょっと見てから、12時にホテルを後にしました。この日は河口湖の湖上祭で、ロードサイドの店舗などが駐車場を封鎖したり、だんだん臨戦態勢になっていくのですね。


 河口湖に2泊3日したのに一度しか見られなかった山頂

*1:・アリーナ席を確約・バックステージへご招待・入場ゲートに優先レーンをご用意・グッズ売場に優先レーンをご用意・サポーターとして、各種クレジットにお名前を掲載

NANA MIZUKI LIVE JUNGLE 2024 @ Kアリーナ横浜 7/7

 水樹奈々さんのライヴに行ってきた。全国4か所8公演のアリーナツアーの千穐楽。

NANA MIZUKI LIVE JUNGLE 2024

 会場の「Kアリーナ横浜」はつい昨年オープンした新しいアリーナ会場で、高島あたりの海側にあるらしいのだけど土地勘がない。距離的には横浜駅東口から歩いて行けるはずだが、この日は暑さに警戒してあまり外を歩かずに済むよう、みなとみらい線の新高島駅で電車を下りて地上に上がった。しかしタワーマンションや商業施設などの足元を歩いていく道のりはやはりそれほどわかりやすくも近くもなく、ライヴに向かう人の群れで歩道が埋まっていた。ちょうどアンパンマンミュージアムの前を通っていくような道のりで、あれ、横浜のアンパンマンミュージアムって今はここにあるのか、などと思う。


 ライヴ会場名物、ディスプレイスタンドは、物販列に並ばないと前に行くことができない導線になっていて、横から撮ったけど、うーん

 ぼくの座席は「レベル3」の中ほどで、レベル3と言われてもどこ?と思ったが、要するに、1階スタンドといったところだった。前が手すりだったのは助かった。

*

・Turn the world
・囚われのBabel
・禁断のレジスタンス
・ETERNAL BLAZE
・沈黙の果実
・Link or Chains
・(チェリーボーイズコーナー)
・sympathy
・Hungry Hungry
・ドラマティックラブ
・Level Hi!
・New Sensation(「チェリボのNo.1奈々ソン」コーナー)
・Polaris
・優しい記憶
・(ブリッジムービー)
・ADRENALIZED
・UNBREAKABLE
・革命デュアリズム
・POWER GATE
・Love Brick
・時空サファイア
・suddenly~巡り合えて~


 -encore-
・chronicle of sky
・Phase 21
・7月7日
・TRANSMIGRATION
・Synchrogazer


 -double encore-
・SUPER GENERATION

 ステージセットは、緑の植物(今回は「フラスタ on Stage!!」という、ライヴに贈られるフラワースタンドを受け付けない代わりに贈られた花をステージに置いちゃう、という企画もあったそうで、そのためステージの植物は本物が使われていたそうです)に埋もれるような壇の上にドラムスやキーボードが配置されていたり、流れるようなディスプレイに映像がうつったりする、凝ったもの。すごかったのは、ステージの前方で天井から降ってくる、ウォータースクリーンだった。水の幕が模様を描いて落ちてくる。星の形だったり、「ETERNAL BLAZE」と文字の形になったのには驚いた。こんな水芸(?)見たことない。奈々さんのMCによると、これ、何トンという水を循環させる装置だそうで、ツアー中、会場によっては重さが許容できず下から噴水形式になったところもあったとのこと。ツアーで「水を持ちまわる」という表現に笑ってしまった。奈々さん、過去には、西武ドームに運河を引いたこともあったしなあ…(笑)。──この会場では大乗り物(?)は出ないよなあと思ったら、花道に巨大クレーンが仕込まれていて斜めに持ち上がったのにはびっくりした。上で奈々さんが動くとけっこう揺れるので、見ていてハラハラした。

 また、ステージの左右のスクリーンが縦長?なのが目新しく、しばしば奈々さんだけトリミングされたような映像になる。そんなスクリーンに大映しになる奈々さんは、さすがに“おかあちゃん”感が出てきたかなー、などと思ってしまったけれど、それでも、相変わらず奈々さんの体力はすさまじく、『禁断のレジスタンス』の間奏だけでステージの上手から下手まで走り抜ける。それに、中盤のトンチキな衣装(パステルカラーのフリルに、なんすか、あの蛍光カラーの蓑みたいなトップスは? そしてピンクのリボンがついたロングブーツ…)がこれだけ似合っちゃうのは、一体…。

 この会場は、アリーナ席から、上に向かってレベル3/レベル5/レベル7、という客席構成らしく、「2、4、6はどこにいったんだろう」というMCがあったがこれはキンスパのときのネタだったらしい? しかし、この規模の会場としては音はかなりよかったと思う。進歩してるんだなあ。

 ブリッジムービーは、未来の世界で秘密を解く呪文を「奈々語」で読み解く、というオチにちょっと笑ってしまったけれど、ツアー中に日替わりでネタを繰り出しているのだと思うけれど「17歳教のあいさつ」はウケたし会場の全員がそれを違和感なく反応しているのが余計に面白かった(「17歳です!」→「おいおい!」→「はいはい」というやつ)。その後のMCで、「目標の『77歳ライブ』をやれなくなるので私は17歳教には入らない。おねえちゃんは『覇道を行く』と言っているけど」っていうのがさらに可笑しかった。覇道を征く井上喜久子氏…(^^;

 バンド「チェリーボーイズ」は、今回は北島健二氏や松永俊弥氏などオールドメンバーがステージに戻ってきていたのですね。そういえばギターの設楽博臣氏って坂本真綾さんのライヴにも参加してたじゃないか。福長さんもそうだし。──設楽氏、MCで話を振られてちっとも話がまとまらないので笑いを誘っていた。奈々さんと同い年って言ってましたか。また、ダンサーさん「チームヨーダ」もあたらしいメンバーが入ってきていると思うんだけどよくわからない、なんかめっちゃかわいい子がいたんだけど名前が覚えられない(笑)

 新譜を制作中で冬に発売予定、という発表がありました。奈々さん、来年は歌手デビュー25周年。たくさんの予定を準備しているので期待してほしい、とも。

*

 終演後、まわりがだいぶ席を立ってから「規制退場を開始」と言われ、なんだそりゃとなった。会場を出てからの動線もわりとめちゃくちゃで、遠回りをさせられたあげく、公称徒歩11分のはずの横浜駅東口に20分以上歩いても着かない。東口のディープな雰囲気のヨコハマで、ちょうど吉野家があったのでさくっと食べてから帰った。

読書&査収音源リスト(2024年4月~6月)

▼マーケターのように生きろ 「あなたが必要だ」と言われ続ける人の思考と行動(Kindle版)/井上大輔
マーケターのように生きろ―「あなたが必要だ」と言われ続ける人の思考と行動
 Prime Readingって、自分ではまずお金を出して買わないだろうと思われるこういう本にも気軽に目を通せるから、いいね。

▼DIE WITH ZERO 人生が豊かになりすぎる究極のルール(Kindle版)/ビル・パーキンス、児島修(訳)
DIE WITH ZERO 人生が豊かになりすぎる究極のルール
 話題の本、10万部だそうだ。そうだねえ、としみじみさせられること、多々あり。。。

▽魯迅文集 (2)(ちくま文庫)/魯迅、竹内好(訳)
魯迅文集〈2〉 (ちくま文庫) (ちくま文庫 ろ 2-2)
 『野草』という散文集だけ読んだ。

▼なぜ重大な問題を見逃すのか? 間違いだらけの設計レビュー 第3版/森崎修司
なぜ重大な問題を見逃すのか? 間違いだらけの設計レビュー第3版
 残念ながら、解はないなあ…でもヒントは得られたしいくつか実践も。

▽射手座の香る夏/松樹 凛
射手座の香る夏 (創元日本SF叢書)
 情報密度の高いハードなSFで、特に表題作や3作目はあまり得意な分野ではなかったのだけど。でも、『十五までは神のうち』*1は、読み終わって、しばらく混乱してあたふたしてしまったほど、すごい物語だった。幻想文学っぽさのある『影たちのいたところ』もよかった。

最後にもう一つだけ。大人になることは、決してつらいことではありません。
ここで泣いてしまった。

▼幕府海軍 ペリー来航から五稜郭まで(中公新書)/金澤裕之
幕府海軍-ペリー来航から五稜郭まで (中公新書 2750)
 現役海軍軍人の研究者の方の著書。軍艦が複数隻一緒に出れば「艦隊」というわけではなく、有機的に結合して行動できず散り散りバラバラになった初期の海軍、という指摘は、なるほど、と興味深い。大政奉還、王政復古後に「脱走」する榎本武揚の軍集団の戦歴は詳細に記述される。後世の我々はその戦争の結果を知っているが、ここに至って榎本の集団は「艦隊」として行動していた、と評価されている。慶応四年五月初頭(江戸開城後、海軍の新政府への引き渡しが求められている)の時点で榎本が採り得た選択肢について論じている部分は面白かった。榎本武揚ってわりと頭でっかちというか、理屈っぽい人だったんだろうなあ、と私は想像してる。

▽仮面の告白(新潮文庫)/三島由紀夫
仮面の告白 (新潮文庫)

▽流転の王妃の昭和史(中公文庫)/愛新覚羅浩
流転の王妃の昭和史 (中公文庫 あ 72-1)

▼春期限定いちごタルト事件▼夏期限定トロピカルパフェ事件▼秋期限定栗きんとん事件(上)▼秋期限定栗きんとん事件(下)▼巴里マカロンの謎
(創元推理文庫)/米澤穂信
春期限定いちごタルト事件 (創元推理文庫) 夏期限定トロピカルパフェ事件 (創元推理文庫) 秋期限定栗きんとん事件〈上〉 (創元推理文庫) 秋期限定栗きんとん事件 下 (創元推理文庫 M よ 1-6) 巴里マカロンの謎 (創元推理文庫)
 シリーズ完結巻『冬期限定ボンボンショコラ事件』の発売というニュースに、勇んで買って読み始めたものの、まずは一作目から読み直そう、と思って、引っ張り出した。ぼくの『秋期限定』の上巻に挟まっていたのは、2011年9月の、リブロ町田店(いまはなき)のレシートでした。

▼冬期限定ボンボンショコラ事件(創元推理文庫)/米澤穂信
冬期限定ボンボンショコラ事件 (創元推理文庫)
 そして満を持して読んだ最終巻。重く冷たい展開なのだけど、しんと凍りつくようなモノローグからの、この上なく美しいラストシーンに、唸ってしまった。読みたいよ、彼らの続編を! 進学した京都で繰り広げられる、彼女の迷路を、小鳩くんと一緒に駆けたい!! でもこんなにきれいな終わり方をしたら、もうないんだろうなあ。

▽成瀬は天下を取りにいく/宮島未奈
成瀬は天下を取りにいく

『成瀬は天下を取りにいく』を読んだ。話題の、本屋大賞受賞作。これ、人気の理由を、主人公の彼女の破天荒キャラ、だけに求めるのは、なんか違うよね。そういうキャラクタはもういろんな作品にいるから目新しくない。短編連作ごとに視点が変わるのもべつに感心しないというか、キャラ売りならそういう作り方はしないだろう。でも、読んでみてわかったのは、独特のペーソスがある作品だっていうこと。これ、読んでるのは、きっと、若い人じゃないでしょ。おっさんでしょ。あるいはぼくと同じくらいの。
■2024-06-09 16:50:30

▼鉄道無常 内田百閒と宮脇俊三を読む(角川文庫)(Kindle版)/酒井順子
鉄道無常 内田百けんと宮脇俊三を読む (角川文庫)

▽地図のない場所で眠りたい(講談社文庫)/高野秀行、角幡唯介
地図のない場所で眠りたい (講談社文庫 た 116-6)

▼響け!ユーフォニアム 北宇治高校吹奏楽部、決意の最終楽章(前・後編)(宝島社文庫)/武田綾乃
響け! ユーフォニアム 北宇治高校吹奏楽部、決意の最終楽章 前編 (宝島社文庫) 響け! ユーフォニアム 北宇治高校吹奏楽部、決意の最終楽章 後編 (宝島社文庫)
 こっちには2019年のレシートがはさまっていた。今年4月から始まったテレビアニメ3期の放映を、半ばまで過ぎて、ふと、もう終わっちゃうんだ、2015年から追って来たこの作品が、本当に終わっちゃうんだ、と思って、アニメのほうは視聴を中断して、これを読み返していた。そのあとにあの3期12話(6月23日放映)を見てしまったときの、衝撃と言ったら…。
 でも、これを最初に読んだ当時、ぼくは、「これは久美子の物語だから。進化しながらすべてを手に入れる主人公、久美子の物語だから。」と書いていた*2のだけど、それはこの、言ってしまえば予定調和的な、悪く言えばご都合主義的な、そういうハッピーエンド展開に、ちょっと思うところがあったのは事実で。いみじくも久美子姉が「あんたは充実した高校生活送りすぎなのよ」と言っていたけどまさにそれ、それは感じていたのだ。努力や、強い思いは、報われるとは限らないし、べつに未来につながるとも限らない、と、ぼくもこの歳になるとはっきりと言うことができてしまう。だけど、それでも、それでもなお、と言いたいし、言えたらいいなと思いながら生きているし、生きていたいじゃないか。テレビアニメ最終話、どうなるんだろうね。(6月28日記)
jawa-jawa.hatenadiary.jp

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▼ショパン:前奏曲集 他/小林愛実
ショパン:前奏曲集 他 (SACDハイブリッド)

▼11月の夜想曲/新倉瞳
11月の夜想曲